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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
452.ミーレ長官一家の名前をミーレ長官の奥様から聞きました。ミーレ長官一家は、マウンテン王家やミーレ長官のお母さんに振り回されてきました。
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名前を聞いた流れで、ミーレ長官の奥様と、愛こんにゃく家に、家族の名前を聞くことにした。
「ミーレ長官の奥様。ミーレ長官とミーレ長官のご家族の名前を教えてくれ。」
オレは、ふと気になって、聞いてみた。
「ミーレ長官は、マウンテン姓を名乗っていないよな?
名乗らない理由は、あるのかな?」
「ミーレのミーレ姓は、マウンテン王国で、臣下に下るときに、先代国王陛下から賜ったものです。」
とミーレ長官の奥様。
ミーレ長官にマウンテン姓を名乗らせないことで、ミーレ長官のお母さんの女王陛下の名残りをマウンテン王家から消そうとしたのかな?
「納得した。」
「ようございました。」
とミーレ長官の奥様。
ミーレ姓のくだりを話すミーレ長官の奥様は、苦しそうだった。
王太子妃だったミーレ長官の奥様。
王太子妃になり、王妃になるために、励んできて。
ミーレ長官のお母さんが女王陛下だったときは、王太子妃になって、子どもも生まれていた。
いずれ王妃になると決まっているように見えた未来へは、ハシゴがかかっていなかった。
本来、王になれないはずだった、期間限定の女王陛下のミーレ長官のお母さんの後を、ミーレ長官が継げる未来は最初からなかった。
女王陛下であるミーレ長官のお母さんが、客死する前に、本来の王である、先代国王陛下に譲位が間に合っていたら。
ミーレ長官一家は、マウンテン姓のまま、マウンテン王家の一員でいられた、と思うんだよな。
マウンテン王国の元王太子一家が、マウンテン王国の貴族にそっぽ向かれて、辛酸をなめ、マウンテン王国を脱出して、ケレメイン大公国で平民の暮らしを受け入れている。
ミーレ長官の奥様の人生が、波乱万丈過ぎる。
ミーレ長官も、ミーレ長官の息子さんも、波乱万丈だけど。
ミーレ長官の奥様は、王太子だったミーレ長官と結婚していなかったら、今みたいな苦労とは全部無縁だったんだろうな、と思うとさ。
ミーレ長官の奥様がいるから、ミーレ長官も頑張ってこられたんだろうなー。
ミーレ長官の息子さんも、ミーレ長官やミーレ長官の奥様の足を引っ張るようなことをしないように育っている。
本人の資質もあるだろうけれど、ミーレ長官とミーレ長官の奥様が、息子さんの今と未来を考えながら、積み上げてきた成果なんだろうな。
サーバル王国で起きた、ドリアン王国の国民が引き起こしたであろうミーレ長官のお母さんの客死事件。
この事件がなかったら、ミーレ長官一家は、今ほどの苦労はしなかった。
夫のミーレ長官と王太子妃だった、ミーレ長官の奥様自身が、何か過ちを犯したわけではなかったのに。
夫であるミーレ長官は、王太子から一転して、臣下へ。
臣下に下ったミーレ長官は、マウンテン王国中の貴族から総スカンをくらって、貴族社会では、四面楚歌。
ミーレ長官に従うのは、平民の部下だけ。
マウンテン王家と、ミーレ長官のお母さんに振り回されて、ミーレ長官一家は、しなくてもいい苦労をしてきた。
ミーレ長官の奥様のハキハキした様子に気を取られていた以前のオレは、気にならなかったんだけどさ。
ミーレ長官の奥様が、ミーレ長官のお母さんである女王陛下や先代国王陛下夫妻に対して、一歩以上ひいた視点から語っていたのは、埋まらない距離感や不信感が、根底にあるのかもしれない。
ミーレ長官は、シラカバ・ミーレ。
ミーレ長官の奥様は、ポピー・ミーレ。
ミーレ長官の息子さんは、ケヤキ・ミーレ。
ミーレ長官と息子さんは、木で、奥様は、花なんだなー。
「ミーレ長官のお母さんは、なんと呼ばれていたのかな?」
「アマリリス様、と。」
とミーレ長官の奥様ポピー・ミーレ。
ミーレ長官のお母さんは、アマリリス・マウンテン。
ミーレ長官のお母さんの名前を呼ぶ人は、もう、この世に一人もいない。
ミーレ長官のお母さんの周りにいた人は、もうこの世にいないから、呼べない。
息子のミーレ長官一家は、ミーレ長官のお母さんを名前では呼ばない。
その人の名前、人となりが、口に出されなくなって、人々の記憶から抹消されたら、ミーレ長官が女王陛下だった事実は、記録通りに、なかったことになる。
マウンテン王国の宰相や騎士団長は、先代国王陛下の世代。
歴史の裏側を知っていても、葬り去りたい歴史を語ることはしないだろう。
謎は、謎のままでもいい。
自分勝手は、承知しているけれど、生きている人の傷を増やすだけなら、謎は解明しなくてもいいとオレは思う。
「ミーレ長官一家が、家族仲良く、身の危険に怯えることなく、平穏に暮らして行ける場所は、ケレメイン大公国の他にはない。
ポピー・ミーレ。
ケヤキ・ミーレ。
シラカバ・ミーレと共に、ようこそ、ケレメイン大公国へ。
ケレメイン大公妃ヒサツグは、歓迎するぞ。
ケレメイン大公国の国民として、これからの幸せを満喫するため。
各自、国難を乗り切る力を出してくれ。」
「よろしくお願いします。」
とミーレ長官の息子のケヤキ・ミーレ。
「力の限り、努めます。」
とミーレ長官の奥様ポピー・ミーレ。
オレは、ヒサツグだと名乗ってから、ミーレ長官の奥様ポピー・ミーレと、息子さんのケヤキ・ミーレと握手した。
次は、愛こんにゃく家に家族紹介してもらおう。
「ミーレ長官の奥様。ミーレ長官とミーレ長官のご家族の名前を教えてくれ。」
オレは、ふと気になって、聞いてみた。
「ミーレ長官は、マウンテン姓を名乗っていないよな?
名乗らない理由は、あるのかな?」
「ミーレのミーレ姓は、マウンテン王国で、臣下に下るときに、先代国王陛下から賜ったものです。」
とミーレ長官の奥様。
ミーレ長官にマウンテン姓を名乗らせないことで、ミーレ長官のお母さんの女王陛下の名残りをマウンテン王家から消そうとしたのかな?
「納得した。」
「ようございました。」
とミーレ長官の奥様。
ミーレ姓のくだりを話すミーレ長官の奥様は、苦しそうだった。
王太子妃だったミーレ長官の奥様。
王太子妃になり、王妃になるために、励んできて。
ミーレ長官のお母さんが女王陛下だったときは、王太子妃になって、子どもも生まれていた。
いずれ王妃になると決まっているように見えた未来へは、ハシゴがかかっていなかった。
本来、王になれないはずだった、期間限定の女王陛下のミーレ長官のお母さんの後を、ミーレ長官が継げる未来は最初からなかった。
女王陛下であるミーレ長官のお母さんが、客死する前に、本来の王である、先代国王陛下に譲位が間に合っていたら。
ミーレ長官一家は、マウンテン姓のまま、マウンテン王家の一員でいられた、と思うんだよな。
マウンテン王国の元王太子一家が、マウンテン王国の貴族にそっぽ向かれて、辛酸をなめ、マウンテン王国を脱出して、ケレメイン大公国で平民の暮らしを受け入れている。
ミーレ長官の奥様の人生が、波乱万丈過ぎる。
ミーレ長官も、ミーレ長官の息子さんも、波乱万丈だけど。
ミーレ長官の奥様は、王太子だったミーレ長官と結婚していなかったら、今みたいな苦労とは全部無縁だったんだろうな、と思うとさ。
ミーレ長官の奥様がいるから、ミーレ長官も頑張ってこられたんだろうなー。
ミーレ長官の息子さんも、ミーレ長官やミーレ長官の奥様の足を引っ張るようなことをしないように育っている。
本人の資質もあるだろうけれど、ミーレ長官とミーレ長官の奥様が、息子さんの今と未来を考えながら、積み上げてきた成果なんだろうな。
サーバル王国で起きた、ドリアン王国の国民が引き起こしたであろうミーレ長官のお母さんの客死事件。
この事件がなかったら、ミーレ長官一家は、今ほどの苦労はしなかった。
夫のミーレ長官と王太子妃だった、ミーレ長官の奥様自身が、何か過ちを犯したわけではなかったのに。
夫であるミーレ長官は、王太子から一転して、臣下へ。
臣下に下ったミーレ長官は、マウンテン王国中の貴族から総スカンをくらって、貴族社会では、四面楚歌。
ミーレ長官に従うのは、平民の部下だけ。
マウンテン王家と、ミーレ長官のお母さんに振り回されて、ミーレ長官一家は、しなくてもいい苦労をしてきた。
ミーレ長官の奥様のハキハキした様子に気を取られていた以前のオレは、気にならなかったんだけどさ。
ミーレ長官の奥様が、ミーレ長官のお母さんである女王陛下や先代国王陛下夫妻に対して、一歩以上ひいた視点から語っていたのは、埋まらない距離感や不信感が、根底にあるのかもしれない。
ミーレ長官は、シラカバ・ミーレ。
ミーレ長官の奥様は、ポピー・ミーレ。
ミーレ長官の息子さんは、ケヤキ・ミーレ。
ミーレ長官と息子さんは、木で、奥様は、花なんだなー。
「ミーレ長官のお母さんは、なんと呼ばれていたのかな?」
「アマリリス様、と。」
とミーレ長官の奥様ポピー・ミーレ。
ミーレ長官のお母さんは、アマリリス・マウンテン。
ミーレ長官のお母さんの名前を呼ぶ人は、もう、この世に一人もいない。
ミーレ長官のお母さんの周りにいた人は、もうこの世にいないから、呼べない。
息子のミーレ長官一家は、ミーレ長官のお母さんを名前では呼ばない。
その人の名前、人となりが、口に出されなくなって、人々の記憶から抹消されたら、ミーレ長官が女王陛下だった事実は、記録通りに、なかったことになる。
マウンテン王国の宰相や騎士団長は、先代国王陛下の世代。
歴史の裏側を知っていても、葬り去りたい歴史を語ることはしないだろう。
謎は、謎のままでもいい。
自分勝手は、承知しているけれど、生きている人の傷を増やすだけなら、謎は解明しなくてもいいとオレは思う。
「ミーレ長官一家が、家族仲良く、身の危険に怯えることなく、平穏に暮らして行ける場所は、ケレメイン大公国の他にはない。
ポピー・ミーレ。
ケヤキ・ミーレ。
シラカバ・ミーレと共に、ようこそ、ケレメイン大公国へ。
ケレメイン大公妃ヒサツグは、歓迎するぞ。
ケレメイン大公国の国民として、これからの幸せを満喫するため。
各自、国難を乗り切る力を出してくれ。」
「よろしくお願いします。」
とミーレ長官の息子のケヤキ・ミーレ。
「力の限り、努めます。」
とミーレ長官の奥様ポピー・ミーレ。
オレは、ヒサツグだと名乗ってから、ミーレ長官の奥様ポピー・ミーレと、息子さんのケヤキ・ミーレと握手した。
次は、愛こんにゃく家に家族紹介してもらおう。
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