虹色小判

しまたろす

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第1章 学生編

14 商人

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厳ついバイクに乗った女性は、緑屋 葉月と名乗った。


「で、何しに来たんだ?」

「噂の子を一目見ようかとおもってね。可愛い子だわ♡」

「え、あ、はい。ありがとうございます?」

「こいつは〇〇企業の社長の孫娘だから気をつけろよ。油断したらけつの毛まで毟られるぜ。」


大笑いの染次郎くんと半ギレの緑屋さん。


「変な情報流さないでくれる!それに今は商売よりも開発なの!」

「へいへい。無いなら自分で作っちゃえとか、どんな商売魂だよ。」

「私が殴り合いに何も感じないように、お互い相慣れないのだから、いくら言葉を交しても無駄よ。そういうものだと思い込みなさい。」

「へいへい。降参だ、降参。」

「というか今日の目当ては君よ君!澪音くんね~。澪音ちゃん♡って呼んでいいかしら?」

「…大丈夫ですよ。み、緑屋さん。」

「こんな素敵なお姉さんが相手してあげてるんだから、もうちょっと楽しくしなさいよ~。あ、私は葉月でいいわよ。よろしくね。」

「葉月さんですね。よろしくお願いします。」

「な、変人だろ。初めてあってこれじゃ、普通引くぞ。澪音がいいやつで良かったな。」

「尚更可愛いわね!」

「皮肉だよバーカ。」

「うっさい脳筋。言ったでしょ。そういうものだと思い込むことが大事なの。あ、じゃあ私はこれで~。これからもよろしくね澪音ちゃん!」


言うやいなや、厳つい重低音を垂れ流しながら
消えてしまった。


「…嵐のような人でしたね。」

「まあ、ああ見えて根は商売人だからな、芯はしっなりしてるんだが、やはりこっち側だ。変わりもんだよ。」

「お姉ちゃん的存在ですかね?」

「冗談でも本人の前で言うなよ。その気になるぞ。」

「嬉しいような、面倒くさいような。」

「それも本人の前で言うなよ。けつの毛毟られるぞ。」


そんな冗談を言い合いながら、何をするか
決めていなかったため、悩んでいると
染次郎くんから1つ提案が出た。

「あ、じゃあもう一人の変人を探すか!」

「変人ですか…かといって代案がないから任せるよ。」

「おーし。取り敢えず薬学部の研究所かな。」

「薬学ってことは医者なんですか?」

「そうだ。医者は医者でもいかれた・・・・医者だけどな」


爆笑する染次郎くん。
いかれたって。。。〇ラック〇ャック的な?
薬学だからマッドサイエンティスト?

色んな想像をしながら、
取り敢えず二人で薬学部の研究所に、
向かうことにした。

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