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アンジェリカ・サン・ドミエール
「アンジェリカ様、相変わらずの美人だねえ。目の保養だわ」
冗談っぽく、タクマが言う。
「やっぱり男なら誰でも私じゃなくてアンジェリカ様を選ぶわよね?」
自信を無くしたミナミは、思わずタクマにそんなことを聞いてしまう。
「いや、まあ、そんなこともないんじゃないの?人の好みはそれぞれだし。それにミナミだってほら…」
ーえっ?もしかしてお前の方が俺は好きとか?やっぱり私、タクマルートなの??
そんなことを考え、ドキドキして答えを待つミナミに、タクマは言った。
「う~ん、胸は負けてないんじゃない?アンジェリカ様はほら、心配なくらい細いよな」
バシッ!!
「いってぇ~」
ーこいつに少しでもときめいた私がばかだった!タクマルートなんて存在しないわ!!
ミナミはお盆で、思いっきりタクマの頭をたたいてやった。
ミナミはアンジェリカ達を遠巻きに見つめた。
むこうはこちらの存在を知ってか知らずか、大分離れた場所に席をとっている。
攻略対象者たちに囲まれたアンジェリカは幸せそうに微笑んでいる。
少し赤みかかった茶色の髪は腰まで長く、手入れされ、艶やかだ。
通った鼻筋、やや釣り目ながらもくっきりとした二重に長いまつげ、黒真珠のようなきれいな瞳がいっそう美人さを増させている。
ゲームの時は性格の悪さから、たいして美人に見えなかったが、なるほど、改めて見ると本当に美人だ。
さすが、皇太子の婚約者になるだけはある。
おまけに、ゲームでは気が強く、人を見下す性格の悪い令嬢だったが、ここにいるアンジェリカは、少なくともミナミが見ている限り、穏やかな、ちょっとそそっかしいところがまた愛らしい、いわゆる愛され令嬢なのである。
ーそりゃ、攻略対象みんな惚れますがな。
そう思ってアンジェリカを見ていると、ふいにアンジェリカがこっちを向いたので、ミナミは思わず目を逸らしてしまった。
ーまずい、また「勘違い女」がこっちを見ていると思われたかも!
ミナミは急いで残りのパンを口に詰め、タクマに席を立つように促す。
ーせっかく、攻略対象者のリュークリオンから離れて、新しい学園生活を始めようと思ったのに、いつまでも彼らを眺めていてはダメだわ。
「なんだよ、急に慌てて」
タクマはわけがわからないと言った様子で、ゆっくりと片づける。
そんなタクマにイライラしながら、片づけて席を立とうとした時だった。
「あの、ミナミさんでいらっしゃいますよね?ミナミ・ランクレッドさん。なんでも珍しい光属性をお持ちだとか…」
「え…はい、そうです。私がミナミ・ランクレッドです」
まさかの目の前に、あのアンジェリカが立っていた。
ー悪役令嬢と主人公(のはず)の初めての会話がなぜ今?!
思わず、へんなおじさんですみたいな返事をしてしまうミナミであった。
アンジェリカは本当に嬉しそうな顔をして話を続ける。
「あの、私はアンジェリカ・サン・ドミエールと言いますわ。以前から一度お話したいと思ってましたの。あの、ここ、座っても良くって?」
「え、いや、あの、もう戻ろうかと…」
そう言って断ろうとするミナミを横からタクマが遮る。
「どうぞどうぞ、さ、ここに座って下さい」
タクマがアンジェリカの為に椅子を引く。
アンジェリカが一瞬固まったように、動かなくなったので、タクマが不思議に思い、
「どうしました?」
そう言って、アンジェリカの顔を覗き込もうとしたその時だった。
「おい、お前、近すぎだ!アンジーから離れろ!」
リュークリオンが二人の間に入り、アンジェリカとタクマを引き離す。
「もう!やめてよ!タクマ様に失礼だわ!…ごめんなさいね、リュークったら悪気はないのだけど」
アンジェリカが、バツが悪いようにタクマに謝る。
「ああ、俺は全然気にしてませんので!はい!本当に!」
アンジェリカはほっとしたように微笑むと、タクマが引いた椅子に座った。
「私は、ミナミ様とお話がしたいの。リュークたちは向こうで食べてて!」
「しかし…」
リュークリオンは納得いかないと言ったようにミナミの方を見る。
そしてゴミでも見るかのような視線をミナミに向ける。
ーこいつ!
ーいくら皇太子でもその態度はないんじゃない?!
さすがにミナミもイラっとする。
「おいおい、リュークもアンジーも食事を忘れてってるから」
セシリオ達があきれながら二人の食事を持ってきてくれた。
そんなわけで、ミナミとアンジェリカが二人で座り、少し離れた席にリュークリオン達が座って食事をとることになった。
気の毒なのはタクマだ。
完全に帰るタイミングを逃し、またミナミの事も気がかりだったのもあり、なぜか今リュークリオン達と席を共にしている。
しかもタクマは食べ終わっているので、一人ひたすら水をすすっているのである。
心の中で「タクマ!ごめん!」と呟きながら、ミナミはアンジェリカと向き合う。
「急に声をかけたりなんかしてびっくりしたわよね、ごめんなさい」
「あっ、いえ、そんな…」
「最初のころはあなたをよく見かけたのだけれど、その頃は声をかける勇気が持てなくて…そうこうしていたら全然あなたを見かけなくなってしまったから…」
それはリュークリオンが私を避けていたから!とあやうく喉まででかかった。
……。
二人の間に沈黙が流れる。
ミナミは焦る。
ーえっ?何?自分から話しかけておいて話すことないんか~い?
…でも身分的には私が話題を振らなきゃいけないのかしら??
まあでも一応学園では身分関係ないってことになってるし…。(まあ、あくまでも前提としてだけどね。)
でも実際、アンジェリカとはほぼ初対面だし、ゲームでの知識のアンジェリカしか知らないしなあ。
そもそもゲームともかけ離れてるし。いや、というか、前世とかもう私の思い違いなのかな??
全部夢…。
「あのっ!バケーションの予定はもう立てられたかしら?!」
ミナミがあれやこれやと考えを巡らしていると、アンジェリカが意を決っしたかのように急に話し出したのだった。
冗談っぽく、タクマが言う。
「やっぱり男なら誰でも私じゃなくてアンジェリカ様を選ぶわよね?」
自信を無くしたミナミは、思わずタクマにそんなことを聞いてしまう。
「いや、まあ、そんなこともないんじゃないの?人の好みはそれぞれだし。それにミナミだってほら…」
ーえっ?もしかしてお前の方が俺は好きとか?やっぱり私、タクマルートなの??
そんなことを考え、ドキドキして答えを待つミナミに、タクマは言った。
「う~ん、胸は負けてないんじゃない?アンジェリカ様はほら、心配なくらい細いよな」
バシッ!!
「いってぇ~」
ーこいつに少しでもときめいた私がばかだった!タクマルートなんて存在しないわ!!
ミナミはお盆で、思いっきりタクマの頭をたたいてやった。
ミナミはアンジェリカ達を遠巻きに見つめた。
むこうはこちらの存在を知ってか知らずか、大分離れた場所に席をとっている。
攻略対象者たちに囲まれたアンジェリカは幸せそうに微笑んでいる。
少し赤みかかった茶色の髪は腰まで長く、手入れされ、艶やかだ。
通った鼻筋、やや釣り目ながらもくっきりとした二重に長いまつげ、黒真珠のようなきれいな瞳がいっそう美人さを増させている。
ゲームの時は性格の悪さから、たいして美人に見えなかったが、なるほど、改めて見ると本当に美人だ。
さすが、皇太子の婚約者になるだけはある。
おまけに、ゲームでは気が強く、人を見下す性格の悪い令嬢だったが、ここにいるアンジェリカは、少なくともミナミが見ている限り、穏やかな、ちょっとそそっかしいところがまた愛らしい、いわゆる愛され令嬢なのである。
ーそりゃ、攻略対象みんな惚れますがな。
そう思ってアンジェリカを見ていると、ふいにアンジェリカがこっちを向いたので、ミナミは思わず目を逸らしてしまった。
ーまずい、また「勘違い女」がこっちを見ていると思われたかも!
ミナミは急いで残りのパンを口に詰め、タクマに席を立つように促す。
ーせっかく、攻略対象者のリュークリオンから離れて、新しい学園生活を始めようと思ったのに、いつまでも彼らを眺めていてはダメだわ。
「なんだよ、急に慌てて」
タクマはわけがわからないと言った様子で、ゆっくりと片づける。
そんなタクマにイライラしながら、片づけて席を立とうとした時だった。
「あの、ミナミさんでいらっしゃいますよね?ミナミ・ランクレッドさん。なんでも珍しい光属性をお持ちだとか…」
「え…はい、そうです。私がミナミ・ランクレッドです」
まさかの目の前に、あのアンジェリカが立っていた。
ー悪役令嬢と主人公(のはず)の初めての会話がなぜ今?!
思わず、へんなおじさんですみたいな返事をしてしまうミナミであった。
アンジェリカは本当に嬉しそうな顔をして話を続ける。
「あの、私はアンジェリカ・サン・ドミエールと言いますわ。以前から一度お話したいと思ってましたの。あの、ここ、座っても良くって?」
「え、いや、あの、もう戻ろうかと…」
そう言って断ろうとするミナミを横からタクマが遮る。
「どうぞどうぞ、さ、ここに座って下さい」
タクマがアンジェリカの為に椅子を引く。
アンジェリカが一瞬固まったように、動かなくなったので、タクマが不思議に思い、
「どうしました?」
そう言って、アンジェリカの顔を覗き込もうとしたその時だった。
「おい、お前、近すぎだ!アンジーから離れろ!」
リュークリオンが二人の間に入り、アンジェリカとタクマを引き離す。
「もう!やめてよ!タクマ様に失礼だわ!…ごめんなさいね、リュークったら悪気はないのだけど」
アンジェリカが、バツが悪いようにタクマに謝る。
「ああ、俺は全然気にしてませんので!はい!本当に!」
アンジェリカはほっとしたように微笑むと、タクマが引いた椅子に座った。
「私は、ミナミ様とお話がしたいの。リュークたちは向こうで食べてて!」
「しかし…」
リュークリオンは納得いかないと言ったようにミナミの方を見る。
そしてゴミでも見るかのような視線をミナミに向ける。
ーこいつ!
ーいくら皇太子でもその態度はないんじゃない?!
さすがにミナミもイラっとする。
「おいおい、リュークもアンジーも食事を忘れてってるから」
セシリオ達があきれながら二人の食事を持ってきてくれた。
そんなわけで、ミナミとアンジェリカが二人で座り、少し離れた席にリュークリオン達が座って食事をとることになった。
気の毒なのはタクマだ。
完全に帰るタイミングを逃し、またミナミの事も気がかりだったのもあり、なぜか今リュークリオン達と席を共にしている。
しかもタクマは食べ終わっているので、一人ひたすら水をすすっているのである。
心の中で「タクマ!ごめん!」と呟きながら、ミナミはアンジェリカと向き合う。
「急に声をかけたりなんかしてびっくりしたわよね、ごめんなさい」
「あっ、いえ、そんな…」
「最初のころはあなたをよく見かけたのだけれど、その頃は声をかける勇気が持てなくて…そうこうしていたら全然あなたを見かけなくなってしまったから…」
それはリュークリオンが私を避けていたから!とあやうく喉まででかかった。
……。
二人の間に沈黙が流れる。
ミナミは焦る。
ーえっ?何?自分から話しかけておいて話すことないんか~い?
…でも身分的には私が話題を振らなきゃいけないのかしら??
まあでも一応学園では身分関係ないってことになってるし…。(まあ、あくまでも前提としてだけどね。)
でも実際、アンジェリカとはほぼ初対面だし、ゲームでの知識のアンジェリカしか知らないしなあ。
そもそもゲームともかけ離れてるし。いや、というか、前世とかもう私の思い違いなのかな??
全部夢…。
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ミナミがあれやこれやと考えを巡らしていると、アンジェリカが意を決っしたかのように急に話し出したのだった。
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