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半分本当にあった怖い話
昼下がり、ぶら下がり
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初めに
いつの間にか手違いで公開されていました。
オチも無い中途半端な作品を公開する事になってしまい、読んで頂いた方に心より謝罪いたします。
再発の防止に努めます故、今後もよろしくお願いします。
※当話はきちんと完結させています。
────────────────────
──これはとある高校生2人が下校中に体験したお話…
その日は新入生への入学説明会の為、授業が午前中で終わり、午後には完全下校という日だった。
「折角メシ持ってきたけどさ~、どうせなら雰囲気いいとこで食いてえよな~。青春って感じのトコで」
「ははは!確かに~」
他の生徒は友人と購買や食堂に行ったり、恋人と教室で机を並べて昼食をとったりしていたが、2人は別段彼女がいるわけでもなく、弁当を持ってきていたので景色の良いところで食べようという話になった。
残念ながら屋上は解放されていない学校だったので、下校途中で食べる事にした。
ここで1人をN、もう1人をTと呼ぶ事にする。
Nは普段バス通学の為、TはNに合わせて自転車を押しながら歩いて帰っていた。
2人は今ハマっている戦争系アクションオンラインゲームの話をしながらバイパスに差し掛かる。
バイパスは短長2つのトンネルを通っていた。
明るく短いトンネルを抜けると、長いトンネルとの間に架かる50mほどの陸橋に出た。
「お、ここ、面白そうじゃん?」
Tが唐突に切り出した。
「面白そうって?」
Nが訊き返す。
「飯食うところよ。ホラ、山、綺麗じゃん?」
Tが指差す。Nはつられて見る。
晩秋の山は紅葉を僅かに残し、落葉はまるで真っ赤な絨毯の様だった。
小さな山に巻きつく様に這う道ゆえに陸橋のすぐ下に谷が通り、簡単に降りられる。
「ロマンチストだな」
「うるせー」
自転車を転落防止の柵に立てかけたTをNが茶化した。
陸橋を下りた2人は山を見上げる。
山頂まで続くレッドカーペットを足早に登っていった。
手頃な倒木に腰掛けて弁当を取り出す。
空腹感は最高潮に達し、ロケーションと相まって堪らなく美味しい。
育ち盛りには少ない弁当をガツガツとかき込んで、あっという間に食べ終わってしまった。
「ちょっと探検しようや」
男とはいつまでも少年の心を忘れないものである。
自然と山の奥に分け入っていった。
特にコレといった遊びでなくとも楽しいもので、スマートフォンで写真を撮ったりしてはしゃいでいた2人は気付くと元の場所に戻ってきていた。
「あれ?ここ最初のとこか」
「みたいだな。そろそろ帰ろか~」
ギィ…ギィ…
やたらハッキリと何かが軋む音が聞こえた。
(風、か…?)
しつこく耳に残る異音を不思議に思いながら特に気に留めなかったN。
「おい、あんなんあったか?」
そんなNをTが呼び止めた。
振り返るN。
丁度弁当を食べていた辺りの木の枝、地面から3mほど高い所にある枝に一本の紐。
というより縄だろうか。
垂れ下がる縄の先には輪っか。
「いや…こんなんあったら気づくだろ…」
あからさまなまでの絞首紐は不気味な違和感があった。
「誰だよ、こんな安いイタズラしやがって」
軽めの口調のTだが顔が神妙だ。彼も違和感を感じているようだった。
ギィ…ギィ…
風が吹いた。
音が聞こえた。
枝葉がざわつく。
そこで2人はようやく違和感に気づいた。
枝がしなっている。
異様に。
縄に枝をしならせる程の重みがあるとは思えない。
少し強く風が吹いた。
縄が揺れる。
ゆっくりと。
大きく。
枝は今にも折れそうだ。
「あれ…ホントに、紐か?」
「…帰ろうぜ」
ゆっくりと後ずさった2人は、徐々に早足に、そして走りだし陸橋に這い上がった。
「おい、君たち!」
頭を出した途端、頭上から強めの口調で呼び止められる。
立てかけた自転車の横に警官が立っていた。
「自転車だけあるから何かと思えば、何をやってたんだ?」
パトロール中だったらしい警官は高圧的だ。
煙草を疑われたと直感したTは咄嗟にスマートフォンを取り出して写真フォルダを開きつつ言い訳した。
「あっ、いや、俺らは弁当食ってて、これ写真で…証拠、はいっ!」
慣れない警官にテンパりながらスマホを突きつけるT。
しかし警官の目は画面を見るや、不良に対するそれではなく、もっと危険なものを見るような目つきに変わった。
「なんだ、それは」
「は?何って…」
Tは画面を確認した。
その時、斜め後ろで体を小さくしていたNは、画面を見た。見えた。
弁当を食べ終えた後の写真だ。
そして警官の出現で注意を上書きされていた縄の事を思い出した。
写っていたからだ。
縄ではない。
その時は見えていなかった縄は画面外、上にあるのだろう。
つまり身体。
胸より下が。
力無くぶら下がった四肢は白装束ではなく、どこにでもありそうなグレーのスウェット。
顔は見えず、ダブついた服は性別を曖昧にしている。
股間から内腿にかけて広がる染みと、血が溜まって薄黒くなった手足が、事切れていることを直感的に感じさせた。
ギィ… ギィ…
遠くから聞こえているのに、しっかりと耳に入る音。
3人は同じ方向を凝視した。
ギィ… ギィ…
警官にも聞こえている。
ギィ… ギィ…
その例の縄がどこにあるのか知らないはずなのに。
ギィ… ギィ…
迷うことなく縄のある先を見た。
ギィ…ギィ…ギッ
バキ、バサッ
何か重たい物が枯葉の上に落ちた。
ガサ、ガサ、
枯葉を押しのける音
ガサガサガサガサガサガサ
それは果たして這っているのか、それとも傾斜を転がっているだけなのか
ガサガサガサササササササ
次第に速度を増し
サササササザザザザザザザザ
陸橋の真下で止まった。
いつの間にか手違いで公開されていました。
オチも無い中途半端な作品を公開する事になってしまい、読んで頂いた方に心より謝罪いたします。
再発の防止に努めます故、今後もよろしくお願いします。
※当話はきちんと完結させています。
────────────────────
──これはとある高校生2人が下校中に体験したお話…
その日は新入生への入学説明会の為、授業が午前中で終わり、午後には完全下校という日だった。
「折角メシ持ってきたけどさ~、どうせなら雰囲気いいとこで食いてえよな~。青春って感じのトコで」
「ははは!確かに~」
他の生徒は友人と購買や食堂に行ったり、恋人と教室で机を並べて昼食をとったりしていたが、2人は別段彼女がいるわけでもなく、弁当を持ってきていたので景色の良いところで食べようという話になった。
残念ながら屋上は解放されていない学校だったので、下校途中で食べる事にした。
ここで1人をN、もう1人をTと呼ぶ事にする。
Nは普段バス通学の為、TはNに合わせて自転車を押しながら歩いて帰っていた。
2人は今ハマっている戦争系アクションオンラインゲームの話をしながらバイパスに差し掛かる。
バイパスは短長2つのトンネルを通っていた。
明るく短いトンネルを抜けると、長いトンネルとの間に架かる50mほどの陸橋に出た。
「お、ここ、面白そうじゃん?」
Tが唐突に切り出した。
「面白そうって?」
Nが訊き返す。
「飯食うところよ。ホラ、山、綺麗じゃん?」
Tが指差す。Nはつられて見る。
晩秋の山は紅葉を僅かに残し、落葉はまるで真っ赤な絨毯の様だった。
小さな山に巻きつく様に這う道ゆえに陸橋のすぐ下に谷が通り、簡単に降りられる。
「ロマンチストだな」
「うるせー」
自転車を転落防止の柵に立てかけたTをNが茶化した。
陸橋を下りた2人は山を見上げる。
山頂まで続くレッドカーペットを足早に登っていった。
手頃な倒木に腰掛けて弁当を取り出す。
空腹感は最高潮に達し、ロケーションと相まって堪らなく美味しい。
育ち盛りには少ない弁当をガツガツとかき込んで、あっという間に食べ終わってしまった。
「ちょっと探検しようや」
男とはいつまでも少年の心を忘れないものである。
自然と山の奥に分け入っていった。
特にコレといった遊びでなくとも楽しいもので、スマートフォンで写真を撮ったりしてはしゃいでいた2人は気付くと元の場所に戻ってきていた。
「あれ?ここ最初のとこか」
「みたいだな。そろそろ帰ろか~」
ギィ…ギィ…
やたらハッキリと何かが軋む音が聞こえた。
(風、か…?)
しつこく耳に残る異音を不思議に思いながら特に気に留めなかったN。
「おい、あんなんあったか?」
そんなNをTが呼び止めた。
振り返るN。
丁度弁当を食べていた辺りの木の枝、地面から3mほど高い所にある枝に一本の紐。
というより縄だろうか。
垂れ下がる縄の先には輪っか。
「いや…こんなんあったら気づくだろ…」
あからさまなまでの絞首紐は不気味な違和感があった。
「誰だよ、こんな安いイタズラしやがって」
軽めの口調のTだが顔が神妙だ。彼も違和感を感じているようだった。
ギィ…ギィ…
風が吹いた。
音が聞こえた。
枝葉がざわつく。
そこで2人はようやく違和感に気づいた。
枝がしなっている。
異様に。
縄に枝をしならせる程の重みがあるとは思えない。
少し強く風が吹いた。
縄が揺れる。
ゆっくりと。
大きく。
枝は今にも折れそうだ。
「あれ…ホントに、紐か?」
「…帰ろうぜ」
ゆっくりと後ずさった2人は、徐々に早足に、そして走りだし陸橋に這い上がった。
「おい、君たち!」
頭を出した途端、頭上から強めの口調で呼び止められる。
立てかけた自転車の横に警官が立っていた。
「自転車だけあるから何かと思えば、何をやってたんだ?」
パトロール中だったらしい警官は高圧的だ。
煙草を疑われたと直感したTは咄嗟にスマートフォンを取り出して写真フォルダを開きつつ言い訳した。
「あっ、いや、俺らは弁当食ってて、これ写真で…証拠、はいっ!」
慣れない警官にテンパりながらスマホを突きつけるT。
しかし警官の目は画面を見るや、不良に対するそれではなく、もっと危険なものを見るような目つきに変わった。
「なんだ、それは」
「は?何って…」
Tは画面を確認した。
その時、斜め後ろで体を小さくしていたNは、画面を見た。見えた。
弁当を食べ終えた後の写真だ。
そして警官の出現で注意を上書きされていた縄の事を思い出した。
写っていたからだ。
縄ではない。
その時は見えていなかった縄は画面外、上にあるのだろう。
つまり身体。
胸より下が。
力無くぶら下がった四肢は白装束ではなく、どこにでもありそうなグレーのスウェット。
顔は見えず、ダブついた服は性別を曖昧にしている。
股間から内腿にかけて広がる染みと、血が溜まって薄黒くなった手足が、事切れていることを直感的に感じさせた。
ギィ… ギィ…
遠くから聞こえているのに、しっかりと耳に入る音。
3人は同じ方向を凝視した。
ギィ… ギィ…
警官にも聞こえている。
ギィ… ギィ…
その例の縄がどこにあるのか知らないはずなのに。
ギィ… ギィ…
迷うことなく縄のある先を見た。
ギィ…ギィ…ギッ
バキ、バサッ
何か重たい物が枯葉の上に落ちた。
ガサ、ガサ、
枯葉を押しのける音
ガサガサガサガサガサガサ
それは果たして這っているのか、それとも傾斜を転がっているだけなのか
ガサガサガサササササササ
次第に速度を増し
サササササザザザザザザザザ
陸橋の真下で止まった。
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