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戦闘行為

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「す、凄い人だ。こんなにこの街に人がいたのか」


「この街には、東西南北全部の軍を合わせて約10万人いると言われてる。四等分したとして、2万5000人はこの南軍にいるということだよ」


あまりの人の多さに、ポカンと口を開けて驚いている真治の耳に、何やらどよめきが聞こえた。


その辺りから、男が荒らげた声を上げているのも聞こえる。


「うおおおおおいっ!  どこに目を付けて歩いてやがんだ、おおおぉっ!?  ボサッとしてっとすり潰しちまうぞコラ!」


少し離れているが、やけに身体の大きな男が怒鳴っているようで、真治がいる場所からもそれが見えた。


「あれは……当たり屋田中か。また面倒なやつがカモを見付けたみたいだ。関わり合いにはなりたくないけど、コンビニがあっちの方向なんだよね」


「丁度いいんじゃない?  田中は弱そうなやつを見付けては『決闘』を申し込むから、ついでに真治くんと明美にも教えてあげれば」


新崎と奈央が二人でなにやら話し、付いてくるように真治と明美に促したが、この街に来たばかりの二人には何のことだかわからない様子で顔を見合わせた。


「何か言ったらどうなんだモブ顔の兄ちゃんよぉ!  まずは詫びだろ!  社会の常識ってもんがわかってねぇのか!  あぁん!?」
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