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戦闘行為

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それは美優にとっては予想が出来ない行動だった。


いや、もしかすると低レベルな相手だからこそ、自らが培って来た経験がその判断を邪魔したのかもしれない。


「このタイミングで遠距離攻撃とか!  これだから素人は!」


仲間が戦っている最中に、下手をすれば仲間を攻撃してしまうかもしれない可能性がある攻撃はしないと美優は思い込んでいたのだ。


しかし、だからと言ってそれに大人しく当たるほど律儀でもなければ、弱いわけでもない。


真治の攻撃を上方に逸らした勢いそのままに、後方から飛んで来るトマホークを回避する為に空中に飛び上がった。


美優がその場から離れたことにより、トマホークが真治へと向かう。


「バイバイ。新人の割には骨があったよ」


日本刀は上を向いている。この状態では真治がトマホークを防ぐ手段も、回避する時間もないと読んでいたのだろう。


眼前に迫る回転する刃を、真治も確認していたが、美優の思惑通りと言わざるを得なかった。


日本刀はまだ軌道を逸らされた勢いがついたまま、これを叩き落とすことは出来ない。


大きく踏み込んだことで、身体も前のめりになっていて回避も不可能。


(ダメだ、当たる!)


そう察した真治は、顔を守ろうと反射的に左手を上げた。


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