文字の大きさ
大
中
小
105 / 673
第6章 異世界で公爵の伴侶やってます。溺愛とは、何でしょうか。
105.人生最大のプロポーズを打ち上げましょう。ランチも楽しみたいです。ランチ店の店員に見覚えがありました。『木工細工の工房の見習い?』
ランチに訪れたレストランには、どこかで見た顔が何人も。
「木工細工の工房の見習いが、生活費を稼ぐために働いている。」
とクロードが教えてくれた。
「オレが、お忍び公務したときの木工細工の工房?」
「他にも、似たような状況になった見習いや、閑古鳥が鳴く店の関係者が、生活費を稼ぐ場所をいくつか作った。
このレストランは、ヒサツグに縁がある者が多い。」
一種の公共事業になったんだな。
「オレが考えた案を現実に落とし込んで、使えるようにしてくれたんだ?
ありがとう。」
クロードは、結果も教えてくれた。
オレは、クロードがいないなら、オレがやってやる、と意気込んでいたけれど、オレが、一人で意気込んでいただけじゃなかった。
オレと一緒に問題を解決しようとしていた人は、オレ以上の熱意で、公爵のクロードを動かした。
オレは、何をしてもしなくても、嫌われてばかりだと思っていたけれど、オレ自身の働きを評価して動いてくれる人がいて、その人はクロードに、オレのことを伝えてくれていた。
嬉しい。
「クロード。オレ、公爵の伴侶になって良かった。
いい仕事をしてくれる人と一緒に、うんといい仕事が出来た。
最高に気分がいい。」
クロードは、オレの頭を撫でた。
以前、オレが、クロードにそうしていたときのように。
「さあ、ランチだ。」
オレとクロードは、見習い店員が働く様子を見ながら食事を済ませた。
ランチは、オレが一見さんに扮した工房を中心に中堅とベテラン以外職人が作った食器で提供していた。
レストランで店員が着ている服は、パタンナーがいなくなった服飾工房だけでなく、商売に繋げたい公爵領内の服飾工房がチャレンジしている。
オレは、クロードが、教えてくれるのをうんうん、と聞いている。
オレ、今が、幸せだ。
オレ、クロードと結婚して良かった。
オレとクロードは、オレが大満足でレストランを出た。
手を繋いでレストランを出たら、クロードが立ち止まった。
「どうした?」
クロードは、繋いでいた手を離して、オレと向かい合わせになる。
「ヒサツグには、感謝しかない。
私も、私の領民も。」
とクロード。
「クロードと領民が、喜んでくれて、オレを歓迎してくれたのが分かって、オレは嬉しい。」
「私がいない公爵領で、ヒサツグが一人で奮闘していたことを知って、どれほど感謝したか。」
とクロード。
「いないんだから、しょうがないだろ?
幸いなことに、クロードにはオレがいた。
良かったな?
オレと結婚していて、助かっただろう?」
冗談めかして言ってやる。
「助かったという言葉では足りない。
ヒサツグは、私の希望、領民の光。」
とクロード。
クロードは、おちゃらけに乗ってこなかった。
真面目な話なのか。
オレも真剣に向き合おう。
「オレは、結婚してから、クロードがいなさすぎて、クロードがいないのが当たり前になっていた。
でも、今になっては。
クロードがいない生活は、もう絶対にしたくない。
クロードがいない、と、毎日思いながら過ごすのは嫌だ。
クロードといるオレが、オレだから。
クロードは、これからも、オレと一緒にいる。
二人で一緒に、年をとるんだ。」
「先を越された。」
とクロード。
「オレが、旦那様だと認めるか?」
ふふーん。
「私は、ヒサツグに、私の嫁という自覚を持たせたい。」
と苦笑いのクロード。
いきなり、変態チックにならないよなー?
「初めて、私がヒサツグを見た日。ヒサツグは、何の疑問もなく働いていた。
私と出会ってからも、ヒサツグの勤勉さは変わらない。
ヒサツグは、どんな局面でも、自分自身で人生を切り拓こうと諦めなかった。
私は、私の感情だけで、ヒサツグの人生を私の横に繋いだ。
この先、ヒサツグが、何を思っても、私は、ヒサツグを手放すことはない。
何人たりとも、私の人生からヒサツグを外させない。
ヒサツグ、愛している。
私と、私の公爵領で生きて、私と共に、死んでくれるか。」
「木工細工の工房の見習いが、生活費を稼ぐために働いている。」
とクロードが教えてくれた。
「オレが、お忍び公務したときの木工細工の工房?」
「他にも、似たような状況になった見習いや、閑古鳥が鳴く店の関係者が、生活費を稼ぐ場所をいくつか作った。
このレストランは、ヒサツグに縁がある者が多い。」
一種の公共事業になったんだな。
「オレが考えた案を現実に落とし込んで、使えるようにしてくれたんだ?
ありがとう。」
クロードは、結果も教えてくれた。
オレは、クロードがいないなら、オレがやってやる、と意気込んでいたけれど、オレが、一人で意気込んでいただけじゃなかった。
オレと一緒に問題を解決しようとしていた人は、オレ以上の熱意で、公爵のクロードを動かした。
オレは、何をしてもしなくても、嫌われてばかりだと思っていたけれど、オレ自身の働きを評価して動いてくれる人がいて、その人はクロードに、オレのことを伝えてくれていた。
嬉しい。
「クロード。オレ、公爵の伴侶になって良かった。
いい仕事をしてくれる人と一緒に、うんといい仕事が出来た。
最高に気分がいい。」
クロードは、オレの頭を撫でた。
以前、オレが、クロードにそうしていたときのように。
「さあ、ランチだ。」
オレとクロードは、見習い店員が働く様子を見ながら食事を済ませた。
ランチは、オレが一見さんに扮した工房を中心に中堅とベテラン以外職人が作った食器で提供していた。
レストランで店員が着ている服は、パタンナーがいなくなった服飾工房だけでなく、商売に繋げたい公爵領内の服飾工房がチャレンジしている。
オレは、クロードが、教えてくれるのをうんうん、と聞いている。
オレ、今が、幸せだ。
オレ、クロードと結婚して良かった。
オレとクロードは、オレが大満足でレストランを出た。
手を繋いでレストランを出たら、クロードが立ち止まった。
「どうした?」
クロードは、繋いでいた手を離して、オレと向かい合わせになる。
「ヒサツグには、感謝しかない。
私も、私の領民も。」
とクロード。
「クロードと領民が、喜んでくれて、オレを歓迎してくれたのが分かって、オレは嬉しい。」
「私がいない公爵領で、ヒサツグが一人で奮闘していたことを知って、どれほど感謝したか。」
とクロード。
「いないんだから、しょうがないだろ?
幸いなことに、クロードにはオレがいた。
良かったな?
オレと結婚していて、助かっただろう?」
冗談めかして言ってやる。
「助かったという言葉では足りない。
ヒサツグは、私の希望、領民の光。」
とクロード。
クロードは、おちゃらけに乗ってこなかった。
真面目な話なのか。
オレも真剣に向き合おう。
「オレは、結婚してから、クロードがいなさすぎて、クロードがいないのが当たり前になっていた。
でも、今になっては。
クロードがいない生活は、もう絶対にしたくない。
クロードがいない、と、毎日思いながら過ごすのは嫌だ。
クロードといるオレが、オレだから。
クロードは、これからも、オレと一緒にいる。
二人で一緒に、年をとるんだ。」
「先を越された。」
とクロード。
「オレが、旦那様だと認めるか?」
ふふーん。
「私は、ヒサツグに、私の嫁という自覚を持たせたい。」
と苦笑いのクロード。
いきなり、変態チックにならないよなー?
「初めて、私がヒサツグを見た日。ヒサツグは、何の疑問もなく働いていた。
私と出会ってからも、ヒサツグの勤勉さは変わらない。
ヒサツグは、どんな局面でも、自分自身で人生を切り拓こうと諦めなかった。
私は、私の感情だけで、ヒサツグの人生を私の横に繋いだ。
この先、ヒサツグが、何を思っても、私は、ヒサツグを手放すことはない。
何人たりとも、私の人生からヒサツグを外させない。
ヒサツグ、愛している。
私と、私の公爵領で生きて、私と共に、死んでくれるか。」
感想 84
あなたにおすすめの小説
異世界転移してΩになった俺(アラフォーリーマン)、庇護欲高めα騎士に身も心も溶かされる
もし生まれ変わったら、俺は思う存分甘やかされたい――。
アラフォーリーマン(社畜)である福沢裕介は、通勤途中、事故により異世界へ転移してしまう。
異世界ローリア王国皇太子の花嫁として召喚されたが、転移して早々、【災厄のΩ】と告げられ殺されそうになる。
【災厄のΩ】、それは複数のαを番にすることができるΩのことだった――。
αがハーレムを築くのが常識とされる異世界では、【災厄のΩ】は忌むべき存在。
負の烙印を押された裕介は、間一髪、銀髪のα騎士ジェイドに助けられ、彼の庇護のもと、騎士団施設で居候することに。
「αがΩを守るのは当然だ」とジェイドは裕介の世話を焼くようになって――。
庇護欲高め騎士(α)と甘やかされたいけどプライドが邪魔をして素直になれない中年リーマン(Ω)のすれ違いラブファンタジー。
※Rシーンには♡マークをつけます。
【完結】異世界転移で落ちて来たイケメンからいきなり嫁認定された件
俺の部屋の天井から降って来た超絶美形の男。
そいつはいきなり俺の唇を奪った。
その男いわく俺は『運命の相手』なのだと。
いや、意味分からんわ!!
どうやら異世界からやって来たイケメン。
元の世界に戻るには運命の相手と結ばれないといけないらしい。
そんなこと俺には関係ねー!!と、思っていたのに…
平凡サラリーマンだった俺の人生、異世界人への嫁入りに!?
そんなことある!?俺は男ですが!?
イケメンたちとのわちゃわちゃに巻き込まれ、愛やら嫉妬やら友情やら…平凡生活からの一転!?
スパダリ超絶美形×平凡サラリーマンとの嫁入りラブコメ!!
メインの二人以外に、
・腹黒×俺様
・ワンコ×ツンデレインテリ眼鏡
が登場予定。
※R18シーンに印は入れていないのでお気をつけください。
※前半は日本舞台、後半は異世界が舞台になります。
※こちらの作品はムーンライトノベルズにも掲載中。
※完結保証。
※ムーンさん用に一話あたりの文字数が多いため分割して掲載。
初日のみ4話、毎日6話更新します。
本編56話×分割2話+おまけの1話、合計113話。
腐男子♥異世界転生(完結)
ある日、腐男子で新卒サラリーマン・伊丹トキヤの自室にトラックが突っ込む。
目覚めたトキヤがそこで目にしたのは、彼が長年追い続けていたBL小説の世界――。しかも、なんとトキヤは彼が最推しするスパダリ攻め『黒の騎士』ことアルチュール・ド・シルエットの文武のライバルであり、恋のライバルでもあるサブキャラの「当て馬」セレスタン・ギレヌ・コルベールに転生してしまっていた。
トキヤは、「すぐそばで推しの2人を愛でられる!」と思っていたのに、次々と原作とは異なる展開が……。 ※なろうさん、Caitaさん、PIXIVさんでも掲載しています。
【本編完結】異世界で政略結婚したオレ?!
美少女の中身は32歳の元オトコ。
魔法と剣、そして魔物がいる世界で
年の差12歳の政略結婚?!
ある日突然目を覚ましたら前世の記憶が……。
冷酷非道と噂される王子との婚約、そして結婚。
人形のような美少女?になったオレの物語。
オレは何のために生まれたのだろうか?
もう一人のとある人物は……。
2022年3月9日の夕方、本編完結
番外編追加完結。
世界が僕に優しくなったなら、
「僕に番なんていない。僕を愛してくれる人なんて――いないんだよ」
一方的な番解消により、体をおかしくしてしまったオメガである主人公・湖川遥(こがわはる)。
フェロモンが安定しない体なため、一人で引きこもる日々を送っていたが、ある日、見たことのない場所――どこかの森で目を覚ます。
森の中で男に捕まってしまった遥は、男の欲のはけ口になるものの、男に拾われ、衣食住を与えられる。目を覚ました場所が異世界であると知り、行き場がない遥は男と共に生活することになった。
出会いは最悪だったにも関わらず、一緒に暮らしていると、次第に彼への見方が変わっていき……。
クズ男×愛されたがりの異世界BLストーリー。
【この小説は小説家になろうにも投稿しています】
騎士様、お菓子でなんとか勘弁してください
ラズは城で仕える下級使用人の一人だ。竜を追い払った騎士団がもどってきた祝賀会のために少ない魔力を駆使して仕事をしていた。
突然襲ってきた魔力枯渇による具合の悪いところをその英雄の一人が助けてくれた。魔力を分け与えるためにキスされて、お礼にラズの作ったクッキーを欲しがる変わり者の団長と、やはりお菓子に目のない副団長の二人はラズのお菓子を目的に騎士団に勧誘する。
貴族を嫌うラズだったが、恩人二人にせっせとお菓子を作るはめになった。
お菓子が目的だったと思っていたけれど、それだけではないらしい。
やがて二人はラズにとってかけがえのない人になっていく。のかもしれない。
【完】心配性は異世界で番認定された狼獣人に甘やかされる
起きるとそこは見覚えのない場所。死んだ瞬間を思い出して呆然としている優人に、騎士らしき人たちが声を掛けてくる。何で頭に獣耳…?とポカンとしていると、その中の狼獣人のカイラが何故か優しくて、ぴったり身体をくっつけてくる。何でそんなに気遣ってくれるの?と分からない優人は大きな身体に怯えながら何とかこの別世界で生きていこうとする話。
知らない世界に来てあれこれ考えては心配してしまう優人と、優人が可愛くて仕方ないカイラが溺愛しながら支えて甘やかしていきます。
異世界で恋をしたのは不器用な騎士でした
年下騎士×賢者
異世界転移/両片想い
6年前に突然異世界にやってきたヒロナは、最初こそ戸惑ったものの、今では以前とは違う暮らしを楽しんでいた。
この世界を知るために旅をし様々な知識を蓄えた結果、ある国に賢者として仕えることに。
魔法の指導等で王子と関わるうちに、王子の警衛担当騎士、ルーフスにいつの間にか憧れを抱く。
ルーフスも不器用ながらもヒロナに同じような思いを向け、2人は少しずつ距離を縮めていく。
そんなある時、ヒロナが人攫いに巻き込まれてしまい――。