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招待状

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「ちょ、ちょっと……何するつもり!?  下ろしてよ!  ちょっと待って、何口を開けてるわけ!?  もしかして噛み付くとか言わないでしょうね!  やだやだやだやだやだやだ!  真治くん!  助けなさいよ!」


どうやら、真治ほどのダメージは受けていない様子で、必死に抵抗を試みている。


手に入れたばかりのボウガンを人狼に向け、ボルトと呼ばれる矢を撃つも、その厚い体毛に阻まれ、毛を数本切断するだけ。


「ひっ!  何なのよこいつ!  助けて!  真治くん!」


明美のその声に応えるように、砕け散りそうな身体を文字通り奮い立たせ、真治は立ち上がった。


普段なら脇目も振らずに逃げ出しているところだ。


いや、もしかすると隙あらば逃げ出そうとさえ思っていたかもしれない。


だが、目の前にいるのは人の形をした獣。


逃げたところで追い付かれてしまうことはわかっていた。


それに、もう一つ思うことがあり、真治は日本刀を握り締めた。


「逃げるって……どこにだ」


フラフラとした足取りで、人狼に歩み寄る。


自身のイメージでは颯爽と駆け寄っているのだが、想像以上に負ったダメージが大きく、歩くのがやっとだった。


「明美さんを……離せ!」


日本刀を振り上げ、人狼に叩き付けるように振り下ろしたが……体毛が数本切れるだけ。


その瞬間、大きく開いた人狼の口が、明美の肩から上を食い千切ったのだ。
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