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196.ラキちゃんとメグたんの戦いを始める前に、聞いておきたかったこと、と、つい、口から出てきた質問。『モエカを死なせた理由は、何か?』
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俺は、戦いを始める前に、メグたんとラキちゃんに確認したいことがある。
「戦いになる前に、ラキちゃんとメグたんに、一つだけ、質問したい。
死者は、既に、一定数確保している。
今回のデスゲーム、サバイバルゲームで、ラキちゃんとメグたんが、今から殺し合う必要はあるのか?」
「あるわ。勿論。
正義が勝たないデスゲームの参加者は、一人一人、毎回見せ場を作る。
私もラキちゃんも、まだ今日の見せ場は作っていない。」
とメグたん。
「メグたんは、ラキちゃんと、ラキちゃんはメグたんと、見せ場を作らなければいけないのか?
メグたんは、顔見知りや繋がりのある相手として、ラキちゃんとの殺し合いを望んでいるのか?」
ハコさんを退けたメグたんが、後から知り合いは、先にいる知り合いを殺す、という、正義が勝たないデスゲームのジンクスを退けている。
正義が勝たないデスゲームのジンクスを嫌っているメグたんの不安要素を排除するため?
メグたんの振る舞いから察するに、メグたんがラキちゃんを殺したがる動機としては、弱い。
「私もラキちゃんも、サバイバルゲームのデスゲームに参加しているけれど、不幸なことに、まだ、一人も殺していない。
私達以外に殺せる対象は、ほぼ全滅。
抵抗しないような死体同然の体を殺しても、投げ銭は集まらない。
私とラキちゃんが殺し合うことは、どちらかが生き延びるために必要なタスクだということ。」
とメグたん。
「メグたんが考えるラキちゃんとメグたんが戦う理由は、理解した。」
俺は、そのまま話を終わらせるつもりでいた。
ふいに、モエカの血と混ざって流れ落ちた涙が脳裏をよぎる。
「メグたんが、モエカを死なせた理由は?」
俺は、なんの前フリもなく、その質問を口に出していた。
正義が勝たないデスゲームのジンクスを覆すことは可能だと、メグたんは知っている。
メグたんは、正義が勝たないデスゲームのジンクス通りにならないことがあり、死にたくないなら、ジンクスを受け入れるのではなく、ひっくり返す必要がある、ということを、モエカをはじめとするタケハヤプロジェクトの学生に伝えていない。
なぜか?
アスレチックのデスゲームで、モエカは、生きる希望を持てず、死を受け入れて、死んでいった。
正義が勝たないデスゲームのジンクスを、モエカを含むタケハヤプロジェクトの学生は、何の疑問も持たずに受け入れていた結果、モエカは死んだ。
受け入れていなかったら、どうなっていた?
モエカが、今も生きていた可能性はないか?
俺が同じデスゲームに参加しただけで、モエカが、死ぬのは、おかしいと、モエカ自身も声を上げない。
ジンクスだから、と考える力を失っていた。
モエカに、馬鹿ではない評されていた、モエカを含むタケハヤプロジェクトの学生の考える力は、どれほど低下していたのか。
正義が勝たないデスゲームに参加することになってから年単位で生き延びてきた、タケハヤプロジェクトの学生。
サバイバルゲームに参加していて、強く感じた。
アスレチックのときの参加者の雰囲気と、サバイバルゲームの参加者の雰囲気の違い。
サバイバルゲームの参加者は、個々人が意思表示してみせた。
アスレチックの参加者は、誰も逆らわなかった。
何ごとにも従順で、より早く、デスゲーム運営の言う通りに動こうとしていた。
あの従順さは、一人一人に静かにしなさい、と言って静かにさせることで生まれるものではない。
タケハヤプロジェクトの学生は、能動的に気力を削がれて、言われたことだけをするようにされていたのではないか?
タケハヤプロジェクトの学生が、正義が勝たないデスゲームに参加することになった経緯を鑑みれば、無気力になっていても、おかしくない。
無気力になったままで、正義が勝たないデスゲームを年単位で生き延びられるのか?
意図的に、部分的に無気力を引き出されていたということはないか?
無気力でいなくてはいけないと、理解させられていた、ということはないか?
例えば、メグたんといるときは、という条件付きで。
俺の頭の中で、新しい疑惑が踊っている。
「聞いたら、やる気が出るから聞きたいの?」
とメグたん。
「俺のやる気が出るような回答が返ってくるのか?」
「ラキちゃんのなまくら刀は、自分でやる気を出せないわ。
ラキちゃん、なまくら刀を研いでみる?」
とメグたんは、ラキちゃんに話を持ちかけた。
俺とメグたんの話を聞いていたラキちゃん。
「メグ。
ドッジボールで、メグと話をしていた人に、モエカという女の人がいたのは私も覚えている。
モエカさんは、誰にも頼らず、一人で頑張っていた。」
とラキちゃん。
「そのモエカだ。」
「同一人物ね。」
とラキちゃん。
ラキちゃんは、モエカのことをよく見ていた。
刑事としての性か?
「私の目に移るモエカさんは、ドッジボールの間、全神経を張り詰めていた。
失敗するまい、と気張っていた。
ショウタは、メグがモエカさんを死なせたと話しているけれど、メグはその通りだと認めるの?
認めるなら、動機は何?」
とラキちゃん。
「戦いになる前に、ラキちゃんとメグたんに、一つだけ、質問したい。
死者は、既に、一定数確保している。
今回のデスゲーム、サバイバルゲームで、ラキちゃんとメグたんが、今から殺し合う必要はあるのか?」
「あるわ。勿論。
正義が勝たないデスゲームの参加者は、一人一人、毎回見せ場を作る。
私もラキちゃんも、まだ今日の見せ場は作っていない。」
とメグたん。
「メグたんは、ラキちゃんと、ラキちゃんはメグたんと、見せ場を作らなければいけないのか?
メグたんは、顔見知りや繋がりのある相手として、ラキちゃんとの殺し合いを望んでいるのか?」
ハコさんを退けたメグたんが、後から知り合いは、先にいる知り合いを殺す、という、正義が勝たないデスゲームのジンクスを退けている。
正義が勝たないデスゲームのジンクスを嫌っているメグたんの不安要素を排除するため?
メグたんの振る舞いから察するに、メグたんがラキちゃんを殺したがる動機としては、弱い。
「私もラキちゃんも、サバイバルゲームのデスゲームに参加しているけれど、不幸なことに、まだ、一人も殺していない。
私達以外に殺せる対象は、ほぼ全滅。
抵抗しないような死体同然の体を殺しても、投げ銭は集まらない。
私とラキちゃんが殺し合うことは、どちらかが生き延びるために必要なタスクだということ。」
とメグたん。
「メグたんが考えるラキちゃんとメグたんが戦う理由は、理解した。」
俺は、そのまま話を終わらせるつもりでいた。
ふいに、モエカの血と混ざって流れ落ちた涙が脳裏をよぎる。
「メグたんが、モエカを死なせた理由は?」
俺は、なんの前フリもなく、その質問を口に出していた。
正義が勝たないデスゲームのジンクスを覆すことは可能だと、メグたんは知っている。
メグたんは、正義が勝たないデスゲームのジンクス通りにならないことがあり、死にたくないなら、ジンクスを受け入れるのではなく、ひっくり返す必要がある、ということを、モエカをはじめとするタケハヤプロジェクトの学生に伝えていない。
なぜか?
アスレチックのデスゲームで、モエカは、生きる希望を持てず、死を受け入れて、死んでいった。
正義が勝たないデスゲームのジンクスを、モエカを含むタケハヤプロジェクトの学生は、何の疑問も持たずに受け入れていた結果、モエカは死んだ。
受け入れていなかったら、どうなっていた?
モエカが、今も生きていた可能性はないか?
俺が同じデスゲームに参加しただけで、モエカが、死ぬのは、おかしいと、モエカ自身も声を上げない。
ジンクスだから、と考える力を失っていた。
モエカに、馬鹿ではない評されていた、モエカを含むタケハヤプロジェクトの学生の考える力は、どれほど低下していたのか。
正義が勝たないデスゲームに参加することになってから年単位で生き延びてきた、タケハヤプロジェクトの学生。
サバイバルゲームに参加していて、強く感じた。
アスレチックのときの参加者の雰囲気と、サバイバルゲームの参加者の雰囲気の違い。
サバイバルゲームの参加者は、個々人が意思表示してみせた。
アスレチックの参加者は、誰も逆らわなかった。
何ごとにも従順で、より早く、デスゲーム運営の言う通りに動こうとしていた。
あの従順さは、一人一人に静かにしなさい、と言って静かにさせることで生まれるものではない。
タケハヤプロジェクトの学生は、能動的に気力を削がれて、言われたことだけをするようにされていたのではないか?
タケハヤプロジェクトの学生が、正義が勝たないデスゲームに参加することになった経緯を鑑みれば、無気力になっていても、おかしくない。
無気力になったままで、正義が勝たないデスゲームを年単位で生き延びられるのか?
意図的に、部分的に無気力を引き出されていたということはないか?
無気力でいなくてはいけないと、理解させられていた、ということはないか?
例えば、メグたんといるときは、という条件付きで。
俺の頭の中で、新しい疑惑が踊っている。
「聞いたら、やる気が出るから聞きたいの?」
とメグたん。
「俺のやる気が出るような回答が返ってくるのか?」
「ラキちゃんのなまくら刀は、自分でやる気を出せないわ。
ラキちゃん、なまくら刀を研いでみる?」
とメグたんは、ラキちゃんに話を持ちかけた。
俺とメグたんの話を聞いていたラキちゃん。
「メグ。
ドッジボールで、メグと話をしていた人に、モエカという女の人がいたのは私も覚えている。
モエカさんは、誰にも頼らず、一人で頑張っていた。」
とラキちゃん。
「そのモエカだ。」
「同一人物ね。」
とラキちゃん。
ラキちゃんは、モエカのことをよく見ていた。
刑事としての性か?
「私の目に移るモエカさんは、ドッジボールの間、全神経を張り詰めていた。
失敗するまい、と気張っていた。
ショウタは、メグがモエカさんを死なせたと話しているけれど、メグはその通りだと認めるの?
認めるなら、動機は何?」
とラキちゃん。
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