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第3章 結婚しました。公爵閣下と。オレ、歓迎、されてます?
30.オレの目が黒いうちは、うちの敷居をまたぐべからず。
オレは。
オレが初めてするお茶会に。
最初から、どうでもいい、という気持ちで望んでいたわけじゃない。
成功か、トントンで、という目標だって、トントンよりも、成功がほしいに決まっている。
お茶会の知識ゼロだったオレは、お茶会を開くことになって初めて、教育係に、お茶会について聞いた。
実物を見ないと分からないオレは、お茶の種類や、お茶会用のお菓子、お茶会に相応しい食器、部屋の装飾を取り寄せて、一つ一つ確認した。
準備は、大変だったけど、充実していた。
オレは、楽しみにしていたんだ。
本当は、今日という日を、楽しみにしていた。
絶対、成功させてやると意気込んでいた。
失敗したら、どうしようと思いながらも、失敗なんて、するわけがない、と思っていた。
オレの人生初のお茶会なんだから、周りも、お茶会を成功させるために尽力してくれる、と、漠然と信じて疑わなかった。
今日が、来るまで、ああでもないこうでもない、と言いながら、お茶会にどれを採用するかを決めた。
初めての茶会のゲストとして、誰を呼ぶか?問題は、教育係と盛大に揉めた。
思えば、教育係とお茶会について揉めたあたりから、教育係の雲行きが怪しくなった。
オレは、公爵に真実の愛を捧げる相手を見つけるために、ゲスト探しは、オレが自分ですると決めていたんだ。
お茶会開催までのスケジュールも、オレは自分で立てていた。
オレの初めてのお茶会に、呼ぶゲストについて、教育係がオレに尋ねたとき。
教育係は、既に、お茶会のゲストの手配を終えていたのだと思う。
ゲストの都合を調整し、お茶会の開催日も決めた上で、教育係は、オレに聞いたのだろう。
「お茶会のゲストに呼びたい方はいますか?」
と。
オレは、はっきり答えた。
「公爵の友人の身内と関係者は、ゲストから除外する。
オレが、ゲストとして、招いて、交流したいのは、公爵が今まで関わりを持たなかった貴族。」
教育係は、オレの返事を聞いて不機嫌になった。
「公爵の伴侶になったばかりの身で、大きな顔をしようとしても、そうはいきません。」
教育係は、オレが、公爵家という虎の威を借る狐のような言い方をしてきた。
「公爵の交友関係が出来上がっているところに、オレが後から入っても、誰も得るものがない。
時間と金と人の無駄。」
オレは、公爵の友人と親しくなる気は全くなかったから、公爵の友人の身内を呼ぶのは無駄だと本気で思っていた。
公爵の友人の身内をオレのお茶会に呼ぶことはないと断言したオレに対して、教育係は、オレの愚かさを責め立てた。
公爵の友人と友人の身内の素晴らしさを語った教育係の口は。
オレが、そのどちらの足元にも及ばない程みすぼらしく、不出来なことで、
どれ程の人々の心を悩ませているかを自覚し、
己が公爵の伴侶でいることを反省して、申し訳なく思わないといけない、と続けた。
オレが、胡乱な目で教育係を見ていることに気づいた教育係は。
公爵の友人や公爵の友人の身内と交流が持てることがどれ程、社交において重要かを、オレに説き始めた。
公爵の伴侶失格なオレが、公爵の伴侶としてやっていくために、公爵の友人とその身内に、オレは認められなくてはいけない、と。
教育係は、本音を暴露しても、しまった、口が滑った、と焦らなかった。
『私は正論を言っているのです。』
と教育係は言った。
教育係は、生徒のオレを全否定して、認めるつもりがないと豪語した。
教育係として、失格だろう、と生徒のオレは思う。
公爵と既に結婚したオレでさえ、この扱い。
公爵が、結婚前に、誰かと付き合うとか、誰かに、好意を示すのは、無理だったんだろうな、と分かってきた。
公爵が好きになった人が過去にいたとしてもさ。
公爵に好意を示された時点で、集団いじめの標的になっただろうなって。
公爵は、友人や、友人の身内の所業を疑わないボンクラだし。
公爵が、ボンクラじゃなかったら、オレは、今、こんなに苦労をしていないからな。
公爵は、ボンクラに間違いない。
公爵が好きになった相手が、公爵のいないところで、公爵の友人とその身内にいじめ倒されて、公爵の知らないうちに、公爵から離れていっても不思議じゃない。
もし、公爵の友人や、友人の身内が公爵の出会いを妨害しなかったら、公爵は、もう既婚者だったんじゃないか。
これだけ、執着されているんだから、結婚相手として、魅力的なんだろう。
オレは、魅力を語る程、仲良くなっていないから、知らないけど。
もし、さ。
もし、だよ?
オレと出会う前に、公爵のお眼鏡に適うやつが、公爵の隣にいたら?
公爵は、オレと結婚しただろうか?
伴侶が既にいたら、公爵は、オレには目もくれなかったと思う。
オレと出会う前に、公爵の伴侶が見つからなかったのは、公爵を好き過ぎるやつらが、公爵の出会いを邪魔し続けてきた弊害だ、と、オレは思っている。
オレは、決意した。
オレの当面の生活と、日本に帰りたいというオレの野望のために。
オレが日本に帰った後、公爵が、好きな人と幸せに過ごせるように。
こいつら、全員、
オレの目が黒いうちは、公爵家の敷居をまたがせないことにする。
オレが初めてするお茶会に。
最初から、どうでもいい、という気持ちで望んでいたわけじゃない。
成功か、トントンで、という目標だって、トントンよりも、成功がほしいに決まっている。
お茶会の知識ゼロだったオレは、お茶会を開くことになって初めて、教育係に、お茶会について聞いた。
実物を見ないと分からないオレは、お茶の種類や、お茶会用のお菓子、お茶会に相応しい食器、部屋の装飾を取り寄せて、一つ一つ確認した。
準備は、大変だったけど、充実していた。
オレは、楽しみにしていたんだ。
本当は、今日という日を、楽しみにしていた。
絶対、成功させてやると意気込んでいた。
失敗したら、どうしようと思いながらも、失敗なんて、するわけがない、と思っていた。
オレの人生初のお茶会なんだから、周りも、お茶会を成功させるために尽力してくれる、と、漠然と信じて疑わなかった。
今日が、来るまで、ああでもないこうでもない、と言いながら、お茶会にどれを採用するかを決めた。
初めての茶会のゲストとして、誰を呼ぶか?問題は、教育係と盛大に揉めた。
思えば、教育係とお茶会について揉めたあたりから、教育係の雲行きが怪しくなった。
オレは、公爵に真実の愛を捧げる相手を見つけるために、ゲスト探しは、オレが自分ですると決めていたんだ。
お茶会開催までのスケジュールも、オレは自分で立てていた。
オレの初めてのお茶会に、呼ぶゲストについて、教育係がオレに尋ねたとき。
教育係は、既に、お茶会のゲストの手配を終えていたのだと思う。
ゲストの都合を調整し、お茶会の開催日も決めた上で、教育係は、オレに聞いたのだろう。
「お茶会のゲストに呼びたい方はいますか?」
と。
オレは、はっきり答えた。
「公爵の友人の身内と関係者は、ゲストから除外する。
オレが、ゲストとして、招いて、交流したいのは、公爵が今まで関わりを持たなかった貴族。」
教育係は、オレの返事を聞いて不機嫌になった。
「公爵の伴侶になったばかりの身で、大きな顔をしようとしても、そうはいきません。」
教育係は、オレが、公爵家という虎の威を借る狐のような言い方をしてきた。
「公爵の交友関係が出来上がっているところに、オレが後から入っても、誰も得るものがない。
時間と金と人の無駄。」
オレは、公爵の友人と親しくなる気は全くなかったから、公爵の友人の身内を呼ぶのは無駄だと本気で思っていた。
公爵の友人の身内をオレのお茶会に呼ぶことはないと断言したオレに対して、教育係は、オレの愚かさを責め立てた。
公爵の友人と友人の身内の素晴らしさを語った教育係の口は。
オレが、そのどちらの足元にも及ばない程みすぼらしく、不出来なことで、
どれ程の人々の心を悩ませているかを自覚し、
己が公爵の伴侶でいることを反省して、申し訳なく思わないといけない、と続けた。
オレが、胡乱な目で教育係を見ていることに気づいた教育係は。
公爵の友人や公爵の友人の身内と交流が持てることがどれ程、社交において重要かを、オレに説き始めた。
公爵の伴侶失格なオレが、公爵の伴侶としてやっていくために、公爵の友人とその身内に、オレは認められなくてはいけない、と。
教育係は、本音を暴露しても、しまった、口が滑った、と焦らなかった。
『私は正論を言っているのです。』
と教育係は言った。
教育係は、生徒のオレを全否定して、認めるつもりがないと豪語した。
教育係として、失格だろう、と生徒のオレは思う。
公爵と既に結婚したオレでさえ、この扱い。
公爵が、結婚前に、誰かと付き合うとか、誰かに、好意を示すのは、無理だったんだろうな、と分かってきた。
公爵が好きになった人が過去にいたとしてもさ。
公爵に好意を示された時点で、集団いじめの標的になっただろうなって。
公爵は、友人や、友人の身内の所業を疑わないボンクラだし。
公爵が、ボンクラじゃなかったら、オレは、今、こんなに苦労をしていないからな。
公爵は、ボンクラに間違いない。
公爵が好きになった相手が、公爵のいないところで、公爵の友人とその身内にいじめ倒されて、公爵の知らないうちに、公爵から離れていっても不思議じゃない。
もし、公爵の友人や、友人の身内が公爵の出会いを妨害しなかったら、公爵は、もう既婚者だったんじゃないか。
これだけ、執着されているんだから、結婚相手として、魅力的なんだろう。
オレは、魅力を語る程、仲良くなっていないから、知らないけど。
もし、さ。
もし、だよ?
オレと出会う前に、公爵のお眼鏡に適うやつが、公爵の隣にいたら?
公爵は、オレと結婚しただろうか?
伴侶が既にいたら、公爵は、オレには目もくれなかったと思う。
オレと出会う前に、公爵の伴侶が見つからなかったのは、公爵を好き過ぎるやつらが、公爵の出会いを邪魔し続けてきた弊害だ、と、オレは思っている。
オレは、決意した。
オレの当面の生活と、日本に帰りたいというオレの野望のために。
オレが日本に帰った後、公爵が、好きな人と幸せに過ごせるように。
こいつら、全員、
オレの目が黒いうちは、公爵家の敷居をまたがせないことにする。
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