イケメン?! 私の光る君(源氏物語より愛を込めて)

としろう

文字の大きさ
2 / 15

イケメンとサイフ

しおりを挟む
お店に入ると、女性たちがチラチラとこっちを見て来る。
みんな雄太君に目を奪われてしまうのだ。
仕方ないよね。
私もそうだったもん。

雄太君とは高校は別だけど駅が一緒だ。
なんと言うか、一言でいうと私の一目惚れ。
一見クールに見えて、笑うと少しみえるエクボは、少年の様なあどけなさを残す。
私は一瞬で恋に落ちてしまった。
それからは時間を合わせて朝夕と彼を目で追った。
友人にはストーカーと言われたが…。
そんな時なんと、向こうから声をかけてくれたのだ!!
「君、東校だよね?この制服って。妹が行きたがってるんだけど、少し話聞かせてくれないかな?」
おまけに妹想いだなんて…!

それからLINEを交換して、こうして時々会うようになった。
主に一緒にご飯食べたり。
たまにカラオケやゲーセンにも行くかな?
本音を言えばもう少し先へ進みたいけど、今はこうして一緒にいられるだけでもイイかな。
「俺はこの期間限定ステーキにするけど、あさみは?」

ーはっ!妄想にふけっていて何も考えてなかった!

「あっ、あたしもそれで」
確かテレビで相手と同じものを頼むと好感持たれるって言ってたぞ。
ほんまかいなTVで。
「オッケイ」
雄太君のアーモンド型の目がにっこりと細められた。

雄太君は食べる時は無口。
でも男の子ってみんなこんな感じなのかな?
女子同士だとおしゃべりメインだからなあ。
こうやってゆっくり食べるのもイイよね。
15分ほどで、雄太君は食べ終わると、
「ドリンクバー行くけど、何か持ってこようか?」とアタシに声をかけた。
すっごく気が利くの。
「じゃあ烏龍茶をお願い」
「オッケイ」
また雄太君の目が細められた。
アタシはこの顔が凄く好きだ。

程なくして、雄太君が戻って来るとケータイが震えた。
「ごめん、出てもイイかな?」
すまなそうにそう言うと雄太君は電話に出た。
「…おう、うん、そっか、じゃあわかった。今から行くよ。」
そう言って電話を切ると、
「ごめん、あさみ。友達が彼女に振られそうって泣きついてきて。ちょっと今から行かないと…。」と、また申し訳なさそうにアタシに言う。
「いいよ!こっちは気にしないで、行って来て!」
友達想いなトコロもステキ。
「悪いな。じゃあえっと、俺の分…あっ」  
「?」
雄太が気まずそうにあさみの顔を見る。
「どうしたの?」
「ごめん!今日サイフにお札入れたと思ったら入って無くて!悪いけど…」
「いいよ!今日は私がだしておくから。」
雄太君は以外と天然。そこがまたカワイイ。
「ごめんな!今度絶対返すから!」
「いいよ~?早く行ってあげて」
「ありがとう…」
そう言うと、じっとアタシを見て言った。
「あさみはやっぱり優しいな。」
アーモンド型の目がまた細められた。
そしてお店を出て行った。
私の好きな顔。

しばらくして、自分の分を食べ終え、レジへ向かった。
予想以上にお腹いっぱいになったな。
今日は晩御飯抜こうっと。
そして予想以上に今日の出費は多かったな、期間限定メニューは要注意だ。
あさみはサイフを開く。
ーこの前は私もあんまお金持って無くて、二人分出したらギリギリだったから、今日は入れておいて良かった。
雄太君に頼りにならないって思われたくないし。

「ありがとうございましたー」
店員の明るい声が響く。

ー…バイト増やさないとな。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

清掃員と僕の密やかな情状

MisakiNonagase
恋愛
都心のオフィスビルで働く会社員の26歳・高城蓮(たかぎれん)。彼の無機質な日常に唯一の彩りを与えていたのは、夕方から現れる70歳の清掃員・山科和子だった。 青い作業服に身を包み、黙々と床を磨く彼女を、蓮は「気さくなおばあちゃん」だと思っていた。あの日、立ち飲み屋で私服姿の彼女と再会するまでは――。 肉じゃがの甘い湯気、溶けゆく氷の音、そして重ねた肌の温もり。 44歳の年齢差を超え、孤独を分かち合った二人が辿り着いた「愛の形」とは。これは、一人の青年が境界線の向こう側で教わった、残酷なまでに美しい人生の記録。

ポンコツ気味の学園のかぐや姫が僕へのラブコールにご熱心な件

鉄人じゅす
恋愛
平凡な男子高校生【山田太陽】にとっての日常は極めて容姿端麗で女性にモテる親友の恋模様を観察することだ。 ある時、太陽はその親友の妹からこんな言葉を隠れて聞くことになる。 「私ね……太陽さんのこと好きになったかもしれない」 親友の妹【神凪月夜】は千回告白されてもYESと言わない学園のかぐや姫と噂される笑顔がとても愛らしい美少女だった。 月夜を親友の妹としか見ていなかった太陽だったがその言葉から始まる月夜の熱烈なラブコールに日常は急変化する。 恋に対して空回り気味でポンコツを露呈する月夜に苦笑いしつつも、柔和で優しい笑顔に太陽はどんどん魅せられていく。 恋に不慣れな2人が互いに最も大切な人になるまでの話。 7月14日 本編完結です。 小説化になろう、カクヨム、マグネット、ノベルアップ+で掲載中。

俺が宝くじで10億円当選してから、幼馴染の様子がおかしい

沢尻夏芽
恋愛
 自他共に認める陰キャ・真城健康(まき・けんこう)は、高校入学前に宝くじで10億円を当てた。  それを知る、陽キャ幼馴染の白駒綾菜(しらこま・あやな)はどうも最近……。 『様子がおかしい』 ※誤字脱字、設定上のミス等があれば、ぜひ教えてください。  現時点で1話に繋がる話は全て書き切っています。  他サイトでも掲載中。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

俺をフッた女子に拉致されて、逃げ場のない同棲生活が始まりました

ちくわ食べます
恋愛
大学のサークル飲み会。 意を決して想いを告げた相手は、学内でも有名な人気女子・一ノ瀬さくら。 しかし返ってきたのは―― 「今はちょっと……」という、曖昧な言葉だった。 完全にフラれたと思い込んで落ち込む俺。 その3日後――なぜか自分のアパートに入れなくなっていた。

俺にだけツンツンする学園一の美少女が、最近ちょっとデレてきた件。

甘酢ニノ
恋愛
彼女いない歴=年齢の高校生・相沢蓮。 平凡な日々を送る彼の前に立ちはだかるのは── 学園一の美少女・黒瀬葵。 なぜか彼女は、俺にだけやたらとツンツンしてくる。 冷たくて、意地っ張りで、でも時々見せるその“素”が、どうしようもなく気になる。 最初はただの勘違いだったはずの関係。 けれど、小さな出来事の積み重ねが、少しずつ2人の距離を変えていく。 ツンデレな彼女と、不器用な俺がすれ違いながら少しずつ近づく、 焦れったくて甘酸っぱい、青春ラブコメディ。

黒瀬部長は部下を溺愛したい

桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。 人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど! 好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。 部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。 スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。

処理中です...