正義が勝たないデスゲームから脱出しよう。【R15】

かざみはら まなか

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342.また会ったね、な男。死体は、その部屋に入れない。

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俺が部屋の入り口に立ったままでいると。

「新人くんに期待されているかと予想して、青いコンタクトを入れて待っていたよ。」
と部屋の中にいた美形枠は、自分の瞳を指し示す。

美形枠は、正義が勝たないデスゲームに参加しないで、正義が勝たないデスゲーム中の映像を確認していた、か。

「この部屋には、死体も入っていいのか?」

「死体は入らない方がいい。部屋の扉は開けておこう。」

俺は部屋に入った。

俺に続いて、メグたんとツカサが部屋に入る。

扉は開けっ放しだ。

「生き残り、おめでとう、新人くん。」
と美形。

「ありがとう。呼び方はケンゴでいいか?」

美形に呼び方を確認すると。

「ケンゴで。じゃ、話そうか。」
と美形は即答した。

「話す前に喉を潤わせろ。座らせろ。
鼻血は止まったが、飲み物を先に寄越せ。」

「新人くんがサバイバルゲームをクリアした記念に、冷えた麦茶を出そう。」
と美形枠ケンゴは、壁に設置されている水道の蛇口にコップを持っていった。

「麦茶が入ったコップは、こちらに四つ寄越せ。」

「新人くんは、気遣いのできる参加者だ。

一つは、死体へなんて、気が利く。」
と美形枠ケンゴ。

美形枠ケンゴは、コップに麦茶を入れては、バケツリレーのように、俺に渡してきたので、メグたん、ツカサへと、俺はコップを回した。

一つ目のコップは、扉の外へ。

四つ目のコップが俺の手にきたので、そのまま、飲み干す。

メグたんとツカサも、ごくごくと飲み干した。

応接室のローテーブルを挟んで、扉側の三つの椅子の真ん中に、俺が座る。

ローテーブルを挟んだ向かい側に、美形枠ケンゴ。

俺の両隣に、メグたんとツカサ。

「新人くんは、三つ並んだ椅子の真ん中に座れるんだ。

見直した。」
と美形枠ケンゴ。

「話をするのは、俺とケンゴだ。」

俺は麦茶を飲み干したコップをローテーブルに置いた。

メグたんとツカサは、座ってもコップを持っている。

「新人くんは、正義が勝たないデスゲームに参加して一皮むけたようだね。」
と美形枠ケンゴ。

「ケンゴは、正義が勝たないデスゲームに参加する前の俺を知っているような口ぶりだが?」

「新人くんは、正義が勝たないデスゲームに参加する前の新人くんに説明したのは誰だか忘れた?」
と美形枠ケンゴ。

「忘れていない。

正義が勝たないデスゲームに参加する俺の見送りに男はいらない、美女を用意しろと言った記憶はまだある。」

「忘れられていたら、はじめましての自己紹介からしないといけないところだった。」
と美形枠ケンゴ。

「辻占いが得意な美形枠。」

「覚えていてもらえたなら、話が早い。

正義が勝たないデスゲームに参加する前の印象は薄くなくても、濃厚な経験に上書きされただろうから、忘れていてもおかしくないと覚悟はしていた。」
と美形枠ケンゴ。

「本題に入るか。」

「新人くんの疑問を解消してからでも構わないよ?」
と美形枠ケンゴ。

「ケンゴが、このタイミングで俺と話をしていることが、何よりも答え合わせになっている。」

「本題その一は、新人くんの答え合わせを聞くことだと言ったら、新人くんは話す?」
と美形枠ケンゴ。

「何を聞きたい?」

「はじめましての新人くんの慇懃無礼な態度が懐かしいくらいに、前向きで貪欲になった。」
と美形枠ケンゴ。

「俺は、生き方を変えた。

正義が勝たないデスゲームに参加して、正義が勝たないデスゲームに参加する前よりも、考えることとやりたいことが増えている。

正義が勝たないデスゲームに参加する前と同じ生き方では、俺のやりたいことができないと、俺は分かっている。」

「新人くんの前向きに検討する姿勢が、無駄にならない話をしたいものだね。」
と美形枠ケンゴ。

「正義が勝たないデスゲームの参加者への説明を担っていたケンゴが、サバイバルゲームをクリアした俺の面談をしているのは。

サバイバルゲームをもって、俺の正義が勝たないデスゲーム脱出が確定したから、か?」

「正義が勝たないデスゲーム脱出が確定するかどうかは、これからの新人くんの受け答えによる。」
と美形枠ケンゴは、にこやかに話す。

「ハコさんが、失敗して逆戻りした問答を俺とするのか?」

「いいよみだよ、新人くん。」
と美形枠ケンゴ。

ハコさんが失敗した問答についての予想はついている。

「ハコさんは、刑事だった。」

「知恵があり、行動力があるんだけど残念なところがある刑事だった。」
と美形枠ケンゴ。

「後輩のラキちゃんと二人で正義が勝たないデスゲームへの潜入捜査を命じられたハコさんは。

ラキちゃんよりも前に、正義が勝たないデスゲームに参加している。」

「ハコは、交代したラキよりも長い時間、正義が勝たないデスゲームに参加していたね。」
と美形枠ケンゴ。

「支援団体の協力者や下部組織を人間をどうにかしてきたメグたん。

ハコさんは、ハコさんの同期だったメグたんを犯罪者として捕まえた。」

「メグは、タケハヤプロジェクトの参加者だ。」
と美形枠ケンゴ。

美形枠ケンゴは、俺の話の腰を折らない。

「ドッジボールに参加していたタツキは、支援団体の下部組織として、仲良しのふーくんと、タケハヤプロジェクトの学生に危害を加えていた。」

「タツキとふーくんも、正義が勝たないデスゲームに参加していた期間は決して短くなかったよ。」
と美形枠ケンゴ。

「新人歓迎会に参加していた元刑事の野村レオ。」

「レオは面倒見が良かったね。」
と美形枠ケンゴ。

「野村レオがいた捜査チームに捕まる直前に、高飛びしようとしていたタツキとタツキの仲良しふーくん。

タツキは、正義が勝たないデスゲームに参加すると警察には捕まらないと唆され、ふーくんを道連れに正義が勝たないデスゲームへ参加した。」

「タツキとふーくんは、いつも一緒にいた。

タツキがオウカとの距離を縮めてからも。

タツキとふーくんは、同じ場所にいた。」
と美形枠ケンゴが、当時の情報を補足してきた。

「支援団体によるタケハヤプロジェクトの学生への危害を捜査していた捜査チームは、支援団体の下部組織のタツキを逮捕直前まで追い詰めた。

しかし、その成果のために、強制的に捜査チーム解散に追い込まれている。」

「警察にも、この国にも残念で無念な結果になった。」
と美形枠ケンゴ。

「捜査チームの中心にいた三人のうち、野村レオは、別件で刑事をクビになり、他の一人の刑事は事故扱い処理されているが自殺へ追い込まれ、もう一人は心身の不調へ追い込まれ、刑事としてのキャリアを絶たれている。」

「その件は、不幸で片付けられたよ。」
と美形枠ケンゴ。

「逮捕直前で逃がしたタツキの追跡と逮捕を目的に発足した捜査チームの中で、本気でタツキを探し出して捕まえようとしたハコさんとラキちゃんは、正義が勝たないデスゲームの潜入捜査を命じられて、正義が勝たないデスゲームに参加した。」

「懐かしい。」
と美形枠ケンゴ。

「ケンゴは、ハコさんが正義が勝たないデスゲームに参加中、一人で待機していたラキちゃんに寄り添い、心を開かせていた。」

「孤独は、心身の健康を損なう場合があるからね。

正義が勝たないデスゲームは、心身が健康な参加者を求めている。」
と美形枠ケンゴ。

「正義が勝たないデスゲームを脱出したハコさんが、正義が勝たないデスゲームに逆戻りしたのは、正義が勝たないデスゲーム脱出後の面談で、脱出後の条件に合意しなかったから。

違うか?」

ケンゴと俺の面談で、ハコさんの二の舞を演じれば、俺もハコさんと同じ未来になる。
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