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戦闘行為

system_0069

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「それにしても、今日もいませんでしたね。前田さんの嫁候補が。美人ってなかなかいないもんすね。やっぱり美人は強いやつが……へぶっ!」


前田という男のご機嫌取りで、よく喋っている男に目掛けて投げた、奈央のトマホークが男の頭を割った。


光の粒に変化して、パアッとその場が明るくなり、東軍の男達が路地に逃げ込んだ奈央の姿を捉えて追い掛ける。


「権田っ!  野郎!  逃がすか!  追え!」


まず一人。


奈央の作戦通り、一人殺して路地に逃げ込み、そこで真治と挟み撃ちにする。


バイクの後ろに隠れ、心臓が高鳴るのを抑えてその時を真治は待つが、予期せぬ出来事というのは起こるものである。


路地を走る奈央。真治が隠れている場所を通り過ぎようとした時だった。


「逃がすかよ!」


男達の中の誰かが放った矢が奈央の右のふくらはぎを貫いて、奈央はその攻撃により派手に地面に倒れ込んでしまったのだ。


「くっ!  しまった!」


倒れた奈央と隠れている真治の目が合う。


男達はそれには気付いていないようだったが、この状況では挟み撃ちにするなどとても出来ない。


それどころか、奈央を見捨てて逃げるか、一人で四人を相手にするかという判断を真治は迫られたことを理解してしまった。


ジャリッジャリッとアスファルトを擦って歩く足音が迫る。
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