今度こそ幸せになります! 拍手の中身

斎木リコ

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Q & A

リスゴー上級大祭司編

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──それではお名前とお年をお願いします。
「ケアリー・ジェマ・リスゴーと申します。年齢は……見た目から判断してくださって結構です」
──そ、そうですか。では質問に入ります。今一番会いたい人は誰ですか?
「会いたい人……ですか。特にこれと言っては……」
──いらっしゃらない?
「ええ。申し訳ありません、面白味のない人間で」
──いえいえ、とんでもない。では今一番不満に思っている事は?
「不満……ですか……。やはり神殿内部の腐敗が一番の不満ですね」
──と言いますと?
「ご存じのように、神殿も一枚岩という訳ではありません。一部の不心得者は、女神様にお仕えする身でありながら、権力者におもねり、自らもそうあろうとする。嘆かわしい事です」
──なるほど。では魔王についてはどう思いますか?
「魔王……ですか。そうですね、先程の質問、会ってみたいのは、彼かもしれません」
──え? 会いたい人が『魔王』ですか?
「ええ。おかしいですか?」
──いえいえ、そういった回答でも構いませんよ。では勇者については、どう思いますか?
「……彼らが、討伐から帰ってその後どのような人生を歩んだか、ご存じですか?」
──え? いいえ。不勉強で申し訳ありません。
「いえ……。誰も知らないのです」
──は?
「文献にも残っていません。彼らが戻った後、どのような道を辿ったのか、知っているのは、限られた者達だけでしょう。それもまた、神殿の闇といえるかもしれません」
──はあ……。
「そういう意味では、彼らは時代の道具として使い捨てられた、哀れな存在に思えます」
──意味合いは違うでしょうが、同じ回答をした方がいますよ。
「そうですか……その方も同じように思われたのでしょうか。少し気になりますね」
──どうでしょうね。では最後に女神様に一言どうぞ。
「いついかなる時も、お仕えし続けます。それこそが、私の生きる意味です」
──ありがとうございました。


※他人に厳しい人ですが、それ以上に自分に厳しい人です
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