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128.タケハヤプロジェクトは、佐竹ハヤトという一人の天才が一人で軌道に乗せた。コミュ強の佐竹ハヤトが一人でいたのは、なぜか?
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新人歓迎会の参加者が、デスゲームにいた理由は、推測できた。
タケハヤプロジェクトが始まる前か後か、両方か、で、佐竹ハヤトの足を引っ張った人物は、参加者になっているのではないか。
今、俺に話をしているのは、タケハヤプロジェクトに参加していた学生の一人だが、佐竹ハヤトは自分達とは違ったという話はでてくるものの、佐竹ハヤト以外の学生がタケハヤプロジェクトの妨害を跳ね除けるために、何かをした、という話はない。
話し手は、佐竹ハヤトと一緒に、戦ったという話をしない。
戦っていないから話すことがないのか、謙虚なのか。
天才の功績に乗っかろうとはしないのは良心的だが。
同じプロジェクトを担いながら、他人事のように佐竹ハヤトを称賛し、調子に乗った敵が佐竹ハヤトにしてやられたのをざまあみろと笑うだけの学生は、仲間と言えるか?
赤の他人ではないのに、赤の他人であるかのように振る舞う人達。
佐竹ハヤトが、一人で戦ったのは、孤立していたからか?
栄光ある孤立か?
周りを信用できないから、佐竹ハヤトは、わざと孤立して、情報を流さず、独りでやり遂げたのか?
タケハヤプロジェクトの参加者として、集まり、デスゲームに参加することになった、この部屋にいる参加者は、佐竹ハヤトの味方ではなかったのだろう。
そうなると。
俺がデスゲームに参加している理由が、分からない。
佐竹ハヤトが死んだ頃に、俺がデスゲームのコメントを入れる仕事をすることになったのは、偶然か?
偶然ではない、とすると、目的は何か。
誰が、俺をデスゲームに参加させることを望んだのか?
どこから、考えていけばいいのか?
糸口が分からない。
俺は、いったん、思考するのを中断した。
「泥棒学生と、泥棒学生を擁護していた政治家と、その支援団体は、佐竹ハヤトに二度目の煮え湯を飲まされたことになる。
黙ってやられっぱなしになっている面子だったのか?」
「まさか。そこで、棚橋モエカの出番だ。」
話し手は、軽蔑と憎悪がこもった眼差しをモエカに向けた。
話し手以外にも、モエカに憎しみのこもった眼差しを向けている参加者は多い。
モエカは、何をして憎まれたのか?
モエカは、誰とも目を合わせない。
俺は、ふと、気になって、メグたんを探した。
デスゲーム運営が送り込んだであろうメグたんは、何のために、このデスゲームに参加しているのだろう?
今回のアスレチックのデスゲーム。
メグたんは、最初からモエカと一緒にいた。
モエカとメグたんは、二人でいた。
モエカは他の参加者と同じ立場だが、メグたんは違う。
今回のデスゲームで、メグたんは、モエカに張り付いている。
今も。
誰とも目を合わそうとしないモエカの横には、メグたんがいる。
メグたんは、まるで、モエカのボディガードのようだ。
「学生が煮え湯を飲まされているやつらに喝采している横で、佐竹ハヤトは、飄々としていた。
やつらは、気づいた。
佐竹ハヤトだけは、他の学生と違うことに。
佐竹ハヤトを潰せば、鬱憤晴らしになるだけでなく、タケハヤプロジェクトを潰せる、やつらはそう考えたんだ。」
話し手は、話しているうちに、当時のことを思い出すのか、ボルテージが上がっていく。
対象的に、俺の胸の中は冷えていった。
俺の友達は、どんな気持ちでタケハヤプロジェクトに参加した学生と並んでいたのだろうか、思いを馳せる。
何もせずに、ザマァだ、胸がすいただのと喝采するだけの他人任せの学生。
たった一人で、タケハヤプロジェクトを軌道に乗せ、妨害を排除することに成功した俺の友達。
俺に元気か、と聞きながら、俺が聞き返すと、ぼちぼちだ、とだけ返してきた俺の友達。
なあ。
佐竹ハヤト。
いつからだ?
いつからだった?
タケハヤプロジェクトの学生内で、孤立していたのは。
妨害されてからか?
妨害が入る前からか?
俺の前で話しているやつは、佐竹ハヤトを天才だ、特別だと言う。
言葉だけをなぞれば、佐竹ハヤトへの称賛だが、集団心理が働いた場合、どういう意味を持つようになるか?
天才の佐竹ハヤトは、凡夫な自分達とは違うんだと、口にだして線引する意識付けを行うことで、凡夫な自分達が何もしないことの免罪符とした。
天才、佐竹ハヤトは、違う、と持ち上げることで、佐竹ハヤトから距離を置く口実にした。
自分達は、凡夫だから、歩みよる気はない、と佐竹ハヤトにメッセージを送り、佐竹ハヤトからの歩み寄りも拒絶した。
佐竹ハヤトは、自分の側に立つ人がいないことに、絶望しなかっただろうか。
俺が知っている佐竹ハヤトは、無駄を省くことを好むが、コミュニケーション能力は決して低くなかった。
無駄を省くために、積極性に話し合いを重ねていくことを良しとしていた。
そんな俺の友達は、自身の名前がついた企画を投げ出すようなことはしなかったと思う。
俺は、俺の周りを囲んでいる全員の顔をできる限り見てやることにした。
俺の友達に助けられっぱなしで生きてきた分際で。
なんで、俺の友達のことを他人事みたいに話すのか。
俺の友達が死んだことを悲しいだなんて、つゆほども思っていないのが、伝わってくる。
話し手が、俺に、佐竹ハヤトの話をする動機は、佐竹ハヤトが死んで、困っていることを伝えたいからか。
俺は、友達の死を知らされて、悲しい。
悔しい。
友達が死ぬに至った経緯を知りたいと思う。
タケハヤプロジェクトが始まる前か後か、両方か、で、佐竹ハヤトの足を引っ張った人物は、参加者になっているのではないか。
今、俺に話をしているのは、タケハヤプロジェクトに参加していた学生の一人だが、佐竹ハヤトは自分達とは違ったという話はでてくるものの、佐竹ハヤト以外の学生がタケハヤプロジェクトの妨害を跳ね除けるために、何かをした、という話はない。
話し手は、佐竹ハヤトと一緒に、戦ったという話をしない。
戦っていないから話すことがないのか、謙虚なのか。
天才の功績に乗っかろうとはしないのは良心的だが。
同じプロジェクトを担いながら、他人事のように佐竹ハヤトを称賛し、調子に乗った敵が佐竹ハヤトにしてやられたのをざまあみろと笑うだけの学生は、仲間と言えるか?
赤の他人ではないのに、赤の他人であるかのように振る舞う人達。
佐竹ハヤトが、一人で戦ったのは、孤立していたからか?
栄光ある孤立か?
周りを信用できないから、佐竹ハヤトは、わざと孤立して、情報を流さず、独りでやり遂げたのか?
タケハヤプロジェクトの参加者として、集まり、デスゲームに参加することになった、この部屋にいる参加者は、佐竹ハヤトの味方ではなかったのだろう。
そうなると。
俺がデスゲームに参加している理由が、分からない。
佐竹ハヤトが死んだ頃に、俺がデスゲームのコメントを入れる仕事をすることになったのは、偶然か?
偶然ではない、とすると、目的は何か。
誰が、俺をデスゲームに参加させることを望んだのか?
どこから、考えていけばいいのか?
糸口が分からない。
俺は、いったん、思考するのを中断した。
「泥棒学生と、泥棒学生を擁護していた政治家と、その支援団体は、佐竹ハヤトに二度目の煮え湯を飲まされたことになる。
黙ってやられっぱなしになっている面子だったのか?」
「まさか。そこで、棚橋モエカの出番だ。」
話し手は、軽蔑と憎悪がこもった眼差しをモエカに向けた。
話し手以外にも、モエカに憎しみのこもった眼差しを向けている参加者は多い。
モエカは、何をして憎まれたのか?
モエカは、誰とも目を合わせない。
俺は、ふと、気になって、メグたんを探した。
デスゲーム運営が送り込んだであろうメグたんは、何のために、このデスゲームに参加しているのだろう?
今回のアスレチックのデスゲーム。
メグたんは、最初からモエカと一緒にいた。
モエカとメグたんは、二人でいた。
モエカは他の参加者と同じ立場だが、メグたんは違う。
今回のデスゲームで、メグたんは、モエカに張り付いている。
今も。
誰とも目を合わそうとしないモエカの横には、メグたんがいる。
メグたんは、まるで、モエカのボディガードのようだ。
「学生が煮え湯を飲まされているやつらに喝采している横で、佐竹ハヤトは、飄々としていた。
やつらは、気づいた。
佐竹ハヤトだけは、他の学生と違うことに。
佐竹ハヤトを潰せば、鬱憤晴らしになるだけでなく、タケハヤプロジェクトを潰せる、やつらはそう考えたんだ。」
話し手は、話しているうちに、当時のことを思い出すのか、ボルテージが上がっていく。
対象的に、俺の胸の中は冷えていった。
俺の友達は、どんな気持ちでタケハヤプロジェクトに参加した学生と並んでいたのだろうか、思いを馳せる。
何もせずに、ザマァだ、胸がすいただのと喝采するだけの他人任せの学生。
たった一人で、タケハヤプロジェクトを軌道に乗せ、妨害を排除することに成功した俺の友達。
俺に元気か、と聞きながら、俺が聞き返すと、ぼちぼちだ、とだけ返してきた俺の友達。
なあ。
佐竹ハヤト。
いつからだ?
いつからだった?
タケハヤプロジェクトの学生内で、孤立していたのは。
妨害されてからか?
妨害が入る前からか?
俺の前で話しているやつは、佐竹ハヤトを天才だ、特別だと言う。
言葉だけをなぞれば、佐竹ハヤトへの称賛だが、集団心理が働いた場合、どういう意味を持つようになるか?
天才の佐竹ハヤトは、凡夫な自分達とは違うんだと、口にだして線引する意識付けを行うことで、凡夫な自分達が何もしないことの免罪符とした。
天才、佐竹ハヤトは、違う、と持ち上げることで、佐竹ハヤトから距離を置く口実にした。
自分達は、凡夫だから、歩みよる気はない、と佐竹ハヤトにメッセージを送り、佐竹ハヤトからの歩み寄りも拒絶した。
佐竹ハヤトは、自分の側に立つ人がいないことに、絶望しなかっただろうか。
俺が知っている佐竹ハヤトは、無駄を省くことを好むが、コミュニケーション能力は決して低くなかった。
無駄を省くために、積極性に話し合いを重ねていくことを良しとしていた。
そんな俺の友達は、自身の名前がついた企画を投げ出すようなことはしなかったと思う。
俺は、俺の周りを囲んでいる全員の顔をできる限り見てやることにした。
俺の友達に助けられっぱなしで生きてきた分際で。
なんで、俺の友達のことを他人事みたいに話すのか。
俺の友達が死んだことを悲しいだなんて、つゆほども思っていないのが、伝わってくる。
話し手が、俺に、佐竹ハヤトの話をする動機は、佐竹ハヤトが死んで、困っていることを伝えたいからか。
俺は、友達の死を知らされて、悲しい。
悔しい。
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