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戦闘行為

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「冗談じゃない!  どうして『荒獅子』がこんな人通りの少ない路地にいるわけ!?  そんなに強いなら、西軍に侵攻すればいいのに!」


「そうよ!  おかげで私が可愛い新人くんの童貞を奪えなくなったじゃない!」


真治には、何が何だかわからなかった。


気付けば真冬が離れていて、いつの間にか隣に男が立っている。


そうだ、この男に助けられたんだと、数秒してからそれを実感していた。


「あ、ありがとうございます黒井さん。もう少しで死ぬところでした……」


「そう思うなら、もっと強くなれよ。ま、星4レア二人を相手に、奈央ちゃんを守ったことだけは褒めてやるぜ」


チラリと真治を見ることもしない。


黒井にとって、今の真治などその程度の価値しかないのだと言わんばかりに。


「逃げるよ真冬!  こんな化け物が相手なんて、命がいくつあっても足りない!  『死神』と『荒獅子』だけには手を出すなって言われてるでしょ!」


「あぁん!  悔しい!  でも仕方ないか。またね新人くん。今度会った時にはいいことしてあげるから」


そう言うと、二人は今までの戦いがまるで無かったかのようにあっさりと、一瞬で真治の目の前から姿を消したのだった。


しかし、それが面白くないのは黒井である。


「ふざけんな!  俺と殺し合え!  狂いそうになるくらいのヒリつく戦いをしやがれ!」


そう叫びながら、ランスを構えて凄まじいスピードで二人を追い掛けて行った。
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