195 / 673
第7章 オレは、英雄公爵と並んで歩いています。始まりは、一人と一人でしたね。道なき道を切り拓きます。
195.国王陛下のお使いが来ました。クロードの友人その一、宰相補佐。その二、近衛騎士団の副団長。ミーレ長官との関係は、良好ですか?
しおりを挟む
あ、王城から人が来た。
お、クロードの友人その一、宰相補佐じゃないか。
クロードの友人その二、近衛騎士団の副団長もいるなー。
国王陛下のお使いかなー?
何を話してくれるかな?
最初に、口を開いたのは、友人その一、宰相補佐ではなく、友人その二、近衛騎士団の副団長だった。
宰相補佐の仕事かと思ったんだけどなー。
「ミーレ長官。」
と近衛騎士団の副団長。
話しかける先が、ミーレ長官だから?
近衛騎士団とは、表裏一体の関係だったりするのかな?
「何をしているんですか?」
と、近衛騎士団の副団長はミーレ長官に、気さくに話しかけた。
「大公殿下ご夫妻の案内だが?」
と答えるミーレ長官の重々しさと、近衛騎士団の副団長の軽さが、二人の関係性を表しているのかな。
「その大公殿下って、何ですか?」
と近衛騎士団の副団長は、ミーレ長官を明らかに馬鹿にしていた。
ミーレ長官は、近衛騎士団の副団長の非礼を意に介さない。
ミーレ長官は、オレとクロードの前に出た。
「こちらに。大公殿下ご夫妻だ。お通しするように。」
とミーレ長官。
ミーレ長官は、まだこの国マウンテン王国の長官だからなー。
マウンテン王国の長官として、ミーレ長官が話さない内容がいくつかある。
最たるものが、国王陛下について、だ。
現場を退いているはずのミーレ長官は、現役世代に混じって、わざわざケレメイン公爵領に来た。
ケレメイン公爵クロードを直接説得するために。
ミーレ長官とケレメイン公爵クロードの面識があったから、ミーレ長官が、ケレメイン公爵クロードの説得に乗り出した、と、ミーレ長官の行動の理由は説明できる。
説明できるが、説明を鵜呑みにすることは、国王陛下のことを知りすぎているオレには、無理だった。
マウンテン王国の上層部の一人であるミーレ長官が、自ら公爵領に入って、国王陛下と袂を分かつ動きを見せようとしているケレメイン公爵クロードを説得しにくるという行動は、国王陛下の方針と一致しないからだ。
国王陛下は、英雄公爵クロードの地位や、権威を失わせようと動いている。
ミーレ長官の行動は、成功すれば、英雄公爵クロードの地位を継続させる助けになった。
国王陛下の方針と真逆。
ミーレ長官に限って、まさかの独断はないだろう。
ミーレ長官は、国王陛下や、国の上層部と話し合ってから、公爵領に来たと思う。
何のために?
国王陛下の英雄公爵クロードを追い詰めていくやり方に賛成していたのは誰?
ミーレ長官は、国王陛下による英雄公爵の待遇に反対して、自ら乗り込んできたのかなーと、オレは思っている。
ミーレ長官が、ケレメイン公爵クロードに寝返ったのは、ミーレ長官が、自ら試みたケレメイン公爵クロードの説得に失敗した以上、マウンテン王国の長官でいても、妻子の安全を確保できないからじゃないのかな?
失敗したことで、ミーレ長官の立場は、悪くなる。
国王陛下の方針に反対した上でなら、なおさら。
ミーレ長官の子飼いっぽい狙撃手集団との離脱は、予定調和路線とも考えられなくはない。
ミーレ長官と国王陛下の間に、隙間風が吹いていたのでは?とオレは推測している。
国王陛下にとっての政治的な側近の宰相補佐が、口を開かないところを見ると、宰相補佐とミーレ長官の間には、隙間風以上の風が、びゅーびゅーと風が吹いているのだろう。
お、クロードの友人その一、宰相補佐じゃないか。
クロードの友人その二、近衛騎士団の副団長もいるなー。
国王陛下のお使いかなー?
何を話してくれるかな?
最初に、口を開いたのは、友人その一、宰相補佐ではなく、友人その二、近衛騎士団の副団長だった。
宰相補佐の仕事かと思ったんだけどなー。
「ミーレ長官。」
と近衛騎士団の副団長。
話しかける先が、ミーレ長官だから?
近衛騎士団とは、表裏一体の関係だったりするのかな?
「何をしているんですか?」
と、近衛騎士団の副団長はミーレ長官に、気さくに話しかけた。
「大公殿下ご夫妻の案内だが?」
と答えるミーレ長官の重々しさと、近衛騎士団の副団長の軽さが、二人の関係性を表しているのかな。
「その大公殿下って、何ですか?」
と近衛騎士団の副団長は、ミーレ長官を明らかに馬鹿にしていた。
ミーレ長官は、近衛騎士団の副団長の非礼を意に介さない。
ミーレ長官は、オレとクロードの前に出た。
「こちらに。大公殿下ご夫妻だ。お通しするように。」
とミーレ長官。
ミーレ長官は、まだこの国マウンテン王国の長官だからなー。
マウンテン王国の長官として、ミーレ長官が話さない内容がいくつかある。
最たるものが、国王陛下について、だ。
現場を退いているはずのミーレ長官は、現役世代に混じって、わざわざケレメイン公爵領に来た。
ケレメイン公爵クロードを直接説得するために。
ミーレ長官とケレメイン公爵クロードの面識があったから、ミーレ長官が、ケレメイン公爵クロードの説得に乗り出した、と、ミーレ長官の行動の理由は説明できる。
説明できるが、説明を鵜呑みにすることは、国王陛下のことを知りすぎているオレには、無理だった。
マウンテン王国の上層部の一人であるミーレ長官が、自ら公爵領に入って、国王陛下と袂を分かつ動きを見せようとしているケレメイン公爵クロードを説得しにくるという行動は、国王陛下の方針と一致しないからだ。
国王陛下は、英雄公爵クロードの地位や、権威を失わせようと動いている。
ミーレ長官の行動は、成功すれば、英雄公爵クロードの地位を継続させる助けになった。
国王陛下の方針と真逆。
ミーレ長官に限って、まさかの独断はないだろう。
ミーレ長官は、国王陛下や、国の上層部と話し合ってから、公爵領に来たと思う。
何のために?
国王陛下の英雄公爵クロードを追い詰めていくやり方に賛成していたのは誰?
ミーレ長官は、国王陛下による英雄公爵の待遇に反対して、自ら乗り込んできたのかなーと、オレは思っている。
ミーレ長官が、ケレメイン公爵クロードに寝返ったのは、ミーレ長官が、自ら試みたケレメイン公爵クロードの説得に失敗した以上、マウンテン王国の長官でいても、妻子の安全を確保できないからじゃないのかな?
失敗したことで、ミーレ長官の立場は、悪くなる。
国王陛下の方針に反対した上でなら、なおさら。
ミーレ長官の子飼いっぽい狙撃手集団との離脱は、予定調和路線とも考えられなくはない。
ミーレ長官と国王陛下の間に、隙間風が吹いていたのでは?とオレは推測している。
国王陛下にとっての政治的な側近の宰相補佐が、口を開かないところを見ると、宰相補佐とミーレ長官の間には、隙間風以上の風が、びゅーびゅーと風が吹いているのだろう。
83
あなたにおすすめの小説
異世界転移してΩになった俺(アラフォーリーマン)、庇護欲高めα騎士に身も心も溶かされる
ヨドミ
BL
もし生まれ変わったら、俺は思う存分甘やかされたい――。
アラフォーリーマン(社畜)である福沢裕介は、通勤途中、事故により異世界へ転移してしまう。
異世界ローリア王国皇太子の花嫁として召喚されたが、転移して早々、【災厄のΩ】と告げられ殺されそうになる。
【災厄のΩ】、それは複数のαを番にすることができるΩのことだった――。
αがハーレムを築くのが常識とされる異世界では、【災厄のΩ】は忌むべき存在。
負の烙印を押された裕介は、間一髪、銀髪のα騎士ジェイドに助けられ、彼の庇護のもと、騎士団施設で居候することに。
「αがΩを守るのは当然だ」とジェイドは裕介の世話を焼くようになって――。
庇護欲高め騎士(α)と甘やかされたいけどプライドが邪魔をして素直になれない中年リーマン(Ω)のすれ違いラブファンタジー。
※Rシーンには♡マークをつけます。
氷の騎士団長様の悪妻とかイヤなので離婚しようと思います
黄金
BL
目が覚めたら、ここは読んでたBL漫画の世界。冷静冷淡な氷の騎士団長様の妻になっていた。しかもその役は名前も出ない悪妻!
だったら離婚したい!
ユンネの野望は離婚、漫画の主人公を見たい、という二つの事。
お供に老侍従ソマルデを伴って、主人公がいる王宮に向かうのだった。
本編61話まで
番外編 なんか長くなってます。お付き合い下されば幸いです。
※細目キャラが好きなので書いてます。
多くの方に読んでいただき嬉しいです。
コメント、お気に入り、しおり、イイねを沢山有難うございます。
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
2度目の異世界移転。あの時の少年がいい歳になっていて殺気立って睨んでくるんだけど。
ありま氷炎
BL
高校一年の時、道路陥没の事故に巻き込まれ、三日間記憶がない。
異世界転移した記憶はあるんだけど、夢だと思っていた。
二年後、どうやら異世界転移してしまったらしい。
しかもこれは二度目で、あれは夢ではなかったようだった。
再会した少年はすっかりいい歳になっていて、殺気立って睨んでくるんだけど。
【完結】おじさんダンジョン配信者ですが、S級探索者の騎士を助けたら妙に懐かれてしまいました
大河
BL
世界を変えた「ダンジョン」出現から30年──
かつて一線で活躍した元探索者・レイジ(42)は、今や東京の片隅で地味な初心者向け配信を続ける"おじさん配信者"。安物機材、スポンサーゼロ、視聴者数も控えめ。華やかな人気配信者とは対照的だが、その真摯な解説は密かに「信頼できる初心者向け動画」として評価されていた。
そんな平穏な日常が一変する。ダンジョン中層に災厄級モンスターが突如出現、人気配信パーティが全滅の危機に!迷わず単身で救助に向かうレイジ。絶体絶命のピンチを救ったのは、国家直属のS級騎士・ソウマだった。
冷静沈着、美形かつ最強。誰もが憧れる騎士の青年は、なぜかレイジを見た瞬間に顔を赤らめて……?
若き美貌の騎士×地味なおじさん配信者のバディが織りなす、年の差、立場の差、すべてを越えて始まる予想外の恋の物語。
黒とオメガの騎士の子育て〜この子確かに俺とお前にそっくりだけど、産んだ覚えないんですけど!?〜
せるせ
BL
王都の騎士団に所属するオメガのセルジュは、ある日なぜか北の若き辺境伯クロードの城で目が覚めた。
しかも隣で泣いているのは、クロードと同じ目を持つ自分にそっくりな赤ん坊で……?
「お前が産んだ、俺の子供だ」
いや、そんなこと言われても、産んだ記憶もあんなことやこんなことをした記憶も無いんですけど!?
クロードとは元々険悪な仲だったはずなのに、一体どうしてこんなことに?
一途な黒髪アルファの年下辺境伯×金髪オメガの年上騎士
※一応オメガバース設定をお借りしています
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる