2 / 2
序章-廃病院-
1-2.少女とナイト-廃病院-
しおりを挟む
時々、昔のことを思い出す。
世間一般ではこれは走馬灯というらしい。光だけの部屋で、ただ、かいわだけをおもいだす。
「なあ、この事態は元をたどればお前の責任だろ。じぶんを見直せよ」
そう、友人が言った。名前は憶えていない、顔も覚えていない。
僕はこの時、うずくまっていた気がする。きっと何かで失敗してしまったんだろう。いつものことだ。
「黙れよ、黙れよ!!!自分を見直すなんて何回も何回もやってるんだよ!!でも!!!俺みたいな屑は、自分と向き合って、なおすべきところを探したら全部当てはまって!!!それを全部治すために頑張るけど何も治らなくて!!!多すぎて何から手を付けたらわからなくて!!!やっと一つのことを選んで!治すために頑張っている間にほかの悪いところで問題を起こして!!!そんなことを繰り返したら嫌でもわかるんだよ...俺には死ぬしか選択肢がないって...もうほっといてくれ。頼むよ...何も考えたくないんだ...死にたいって気持ちだけを考えて現実逃避したいんだ...」
...なんでこんなに感情的になってしまったんだろうか、
ずっと考えていた。世界は醜い人しかいなくて、世界の誰もが自分のことを醜いなんて思っていない。
だけど、仕方ないことなんだと思う。だって、自分が醜いと自覚してしまったら、もう生きていけないから。
___________________________________
あのケルベロスの大群、おそらく戦ったやつと同じくらいの強さだろう。
こいつら単体なら何も問題はない。
が、厄介なのは、こいつらがかなりの数いることだ。
ケルベロスと対峙したとき、ケルベロスはパンチ2発で倒れ、消滅した。
パンチ一回で倒れるんだったら、一番数がいない扉まで強行突破して、飛び込めばよかっただろう。
だが、2発必要ならだめだ、一発食らわせた後、絶対に反撃が飛んでくる。
「ねえ、どうしたの?私を守って?」
「そのために脱出方法を考えてるんだろうが」
「脱出方法ならあるでしょ?」
「影の能力か」
確かにあの影の能力ならこの場から逃げることはできるだろう。だが、それならこの少女は守れない。
...待て、なぜこの少女を守ることを考えている?
「...違う。影の能力じゃない、ヒントはここは別に地下じゃないってこと」
こいつは何をいって...
「!?」
そうか、そうだ、ここは地下じゃない、なら、
あたりを見渡す、求めていたものがそこにはあった。
「...時間はなさそう」
ケルベロスが小刻みに震え始める。やがてケルベロスだったものの体は解け、黒い液体になった。見た目は灯油のようだったが、腐敗臭がする。
やがて、黒い液体がスライムのように動き始めた。
「時間はなさそうだな」
とはいえ数は減った。これはチャンスだ。
俺は少女を持ち上げると、全速力で駆け出した。
ケルベロスたちが追ってくる。だが、このスーツのおかげだろうか、どうやら走る速さも変わっているようで、追いつかれることはない。
だが、一度でもつまずいたらひとたまりもないだろう。
「このまま出口まで走るの?」
「気づいているくせに聞いてくるな」
俺は出口とは逆の方向に走り始める。病院の奥へ奥へと走る。
「あった!」
目の前には人が通れるくらいの窓があった。そうだ、出口はふさがれていても、窓はある。
ケルベロスたちがふさいでいたのは扉と通路だけ、たぶん、ケルベロスたちは窓が開けられるということを知らない。
「だが、窓を開けられるほどの時間はなさそうだな、おい、口と目をふさいどけ」
「ええ...ねえ抱え方をお姫様だっ」
「馬鹿なことをいうな、いくぞ」
俺は走る。ケルベロスがすぐ後ろに迫ってきている。
俺は姿勢を低くして、俺は少女を守るように抱きしめながら、思いっきり窓の外に飛び込んだ。
ガラスが割れる音が聞こえる。痛みは感じない。神経がない...というか体自体がそもそもないからか、
体が、打ち付けられ、地面を転がる。壁に激突し体が止まると、静寂が周りを包んだ。
俺は少女から手を放し、周りを見渡す。
そこは、病院の廊下だった。いや、俺は確かに窓から病院を脱出したはずだ。
周りを見渡すと、病室が並んでいる。周りには窓はない。俺は転がってきたほうを見る。
そこにはナースステーションの扉があった。俺はここから出てきたのか?
「面白いでしょ?窓から外に出たはずなのに、ナースステーションの扉から出てくるの」
「ここはどうなっている」
少女は立ち上がり、俺のほうへと歩いてくる。顔と顔がぶつかりそうなところまで近づくと、不敵な笑みを浮かべた
「ここは、空間がねじ曲がっている。行き先を予想することは不可能」
「災厄とか言っていたな、この現象もケルベロスの仕業か」
「違う、ここは、元々はケルベロスを閉じ込めるために人間が作った場所、と言っても、その人間も今は恐れられて魔女って言われてるけど」
昔習っていた魔女裁判を思い出す。歴史でもよくあったことだ。偉大な英雄だった人間が民衆に恐れられて、無残に殺される話が、
「...つまり、追ってきたケルベロスも、別の場所に散らばったってことか」
「いや、たぶんケルベロスたちは窓の外から外に出てるんじゃないかな」
「何言ってる。ここはケルベロスを封じる場所なんだろ、ならケルベロスが外に出たら意味がないだろう」
「いったでしょ?ここは単語元々はそういう場所だったって、今は人間を閉じ込めてケルベロスのえさにする牢獄」
...理解できない話をどうにか理解すると、たぶん魔女は迫害されたことに怒り狂い、自分たちが管理していた場所を人間が苦しむように改造したということか?
「...そうか」
「...質問しないの?今のところあなたにとってこの場所は謎だらけだけど」
「じゃあ質問だ、出口はどこだ」
「わからない」
「今外はどうなっている?」
「わからない」
「...ここはお前が作ったんだな」
「あら、正解、よくわかったわね」
「なるほどな、お前はここを作った魔女で、人間を憎んでケルベロスを野に放ったが、自分も人間だからこの病院から逃げられなくなり、挙句の果てにケルベロスに喰われそうになったから、急いで俺を召還したと」
「正解、あなた頭いいのね」
「簡単な推理だ、この状況とお前が俺を目覚めさせたという事実、そして、さっきした三つの質問から考えればすぐ理解できる」
「今のは皮肉よ、簡潔に多くの情報が欲しいなら、次からは『今お前が持っている情報をすべて教えろ』と言いなさい」
...こいつ、俺の嫌いなタイプだ。
「...最後に質問だ、お前は外の世界の情報を知らないと言っていたな」
「ええ、そうね」
「ならばどうやって山で死んでいた俺の死体を見つけて、よみがえらせた」
少女は変わらない笑顔をこちらに向ける。だが、何か圧力のようなものを感じる。
背筋が凍る。まるで、触れてはいけないところに触れてしまったような。
「言葉を慎みなさい。あなたは私を守るために蘇った亡霊でしかない。いつでも私はあなたを殺せるのよ」
「...今持っている情報をすべて教えてくれるんじゃないのか」
「それを言って、本当に教えるバカがいると思う?質疑応答はおわり、さあ、私を守って出口まで連れて行って?私のナイト」
少女は歩き出す。僕の姿は少女と話している間に変身が解けてしまったらしい。
「ああ、そうだった」
少女はベンチの陰から何かを取り出すと、投げてよこした。
「あなたの顔は白すぎる。それじゃ一目で死体ってわかっちゃう。ここにはまだ閉じ込められた人間がいるんだから顔を隠しなさい」
僕は投げられたものを見る。それは、よく映画で出てくる。ガスマスクだった。
...これ、床に落ちてたよな、大丈夫なのか?
「早くいくわよ」
...仕方なくガスマスクをかぶり、駆け足で少女についていく。
こいつが何を隠しているか、ここを出て何をしたいのかはわからない。
だが、それはこいつと行動しながら探ればいい、
もう死にたくない。
そう僕は心の中にとどめ、少女の隣に立ち、一緒に歩き始めた。
世間一般ではこれは走馬灯というらしい。光だけの部屋で、ただ、かいわだけをおもいだす。
「なあ、この事態は元をたどればお前の責任だろ。じぶんを見直せよ」
そう、友人が言った。名前は憶えていない、顔も覚えていない。
僕はこの時、うずくまっていた気がする。きっと何かで失敗してしまったんだろう。いつものことだ。
「黙れよ、黙れよ!!!自分を見直すなんて何回も何回もやってるんだよ!!でも!!!俺みたいな屑は、自分と向き合って、なおすべきところを探したら全部当てはまって!!!それを全部治すために頑張るけど何も治らなくて!!!多すぎて何から手を付けたらわからなくて!!!やっと一つのことを選んで!治すために頑張っている間にほかの悪いところで問題を起こして!!!そんなことを繰り返したら嫌でもわかるんだよ...俺には死ぬしか選択肢がないって...もうほっといてくれ。頼むよ...何も考えたくないんだ...死にたいって気持ちだけを考えて現実逃避したいんだ...」
...なんでこんなに感情的になってしまったんだろうか、
ずっと考えていた。世界は醜い人しかいなくて、世界の誰もが自分のことを醜いなんて思っていない。
だけど、仕方ないことなんだと思う。だって、自分が醜いと自覚してしまったら、もう生きていけないから。
___________________________________
あのケルベロスの大群、おそらく戦ったやつと同じくらいの強さだろう。
こいつら単体なら何も問題はない。
が、厄介なのは、こいつらがかなりの数いることだ。
ケルベロスと対峙したとき、ケルベロスはパンチ2発で倒れ、消滅した。
パンチ一回で倒れるんだったら、一番数がいない扉まで強行突破して、飛び込めばよかっただろう。
だが、2発必要ならだめだ、一発食らわせた後、絶対に反撃が飛んでくる。
「ねえ、どうしたの?私を守って?」
「そのために脱出方法を考えてるんだろうが」
「脱出方法ならあるでしょ?」
「影の能力か」
確かにあの影の能力ならこの場から逃げることはできるだろう。だが、それならこの少女は守れない。
...待て、なぜこの少女を守ることを考えている?
「...違う。影の能力じゃない、ヒントはここは別に地下じゃないってこと」
こいつは何をいって...
「!?」
そうか、そうだ、ここは地下じゃない、なら、
あたりを見渡す、求めていたものがそこにはあった。
「...時間はなさそう」
ケルベロスが小刻みに震え始める。やがてケルベロスだったものの体は解け、黒い液体になった。見た目は灯油のようだったが、腐敗臭がする。
やがて、黒い液体がスライムのように動き始めた。
「時間はなさそうだな」
とはいえ数は減った。これはチャンスだ。
俺は少女を持ち上げると、全速力で駆け出した。
ケルベロスたちが追ってくる。だが、このスーツのおかげだろうか、どうやら走る速さも変わっているようで、追いつかれることはない。
だが、一度でもつまずいたらひとたまりもないだろう。
「このまま出口まで走るの?」
「気づいているくせに聞いてくるな」
俺は出口とは逆の方向に走り始める。病院の奥へ奥へと走る。
「あった!」
目の前には人が通れるくらいの窓があった。そうだ、出口はふさがれていても、窓はある。
ケルベロスたちがふさいでいたのは扉と通路だけ、たぶん、ケルベロスたちは窓が開けられるということを知らない。
「だが、窓を開けられるほどの時間はなさそうだな、おい、口と目をふさいどけ」
「ええ...ねえ抱え方をお姫様だっ」
「馬鹿なことをいうな、いくぞ」
俺は走る。ケルベロスがすぐ後ろに迫ってきている。
俺は姿勢を低くして、俺は少女を守るように抱きしめながら、思いっきり窓の外に飛び込んだ。
ガラスが割れる音が聞こえる。痛みは感じない。神経がない...というか体自体がそもそもないからか、
体が、打ち付けられ、地面を転がる。壁に激突し体が止まると、静寂が周りを包んだ。
俺は少女から手を放し、周りを見渡す。
そこは、病院の廊下だった。いや、俺は確かに窓から病院を脱出したはずだ。
周りを見渡すと、病室が並んでいる。周りには窓はない。俺は転がってきたほうを見る。
そこにはナースステーションの扉があった。俺はここから出てきたのか?
「面白いでしょ?窓から外に出たはずなのに、ナースステーションの扉から出てくるの」
「ここはどうなっている」
少女は立ち上がり、俺のほうへと歩いてくる。顔と顔がぶつかりそうなところまで近づくと、不敵な笑みを浮かべた
「ここは、空間がねじ曲がっている。行き先を予想することは不可能」
「災厄とか言っていたな、この現象もケルベロスの仕業か」
「違う、ここは、元々はケルベロスを閉じ込めるために人間が作った場所、と言っても、その人間も今は恐れられて魔女って言われてるけど」
昔習っていた魔女裁判を思い出す。歴史でもよくあったことだ。偉大な英雄だった人間が民衆に恐れられて、無残に殺される話が、
「...つまり、追ってきたケルベロスも、別の場所に散らばったってことか」
「いや、たぶんケルベロスたちは窓の外から外に出てるんじゃないかな」
「何言ってる。ここはケルベロスを封じる場所なんだろ、ならケルベロスが外に出たら意味がないだろう」
「いったでしょ?ここは単語元々はそういう場所だったって、今は人間を閉じ込めてケルベロスのえさにする牢獄」
...理解できない話をどうにか理解すると、たぶん魔女は迫害されたことに怒り狂い、自分たちが管理していた場所を人間が苦しむように改造したということか?
「...そうか」
「...質問しないの?今のところあなたにとってこの場所は謎だらけだけど」
「じゃあ質問だ、出口はどこだ」
「わからない」
「今外はどうなっている?」
「わからない」
「...ここはお前が作ったんだな」
「あら、正解、よくわかったわね」
「なるほどな、お前はここを作った魔女で、人間を憎んでケルベロスを野に放ったが、自分も人間だからこの病院から逃げられなくなり、挙句の果てにケルベロスに喰われそうになったから、急いで俺を召還したと」
「正解、あなた頭いいのね」
「簡単な推理だ、この状況とお前が俺を目覚めさせたという事実、そして、さっきした三つの質問から考えればすぐ理解できる」
「今のは皮肉よ、簡潔に多くの情報が欲しいなら、次からは『今お前が持っている情報をすべて教えろ』と言いなさい」
...こいつ、俺の嫌いなタイプだ。
「...最後に質問だ、お前は外の世界の情報を知らないと言っていたな」
「ええ、そうね」
「ならばどうやって山で死んでいた俺の死体を見つけて、よみがえらせた」
少女は変わらない笑顔をこちらに向ける。だが、何か圧力のようなものを感じる。
背筋が凍る。まるで、触れてはいけないところに触れてしまったような。
「言葉を慎みなさい。あなたは私を守るために蘇った亡霊でしかない。いつでも私はあなたを殺せるのよ」
「...今持っている情報をすべて教えてくれるんじゃないのか」
「それを言って、本当に教えるバカがいると思う?質疑応答はおわり、さあ、私を守って出口まで連れて行って?私のナイト」
少女は歩き出す。僕の姿は少女と話している間に変身が解けてしまったらしい。
「ああ、そうだった」
少女はベンチの陰から何かを取り出すと、投げてよこした。
「あなたの顔は白すぎる。それじゃ一目で死体ってわかっちゃう。ここにはまだ閉じ込められた人間がいるんだから顔を隠しなさい」
僕は投げられたものを見る。それは、よく映画で出てくる。ガスマスクだった。
...これ、床に落ちてたよな、大丈夫なのか?
「早くいくわよ」
...仕方なくガスマスクをかぶり、駆け足で少女についていく。
こいつが何を隠しているか、ここを出て何をしたいのかはわからない。
だが、それはこいつと行動しながら探ればいい、
もう死にたくない。
そう僕は心の中にとどめ、少女の隣に立ち、一緒に歩き始めた。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる