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ここに来てから1カ月が経ったころだった。その日もいつも通り乾かした洗濯物をたたんで、片付けようとタンスに仕舞う。
そしてその後にたたまずにハンガーにかけたままのをクローゼットに仕舞っていたときだった。
クローゼットの床のとこに置いてあった段ボールが若干開いた状態でそこの隙間のから、中身が視界の端に入った。
「これって」
中にはDVDが入っていた。それは別段大したことではないのだが、単純にその作品のタイトルに目が行った。
「別にわざわざ隠す必要はないだろうに…」
と少しばかりあきれつつ俺は、言葉を零す。
作品のタイトルは日本人なら見たことはなくとも聞いたことは一度はあるであろう作品。1971年から放送が開始された作品シリーズだった。
「俺も好きなのになあ…」
俺は子供のころに、魔法使いの戦隊を見ていた記憶があり、おそらくそこからずっとニチアサを見ている。ここにきてからは、俺も隠すかのように見ていなかったので彼女に隠す必要はないとこぼしたが、言えない気持ちがわかないわけでもなかった。
「というか、ニチアサ好きなら録画があるのでは?」
そう思い、リビングへと向かう。そして、テレビをリモコンでつける。そのあとに入力を切り替えて、録画機の状態までもっていく。初めて録画機をテレビに自分で写すが、庄司このあたりの機能は大抵一緒なのでそこまで苦心しない。
あとは、録画機の中身を表示する。すると読み通り中にはニチアサ作品さん作品が録画されていた。
「あっ、そっかそろそろ戦隊とかあのあたりは、作品が変わる時期か…」
基本的に2月に作品が1シリーズ終わって新しくなる。ただライダー作品は数年前に、半年ほどで終わらした作品がありそれの影響で少し時期が違う。
そんなことを考えていたら、玄関のドアが開く音が聞こえる。おそらく、お姉さんが帰ってきたのだろう。
ドアのあく音からほどなくしてお姉さんが、部屋に入ってくる。
「ただいまー」
「おかえりなさ」
そう返しながら、お姉さんのほうへ振り返る。彼女の顔はとても、形容しきれないが、ただ一点終わった…という感情が伝わってくる表情であった。
「え…っと…ぉ」
「はあ…もう最悪ね…今日は厄日かしら仕事で面倒事もあったし」
「スーパー言い訳タイムしていい?」
「何かしら?」
「DVD見かけて、もし録画が、あるなら一緒に見たいな…って」
嘘に事実を混ぜ込むことで信憑性が上がる。お姉さんがそれを聞き終わるとそれを「ふぅむ」と少し思案したのち、「マジで!?」となる。
俺は、
「顔凄いことになってますよ…」
と少しあきれながら言う。
「いや、だって!え?情報の整理がまだ追いつかないんだけど」
「だからさ、俺も戦隊やらライダーやら好きだから一緒に見ない?っていいってるだけなんだけど」
「なんだ…普通にこっち側か…」
「です…ね」
「じゃあ、気にすることなかったのか…」
「お互いにね…」
少しの沈黙の後に
「じゃ、一緒に見よっか」
と笑顔で言ってくる。その顔に、正直めちゃくちゃかわいかった。それから、久々にそして何より隣で同じく特撮を好きで見ている人がいるこの状況で見るのはとても楽しかった。
そしてその後にたたまずにハンガーにかけたままのをクローゼットに仕舞っていたときだった。
クローゼットの床のとこに置いてあった段ボールが若干開いた状態でそこの隙間のから、中身が視界の端に入った。
「これって」
中にはDVDが入っていた。それは別段大したことではないのだが、単純にその作品のタイトルに目が行った。
「別にわざわざ隠す必要はないだろうに…」
と少しばかりあきれつつ俺は、言葉を零す。
作品のタイトルは日本人なら見たことはなくとも聞いたことは一度はあるであろう作品。1971年から放送が開始された作品シリーズだった。
「俺も好きなのになあ…」
俺は子供のころに、魔法使いの戦隊を見ていた記憶があり、おそらくそこからずっとニチアサを見ている。ここにきてからは、俺も隠すかのように見ていなかったので彼女に隠す必要はないとこぼしたが、言えない気持ちがわかないわけでもなかった。
「というか、ニチアサ好きなら録画があるのでは?」
そう思い、リビングへと向かう。そして、テレビをリモコンでつける。そのあとに入力を切り替えて、録画機の状態までもっていく。初めて録画機をテレビに自分で写すが、庄司このあたりの機能は大抵一緒なのでそこまで苦心しない。
あとは、録画機の中身を表示する。すると読み通り中にはニチアサ作品さん作品が録画されていた。
「あっ、そっかそろそろ戦隊とかあのあたりは、作品が変わる時期か…」
基本的に2月に作品が1シリーズ終わって新しくなる。ただライダー作品は数年前に、半年ほどで終わらした作品がありそれの影響で少し時期が違う。
そんなことを考えていたら、玄関のドアが開く音が聞こえる。おそらく、お姉さんが帰ってきたのだろう。
ドアのあく音からほどなくしてお姉さんが、部屋に入ってくる。
「ただいまー」
「おかえりなさ」
そう返しながら、お姉さんのほうへ振り返る。彼女の顔はとても、形容しきれないが、ただ一点終わった…という感情が伝わってくる表情であった。
「え…っと…ぉ」
「はあ…もう最悪ね…今日は厄日かしら仕事で面倒事もあったし」
「スーパー言い訳タイムしていい?」
「何かしら?」
「DVD見かけて、もし録画が、あるなら一緒に見たいな…って」
嘘に事実を混ぜ込むことで信憑性が上がる。お姉さんがそれを聞き終わるとそれを「ふぅむ」と少し思案したのち、「マジで!?」となる。
俺は、
「顔凄いことになってますよ…」
と少しあきれながら言う。
「いや、だって!え?情報の整理がまだ追いつかないんだけど」
「だからさ、俺も戦隊やらライダーやら好きだから一緒に見ない?っていいってるだけなんだけど」
「なんだ…普通にこっち側か…」
「です…ね」
「じゃあ、気にすることなかったのか…」
「お互いにね…」
少しの沈黙の後に
「じゃ、一緒に見よっか」
と笑顔で言ってくる。その顔に、正直めちゃくちゃかわいかった。それから、久々にそして何より隣で同じく特撮を好きで見ている人がいるこの状況で見るのはとても楽しかった。
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