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3 マルヤマ百貨店へようこそ
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エンドゥーが私をランチに誘ったのは、ちょうど連休に入る前の15日だ。
「ナギ。ランチ行こうぜ」
「あれ、珍しい。仕事大丈夫なの?」
「うん、今日は平気」
誘われて外に出る。社食まで行くのは面倒だからと、手近な牛丼屋に入った。「どこでもいい」と言ったエンドゥーは私のチョイスにまた笑う。
「相変わらずだなぁ、その店の選択」
「いいでしょ、肩肘張らず」
「まあな」
それぞれ牛丼を頼み、カウンター席に横並びになった。
「ナギ、まともなメシ食ってんの? なんかいっつもメタボのおっさんみたいな店チョイスするけど」
「しっつれいな。基本自炊してるし。今日は成海が夕飯つくってくれるし。ちゃんとバランス取ってます~」
私が唇を尖らせると、エンドゥーは「あ、そ」と笑った。
「広瀬がんばってるみたいな」
「うん、そーみたい。お互い、しばらく仕事が忙しくてゆっくり会えてないけど」
「でも連休一緒に過ごすんだろ。佐渡に行くんだっけ?」
「うん」
連休で行くのは私の祖父母のいる新潟と佐渡。成海は初めての新潟旅行だそうだ。
どこに行こうかと二人で地図を見ていたとき、子どもの頃に祖父母と行った佐渡のことを思い出した私が、
「温泉があって、ご飯とお酒が美味しいとこだよ。……って言っても大人になってから行ってないけど。一度は飲みに行きたいなぁ」
と言うなり成海は笑って、「じゃあ、行ってみようか」と言った。
私の顔があまりに嬉しそうだったかららしいけど、だって、温泉があって、美味しいご飯とお酒があったら、それでもう言うこと無しじゃない?
私はふと真顔になって、エンドゥーの顔を覗き込んだ。
「……もしかして、それも噂になったりしてる?」
「ノーコメント」
エンドゥーは長い指を口に当てて笑った。私は細めた足れ目を軽く睨んで、ため息をつく。
くすくす笑うエンドゥーは、いろいろと噂を聞き及んでいるのだろう。私はいたたまれなくなって目を反らし、牛丼を掻き込んだ。
「……そういえば、どうして坂元様は私が成海の彼女だって分かったのかな」
「あー、あれ。なんか、同じ匂いがしたって言ってたぞ。アロマかなんか?」
私は驚きに目を見張る。私は香水をつけていないけど、確かにルームコロンはときどき使っている。そのことだろう。
「坂元様……恐るべし……」
私が呟く横で、エンドゥーが笑った。
丼の中のものを平らげると、お茶を口にして店を出る。
オフィスに向かって歩きながら、エンドゥーはやれやれと息をついた。
「それにしてもまぁ、怒涛の夏だったな。こんなに緊張感持ってお客様対応したのなんて、新人の頃くらいなもんだよ」
「そうかもね。エンドゥーもいろいろありがと」
「どういたしまして」
エンドゥーは「まあ王子の相談役を代わってもらえたんだから安いもんだ」と笑った。
そんなに負担だったのかな。
苦笑したとき、私の前に小さな紙袋が揺れた。
百貨店にも入っているコスメブランドのマークを目にして戸惑うと、エンドゥーは「誕生日プレゼント」と私の手にそれを押し付けた。
「……なに? これ」
「見てみて」
言われて、おずおずと開けてみる。細長い小さな箱は口紅だと予想がついて、さらに困惑しながらエンドゥーを見上げた。
「ま、それつけて広瀬を喜ばせてやれよ」
戸惑いながら中を開く。普段つけない真っ赤なリップ。ご丁寧に、yumaと刻印もあった。
「色は木庭さんから聞いた。他の色が欲しくなったら、王子におねだりするんだな」
私は照れ臭さと戸惑いに、笑ってエンドゥーを見上げる。
「エンドゥーさぁ」
「なに?」
「こういうのは、本命に」
「だから、えぐんな」
エンドゥーは本気で寂しそうな顔をして目を反らした。
その顔に免じて、坂元様と会ったときのスカした態度をつつくのはやめてあげよう。
私は笑った。
***
「お疲れさまでしたー」
「お疲れ~。連休ゆっくりね」
「ありがとうございます」
挨拶しながらオフィスを出て、駅へと向かう。
鞄の中からICカードを取り出したとき、エンドゥーにもらった紙袋が見えた。
……確かに、塗ってもらったときは、顔色がよく見えたけど。
反応があったのはエンドゥーからで、成海からは何も言われなかった。
恋人に喜んでもらいたいとは人並みに思うけれど、的外れだったらと思うとためらわれる。
……でもまあ……せっかくもらったし。
思ってお手洗いに寄ると、思いきってつけてみた。
なるほど、肌が生き生きして、不思議と表情も明るく見える気がした。
……成海、気づいてくれるかな。
でも前回気付かなかったし、あんまり期待しないでおこう。
ドキドキしながら成海の家へ向かった。
***
成海の家のインターホンを鳴らすと、エプロン姿の成海がドアを開けてくれた。
「お帰り。お疲れさま」
迎えてくれた成海の微笑みに、胸がきゅんと締め付けられる。
「あは、疲れたー」
照れ臭さをごますように笑いながら玄関先に入ると、成海がじいっと、顔を見てくる。
「え、な、なに?」
なんとなく視線を受け止め切れずにへらへらしてみたけど、成海は私の口元から視線を上げて、目を見つめてきた。
「……化粧、変えたの?」
「え、あ、う、うん、あの、口紅だけねっ」
なんとなく表情のかたい成海に、私は戸惑いながらコートを脱いだ。成海は手を伸ばしてそれを受け取り、それでも私の顔から目を離さない。
いたたまれなくなって、私はあははと笑った。
「え、エンドゥーがさ、似合うんじゃないかって、誕生日プレゼントでくれて。やっぱり、似合わないよね、こんな赤ーー」
成海が私の肩を引き寄せたと思いきや、唇が重なる。一気に深くなるキスに戸惑った。
「なる……口紅、ついちゃ……」
合間合間で言うも、成海はコートを持った腕で私の腰を引き寄せ、片手を後頭部に回して私の呼吸を奪うように唇を重ねる。
さすがに息苦しくて、クラクラしてきて、成海の胸元にしがみついたとき、ようやく成海が唇を離した。
かと思えば、私を強く抱きしめてうなだれ、私の肩に額をつける。
「なる……み?」
息を整えながら呼ぶと、成海は深くため息をつく。
私に頬を寄せ、悔しそうに囁いた。
「なんで……遠藤が、優麻に似合う口紅知ってんの?」
言いながら、また一段と腕に力を込める。私は苦笑してその肩をたたいた。
「坂元様とのワイン騒動のとき、木庭さんに口紅借りて……エンドゥーが褒めてくれたの。先に会ったのは成海だったけど、余裕がなくて気付かなかったんでしょ」
フォローしたつもりだったけと、成海はますます悔しそうにするばかりだ。不機嫌の理由か私でなくて気付かなかった彼自身になって、むしろ余計に不機嫌になっているらしい。
「もっと似合う、優麻がもっと綺麗に見える口紅探す。そしたらつけてくれる?」
「つ、つける。つけるから……」
私の言葉を、成海のキスが塞いだ。離れた顔を見ると、その目は熱を帯びている。
「……その口紅、しばらくは俺の前だけでつけて」
なんで、と聞こうとした私に、成海は囁いた。
ーー綺麗過ぎて、閉じ込めておきたくなる。
そしてまた、深いキスへいざなわれた。
***
互いの温もりを求めて抱き合った後、呼吸を整えながら、成海は私の存在を確かめるように抱きしめた。
「……優麻」
成海が囁いて、私の額に頬を擦り寄せる。髪に、額に、目に、ゆっくりと唇を押し当てていく。
私はその幸福感に浸りながら、くすぐったさにくつくつ笑った。
離れていく温もりを追うように成海の首に腕を回し、首元に頬を寄せる。
成海の脈の音が、とくとくと肌を伝わってくる。
温かかった。
身体も、こころも。
これ以上ないくらいに、満たされて。
「……ねぇ、成海」
「なに?」
「結婚、しよっか」
成海が一瞬、息を止めた。私は笑いながら彼の顔を見上げる。
「気が早い?」
「そう……じゃなくて」
成海は困惑した顔で言って、はぁ、とため息をついた。
そして私を抱きしめる。
「……どうして、優麻はそうやって、すぐ先手を取っちゃうかなぁ……」
私は笑った。
「だって、なんだか、すごい幸せだったんだもん、今」
彼の身体に足を絡ませるようにして抱き着く。
「言わなかったことにする?」
「……そうだね。聞かなかったことにする」
「わかった。成海がそうしたいなら、そうする」
互いに目を合わせると、どちらからともなく唇を重ねた。
「ナギ。ランチ行こうぜ」
「あれ、珍しい。仕事大丈夫なの?」
「うん、今日は平気」
誘われて外に出る。社食まで行くのは面倒だからと、手近な牛丼屋に入った。「どこでもいい」と言ったエンドゥーは私のチョイスにまた笑う。
「相変わらずだなぁ、その店の選択」
「いいでしょ、肩肘張らず」
「まあな」
それぞれ牛丼を頼み、カウンター席に横並びになった。
「ナギ、まともなメシ食ってんの? なんかいっつもメタボのおっさんみたいな店チョイスするけど」
「しっつれいな。基本自炊してるし。今日は成海が夕飯つくってくれるし。ちゃんとバランス取ってます~」
私が唇を尖らせると、エンドゥーは「あ、そ」と笑った。
「広瀬がんばってるみたいな」
「うん、そーみたい。お互い、しばらく仕事が忙しくてゆっくり会えてないけど」
「でも連休一緒に過ごすんだろ。佐渡に行くんだっけ?」
「うん」
連休で行くのは私の祖父母のいる新潟と佐渡。成海は初めての新潟旅行だそうだ。
どこに行こうかと二人で地図を見ていたとき、子どもの頃に祖父母と行った佐渡のことを思い出した私が、
「温泉があって、ご飯とお酒が美味しいとこだよ。……って言っても大人になってから行ってないけど。一度は飲みに行きたいなぁ」
と言うなり成海は笑って、「じゃあ、行ってみようか」と言った。
私の顔があまりに嬉しそうだったかららしいけど、だって、温泉があって、美味しいご飯とお酒があったら、それでもう言うこと無しじゃない?
私はふと真顔になって、エンドゥーの顔を覗き込んだ。
「……もしかして、それも噂になったりしてる?」
「ノーコメント」
エンドゥーは長い指を口に当てて笑った。私は細めた足れ目を軽く睨んで、ため息をつく。
くすくす笑うエンドゥーは、いろいろと噂を聞き及んでいるのだろう。私はいたたまれなくなって目を反らし、牛丼を掻き込んだ。
「……そういえば、どうして坂元様は私が成海の彼女だって分かったのかな」
「あー、あれ。なんか、同じ匂いがしたって言ってたぞ。アロマかなんか?」
私は驚きに目を見張る。私は香水をつけていないけど、確かにルームコロンはときどき使っている。そのことだろう。
「坂元様……恐るべし……」
私が呟く横で、エンドゥーが笑った。
丼の中のものを平らげると、お茶を口にして店を出る。
オフィスに向かって歩きながら、エンドゥーはやれやれと息をついた。
「それにしてもまぁ、怒涛の夏だったな。こんなに緊張感持ってお客様対応したのなんて、新人の頃くらいなもんだよ」
「そうかもね。エンドゥーもいろいろありがと」
「どういたしまして」
エンドゥーは「まあ王子の相談役を代わってもらえたんだから安いもんだ」と笑った。
そんなに負担だったのかな。
苦笑したとき、私の前に小さな紙袋が揺れた。
百貨店にも入っているコスメブランドのマークを目にして戸惑うと、エンドゥーは「誕生日プレゼント」と私の手にそれを押し付けた。
「……なに? これ」
「見てみて」
言われて、おずおずと開けてみる。細長い小さな箱は口紅だと予想がついて、さらに困惑しながらエンドゥーを見上げた。
「ま、それつけて広瀬を喜ばせてやれよ」
戸惑いながら中を開く。普段つけない真っ赤なリップ。ご丁寧に、yumaと刻印もあった。
「色は木庭さんから聞いた。他の色が欲しくなったら、王子におねだりするんだな」
私は照れ臭さと戸惑いに、笑ってエンドゥーを見上げる。
「エンドゥーさぁ」
「なに?」
「こういうのは、本命に」
「だから、えぐんな」
エンドゥーは本気で寂しそうな顔をして目を反らした。
その顔に免じて、坂元様と会ったときのスカした態度をつつくのはやめてあげよう。
私は笑った。
***
「お疲れさまでしたー」
「お疲れ~。連休ゆっくりね」
「ありがとうございます」
挨拶しながらオフィスを出て、駅へと向かう。
鞄の中からICカードを取り出したとき、エンドゥーにもらった紙袋が見えた。
……確かに、塗ってもらったときは、顔色がよく見えたけど。
反応があったのはエンドゥーからで、成海からは何も言われなかった。
恋人に喜んでもらいたいとは人並みに思うけれど、的外れだったらと思うとためらわれる。
……でもまあ……せっかくもらったし。
思ってお手洗いに寄ると、思いきってつけてみた。
なるほど、肌が生き生きして、不思議と表情も明るく見える気がした。
……成海、気づいてくれるかな。
でも前回気付かなかったし、あんまり期待しないでおこう。
ドキドキしながら成海の家へ向かった。
***
成海の家のインターホンを鳴らすと、エプロン姿の成海がドアを開けてくれた。
「お帰り。お疲れさま」
迎えてくれた成海の微笑みに、胸がきゅんと締め付けられる。
「あは、疲れたー」
照れ臭さをごますように笑いながら玄関先に入ると、成海がじいっと、顔を見てくる。
「え、な、なに?」
なんとなく視線を受け止め切れずにへらへらしてみたけど、成海は私の口元から視線を上げて、目を見つめてきた。
「……化粧、変えたの?」
「え、あ、う、うん、あの、口紅だけねっ」
なんとなく表情のかたい成海に、私は戸惑いながらコートを脱いだ。成海は手を伸ばしてそれを受け取り、それでも私の顔から目を離さない。
いたたまれなくなって、私はあははと笑った。
「え、エンドゥーがさ、似合うんじゃないかって、誕生日プレゼントでくれて。やっぱり、似合わないよね、こんな赤ーー」
成海が私の肩を引き寄せたと思いきや、唇が重なる。一気に深くなるキスに戸惑った。
「なる……口紅、ついちゃ……」
合間合間で言うも、成海はコートを持った腕で私の腰を引き寄せ、片手を後頭部に回して私の呼吸を奪うように唇を重ねる。
さすがに息苦しくて、クラクラしてきて、成海の胸元にしがみついたとき、ようやく成海が唇を離した。
かと思えば、私を強く抱きしめてうなだれ、私の肩に額をつける。
「なる……み?」
息を整えながら呼ぶと、成海は深くため息をつく。
私に頬を寄せ、悔しそうに囁いた。
「なんで……遠藤が、優麻に似合う口紅知ってんの?」
言いながら、また一段と腕に力を込める。私は苦笑してその肩をたたいた。
「坂元様とのワイン騒動のとき、木庭さんに口紅借りて……エンドゥーが褒めてくれたの。先に会ったのは成海だったけど、余裕がなくて気付かなかったんでしょ」
フォローしたつもりだったけと、成海はますます悔しそうにするばかりだ。不機嫌の理由か私でなくて気付かなかった彼自身になって、むしろ余計に不機嫌になっているらしい。
「もっと似合う、優麻がもっと綺麗に見える口紅探す。そしたらつけてくれる?」
「つ、つける。つけるから……」
私の言葉を、成海のキスが塞いだ。離れた顔を見ると、その目は熱を帯びている。
「……その口紅、しばらくは俺の前だけでつけて」
なんで、と聞こうとした私に、成海は囁いた。
ーー綺麗過ぎて、閉じ込めておきたくなる。
そしてまた、深いキスへいざなわれた。
***
互いの温もりを求めて抱き合った後、呼吸を整えながら、成海は私の存在を確かめるように抱きしめた。
「……優麻」
成海が囁いて、私の額に頬を擦り寄せる。髪に、額に、目に、ゆっくりと唇を押し当てていく。
私はその幸福感に浸りながら、くすぐったさにくつくつ笑った。
離れていく温もりを追うように成海の首に腕を回し、首元に頬を寄せる。
成海の脈の音が、とくとくと肌を伝わってくる。
温かかった。
身体も、こころも。
これ以上ないくらいに、満たされて。
「……ねぇ、成海」
「なに?」
「結婚、しよっか」
成海が一瞬、息を止めた。私は笑いながら彼の顔を見上げる。
「気が早い?」
「そう……じゃなくて」
成海は困惑した顔で言って、はぁ、とため息をついた。
そして私を抱きしめる。
「……どうして、優麻はそうやって、すぐ先手を取っちゃうかなぁ……」
私は笑った。
「だって、なんだか、すごい幸せだったんだもん、今」
彼の身体に足を絡ませるようにして抱き着く。
「言わなかったことにする?」
「……そうだね。聞かなかったことにする」
「わかった。成海がそうしたいなら、そうする」
互いに目を合わせると、どちらからともなく唇を重ねた。
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