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始まりの話
昔話
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少しだけ、昔話をしようか。
昔々、人と竜族は仲良く共存してした。
人間よりも長生きで、力のある竜達は偉ぶることなく人間と助け合っていた平和な時代。
だけどいつからだろうか。
人間達の心に、劣等感と嫉妬の心が生まれたのは。
そして、他愛無い噂と恐ろしい話が人間達に広がっていったのは。
『竜族の血肉を口にすると寿命が伸びる』『竜族の鱗や翼、牙自体に魔力がある、自分達が加工すれば素晴らしい魔道具が出来る』と。
確かに、竜の剥がれ落ちた鱗や生え変わり抜け落ちた牙などには魔力が残り竜族が子供へのお守りに加工したり、仲の良い人間に分け与えていたりした。
その一部の話が広がったのだろう。
それが切っ掛け。
人間達は竜達に見つからないように陰で、彼らを捕まえ殺し自分達の欲の為の道具にし始めたのは。
少しずつ、少しずつ竜族の数が減少していった。
それでも竜達は健気に人間を信じていたんだ。
人間がそんなことする筈ない、と。
だけどね、人間はそんな彼らを裏切り続けた。
竜だって馬鹿ではない、人間達の上流階級と呼ばれる人達が自分達竜族の、身体の一部を加工した装飾品を身に付けていることを何度も見つけた。
竜の血肉は人間にとっては毒、明らかに竜の肉を食べたのではないかとされる死に方をする人間が増えているのも気付いた。
ただ、どうしてこんなことになったのだろうと竜達は悲しんでいたんだ。
彼らは人間達を距離を置く様になった。
竜族だけの集落をいくつかつくり、そこで暮らし始めた。
けれど竜と人間が離れて暮らすようになって竜族狩りは加速していった。
もう、同じ大陸で生きる別種族としても見てもらえなくなっていた。
人間にとって彼らは金儲け、または不老不死を夢見る馬鹿の道具でしかなくなっていった。
幾つかの種族が竜狩りによって絶滅したのもいた。
目の前で友達が人間に捕まり皮を剥ぎ取られるのをみたものもいた。
そして竜族の王の奥さんが、もう一度人と話して『もう自分達を苛めないで』と訴える為に人間のとある竜狩りの盛んな国へと赴き、そのまま捕らえられ帰らぬ人となったのは。
竜の王様は深い悲しみに包まれた。
そして人間との関係を修復するのはもう無理だと感じた。
人間の中にも竜は自分達の仲間であると、庇ってくれている一族がいたが限界だった。
王は人間達と決別することを決める。
世界にひとつしかないとされる『一度だけ、命と引き換えにどんな願いも叶える』とされる宝珠に自身の命を全て注ぎ込み、大陸中の住処を追われひとつの土地に集まっていた竜族全員を守る為に、大陸の一部を切り取り空へ浮かばせ人間達の手の届かない場所で平和な暮らしを得られるように祈った。
そして、空飛ぶ大陸は竜族だけの安全な住処となり『エデン』と名付けられ、漸く人間に命をその身を狙われることが無くなったという。
それが300年ぐらい前のお話。
今では最後まで竜族を庇い続けた一族の尽力で、地上では竜族狩りは禁止として全国に拡げたのだけど実際はどうなんだろうね。
今でも過去の愚行の一部が時折店に現れたり、陰では地上に残った竜を探しまわっているという裏の業者の噂も聞く。
そして、お空の竜達は極一部を覗いて人間との関係を一切断ち切って独自の文化を作り上げているという。
しかし噂では、現在の竜の王様が人間界に降り立ったまま行方不明になったとか。
なんでこんなことを知っているって?それは、秘密かな。
それを話すには、まだ君たちは僕達のことをあまり知らないだろう?
その内、僕達と一緒に世界をみる事で分かってくるさ。
さぁ、昔話はそろそろ終わり。
『これから』が始まり。
とある街のとある森。
そこでの不思議な出会いが僕達の冒険の始まり。
昔々、人と竜族は仲良く共存してした。
人間よりも長生きで、力のある竜達は偉ぶることなく人間と助け合っていた平和な時代。
だけどいつからだろうか。
人間達の心に、劣等感と嫉妬の心が生まれたのは。
そして、他愛無い噂と恐ろしい話が人間達に広がっていったのは。
『竜族の血肉を口にすると寿命が伸びる』『竜族の鱗や翼、牙自体に魔力がある、自分達が加工すれば素晴らしい魔道具が出来る』と。
確かに、竜の剥がれ落ちた鱗や生え変わり抜け落ちた牙などには魔力が残り竜族が子供へのお守りに加工したり、仲の良い人間に分け与えていたりした。
その一部の話が広がったのだろう。
それが切っ掛け。
人間達は竜達に見つからないように陰で、彼らを捕まえ殺し自分達の欲の為の道具にし始めたのは。
少しずつ、少しずつ竜族の数が減少していった。
それでも竜達は健気に人間を信じていたんだ。
人間がそんなことする筈ない、と。
だけどね、人間はそんな彼らを裏切り続けた。
竜だって馬鹿ではない、人間達の上流階級と呼ばれる人達が自分達竜族の、身体の一部を加工した装飾品を身に付けていることを何度も見つけた。
竜の血肉は人間にとっては毒、明らかに竜の肉を食べたのではないかとされる死に方をする人間が増えているのも気付いた。
ただ、どうしてこんなことになったのだろうと竜達は悲しんでいたんだ。
彼らは人間達を距離を置く様になった。
竜族だけの集落をいくつかつくり、そこで暮らし始めた。
けれど竜と人間が離れて暮らすようになって竜族狩りは加速していった。
もう、同じ大陸で生きる別種族としても見てもらえなくなっていた。
人間にとって彼らは金儲け、または不老不死を夢見る馬鹿の道具でしかなくなっていった。
幾つかの種族が竜狩りによって絶滅したのもいた。
目の前で友達が人間に捕まり皮を剥ぎ取られるのをみたものもいた。
そして竜族の王の奥さんが、もう一度人と話して『もう自分達を苛めないで』と訴える為に人間のとある竜狩りの盛んな国へと赴き、そのまま捕らえられ帰らぬ人となったのは。
竜の王様は深い悲しみに包まれた。
そして人間との関係を修復するのはもう無理だと感じた。
人間の中にも竜は自分達の仲間であると、庇ってくれている一族がいたが限界だった。
王は人間達と決別することを決める。
世界にひとつしかないとされる『一度だけ、命と引き換えにどんな願いも叶える』とされる宝珠に自身の命を全て注ぎ込み、大陸中の住処を追われひとつの土地に集まっていた竜族全員を守る為に、大陸の一部を切り取り空へ浮かばせ人間達の手の届かない場所で平和な暮らしを得られるように祈った。
そして、空飛ぶ大陸は竜族だけの安全な住処となり『エデン』と名付けられ、漸く人間に命をその身を狙われることが無くなったという。
それが300年ぐらい前のお話。
今では最後まで竜族を庇い続けた一族の尽力で、地上では竜族狩りは禁止として全国に拡げたのだけど実際はどうなんだろうね。
今でも過去の愚行の一部が時折店に現れたり、陰では地上に残った竜を探しまわっているという裏の業者の噂も聞く。
そして、お空の竜達は極一部を覗いて人間との関係を一切断ち切って独自の文化を作り上げているという。
しかし噂では、現在の竜の王様が人間界に降り立ったまま行方不明になったとか。
なんでこんなことを知っているって?それは、秘密かな。
それを話すには、まだ君たちは僕達のことをあまり知らないだろう?
その内、僕達と一緒に世界をみる事で分かってくるさ。
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