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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
377.女神様は、女神様の世界を自分の足で歩いてみました。女神様、初めての旅行ですよ。愛こんにゃく家の家は見ましたか?城に着いたのですか?
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今のオレには、大公妃殿下として足りないところの方が多い。
そんなオレについてきて、何でもないような顔して支えてくれる愛こんにゃく家を理不尽な目にあわせたくないからなー。
愛こんにゃく家の家族は、ひそひそと相談し合っている。
オレは、女神様と話すことにした。
同じ空間にいるなら、オレが女神様と談笑している方が、愛こんにゃく家の家族も相談しやすいと思う。
「女神様は、自分の足で、女神様の世界を歩き回った経験はあるのかな?」
「妾は見ているわ。」
と女神様。
女神様は、箱庭の中の景色の移り変わりを見ているだけで、中に入って体験したことがないんだな。
「愛こんにゃく家の実家に行って帰ってくるのが、女神様にとっての初めての旅行になったのかな?」
「旅行?」
と女神様は、首を傾げた。
出歩かない女神様には、旅行という概念がなかった。
女神様の世界を、女神様自身が移動して楽しむことに興味を持ってくれるといいなー。
女神様が、花を持ち帰らないで、花畑で楽しむ習慣になったら、魔王による消失が起きる頻度は、減ると思う。
「旅行は、家から目的地まで出かけて遊んで、家に帰ってくることだぞ。」
「家?」
と女神様。
女神様は、家というものを知らない?
家という言葉を知らないのかな。
女神様と話をする国王陛下のお住まいは、家じゃなく、城だからなー。
もしくは。
家を見ていても、何をするところか知らないから、背景としてとらえていて、家として認識していないのかもしれない。
そういえば、女神様は、どこに住んでいるのかなー。
「今回、女神様の行き来は、旅行と呼んでいいと思うぞ。
女神様は、オレのところに滞在して、住んでいる状態。
オレのところを拠点にして行き来したからな。
拠点にして、寝起きするなどの生活の中心になる場所が家だなー。
いってきます、と出発して、ただいま、と帰ってこれる場所かな。」
「ふむ。妾の家。ふふふ、ふふふ。」
と女神様は、ご機嫌に笑い出した。
女神様は、ご機嫌のときも、ふふふ笑いなんだなー。
「女神様が今まで見てきたものと、女神様が家から出て歩いているときに見えたものと、何か違っていることはあったかな?」
「全体の中で、妾の好きなものは、どれも輝いているわ。」
と女神様。
女神様は、ピンポイントで好きなものだけに反応するセンサーを搭載していたことが判明。
どっちも好きだから、どっちにしようか決められないという悩みは、女神様にはない。
あれも好きこれも好き、好きなものだけ持って帰ろう、だもんな。
「愛こんにゃく家と一緒にマウンテン王国を歩いてみたときに、愛こんにゃく家の家を見たりはしなかったのかな?」
「家に向かうと、城に着いたわ。」
と女神様。
家に向かって歩いていて、城に着くなんてことはないよなー。
大きさが違うぞ?
「道に迷った?久しぶりだから。」
「迎えが来て、『家族を預かっているから、命が惜しければ、大人しくついてこい。』と言う。
妾は、ついていったわ。ふふふ、ふふふ。」
と女神様。
愛こんにゃく家、よくぞ無事で。
女神様が一緒にいて助かった。
それにしても。
女神様は歩いて城に到着したんだよな。
女神様を知っている人は、びっくりしたと思う。
「女神様がついていったら、どうなったのかな?」
「全員で帰ってきたわ。ふふふ、ふふふ。ふふふ、ふふふ。」
女神様は、笑いが止まらない。
女神様は、びっくりした人を見て面白いと感じたのかな?
今回は、女神様に助けられた。
ありがとう、女神様。
愛こんにゃく家の里帰りを守ってくれて。
加護による顕現というセーブが外れて、女神様本来の姿で再会したときは、今とは違う立ち位置になりそうだけどさ。
今回は、とても助かった。
そんなオレについてきて、何でもないような顔して支えてくれる愛こんにゃく家を理不尽な目にあわせたくないからなー。
愛こんにゃく家の家族は、ひそひそと相談し合っている。
オレは、女神様と話すことにした。
同じ空間にいるなら、オレが女神様と談笑している方が、愛こんにゃく家の家族も相談しやすいと思う。
「女神様は、自分の足で、女神様の世界を歩き回った経験はあるのかな?」
「妾は見ているわ。」
と女神様。
女神様は、箱庭の中の景色の移り変わりを見ているだけで、中に入って体験したことがないんだな。
「愛こんにゃく家の実家に行って帰ってくるのが、女神様にとっての初めての旅行になったのかな?」
「旅行?」
と女神様は、首を傾げた。
出歩かない女神様には、旅行という概念がなかった。
女神様の世界を、女神様自身が移動して楽しむことに興味を持ってくれるといいなー。
女神様が、花を持ち帰らないで、花畑で楽しむ習慣になったら、魔王による消失が起きる頻度は、減ると思う。
「旅行は、家から目的地まで出かけて遊んで、家に帰ってくることだぞ。」
「家?」
と女神様。
女神様は、家というものを知らない?
家という言葉を知らないのかな。
女神様と話をする国王陛下のお住まいは、家じゃなく、城だからなー。
もしくは。
家を見ていても、何をするところか知らないから、背景としてとらえていて、家として認識していないのかもしれない。
そういえば、女神様は、どこに住んでいるのかなー。
「今回、女神様の行き来は、旅行と呼んでいいと思うぞ。
女神様は、オレのところに滞在して、住んでいる状態。
オレのところを拠点にして行き来したからな。
拠点にして、寝起きするなどの生活の中心になる場所が家だなー。
いってきます、と出発して、ただいま、と帰ってこれる場所かな。」
「ふむ。妾の家。ふふふ、ふふふ。」
と女神様は、ご機嫌に笑い出した。
女神様は、ご機嫌のときも、ふふふ笑いなんだなー。
「女神様が今まで見てきたものと、女神様が家から出て歩いているときに見えたものと、何か違っていることはあったかな?」
「全体の中で、妾の好きなものは、どれも輝いているわ。」
と女神様。
女神様は、ピンポイントで好きなものだけに反応するセンサーを搭載していたことが判明。
どっちも好きだから、どっちにしようか決められないという悩みは、女神様にはない。
あれも好きこれも好き、好きなものだけ持って帰ろう、だもんな。
「愛こんにゃく家と一緒にマウンテン王国を歩いてみたときに、愛こんにゃく家の家を見たりはしなかったのかな?」
「家に向かうと、城に着いたわ。」
と女神様。
家に向かって歩いていて、城に着くなんてことはないよなー。
大きさが違うぞ?
「道に迷った?久しぶりだから。」
「迎えが来て、『家族を預かっているから、命が惜しければ、大人しくついてこい。』と言う。
妾は、ついていったわ。ふふふ、ふふふ。」
と女神様。
愛こんにゃく家、よくぞ無事で。
女神様が一緒にいて助かった。
それにしても。
女神様は歩いて城に到着したんだよな。
女神様を知っている人は、びっくりしたと思う。
「女神様がついていったら、どうなったのかな?」
「全員で帰ってきたわ。ふふふ、ふふふ。ふふふ、ふふふ。」
女神様は、笑いが止まらない。
女神様は、びっくりした人を見て面白いと感じたのかな?
今回は、女神様に助けられた。
ありがとう、女神様。
愛こんにゃく家の里帰りを守ってくれて。
加護による顕現というセーブが外れて、女神様本来の姿で再会したときは、今とは違う立ち位置になりそうだけどさ。
今回は、とても助かった。
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