転生した平凡顔な捨て子が公爵家の姫君?平民のままがいいので逃げてもいいですか

青波明来

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「し・・・・師匠!公爵家の御子息にむかっていきなり失礼ですよ」

「マリー突然前触れもなく訪ねてきた奴が悪いんだあたしは悪くないよ」

「し・・・・・失礼な!!この方を誰だと思って!!」

護衛騎士であろう人物が怒りのあまり声を荒げた
するとレイアンヌ様はすっと手を上げて彼に視線を向けた

「いいんだお前は少し黙っててくれ今回はわたしが悪い・・・・・でも、探索魔法を使ってでも今日はあなたと話したいことがあったので」

「話したいことって・・・・・」

「部屋を借りてもよろしいですか?ふたりきりでちょっと話がしたいんだが」

「レイアンヌ様では奥の客間に・・・・廊下をまっすぐ行った一番奥の部屋です」

「じゃあわたしも立ち会って構わないかい?これでもこの子の師匠であり親代わりのようなものだからね」

「いいですよ、マリーさんは大丈夫ですか?」

「は・・・・はい」

頭の中で色んな考えが浮かんでは消える
この間魔道具で結果は出たはずなのに今日はどうしたんだろう
一番奥の客間に行くと妙な緊張感がその場を支配する
促されるままソファーに座ると師匠が待っていたかのように指を鳴らして防音魔法を施した

「レイアンヌ様、これで何があってもこの場で話したことは外に漏れることはないよ安心しておくれ」

「ふっ・・・・さすがライラ様ですね父もぜひお会いしたいと申しておりましたなんでも魔法学校では伝説のような存在で父が居た頃から憧れている人は数知れずだったとか」

「そうかい?そんなことよりマリーに話があるんだろう?」

「そうでした実は先日の魔道具での結果僕はどうしても納得いかなくて自分でよく考えてみたんです、・・・・・で
魔道具になにかあるのではないかと・・・・・」

「なにかとは・・・・・?」

「それがわからなくて僕も同じものを取り寄せてみたんです、かなり公爵家の権力を使いましたから短期間で取り寄せることが出来ました・・・・・これなんですが」

先日シュバイツァー公爵家で見たものと同じ・・・・・まったく同じものだけど?

「アウラ姉さんが取り寄せてくれたものと全く同じですがひとつだけ違うところがありますなんだかわかりますか」

あたしが首を横に振ると優しそうな笑みを少し浮かべるとレイアンヌ様はゆっくりと話しだした

「僕も最初なんだかわからなかったんですだけどここを見てください」

彼は側面に書かれた数字とマークのようなものを見せた、小さくてわかりずらいけれど黒い文字が刻印されていて注意して見なければわからないだろうこれはもしかして前世の製造番号のようなもの?

「作った商会に問い合わせてみるとこれはサン商会という隣国の商会が製造したものでこの商会で作ったすべての物にこの番号と商会の印が刻印してあるそうです、すべて番号で管理され不具合があればこの番号を言うだけで何処で作られたものか製作者は誰か?すべてわかるそうです・・・・・で、もうひとつの魔道具ですがこれは偽物の可能性が高い」

「「に・・・・偽物?!」」

「巧妙に作られてまったく同じものに見えますがこの魔道具には商会の印も番号もない、商会に問い合わせたところ
偽造品だと答えが返ってきました」

「あ、あの・・・・・アウラさんは何処でこれを手に入れたのですか?」

「知り合いに貰ったとしか・・・・・本人はわからないとしか言ってませんですから今日もう一度鑑定したくて探索魔法を使ってまできてしまったのですマリーお願いですもう一度調べてもらえないでしょうか?」

「マリー?これはあんた次第だどうするんだい?」

色々迷っていたけれど自分が何者なのか何処の誰なのか知りたい気持ちに嘘はない
だけどもし自分がシュバイツァー公爵家の娘であったとしてもわたしはやっぱりマリアンヌではなくマリーだ

「万が一わたしがレイアンヌ様の妹だとしてもわたしはいつも自由なマリーでいたいんです、自由が保証されるのならばわたしは鑑定を受けたいと思います!いいでしょうか?」

頷いたレイアンヌ様にようやく笑みを浮かべる自分がいた


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