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戦闘行為

system_0076

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「今の情報だと、南軍だと首都高速7号小松川線……か。あの子方向音痴だからなぁ。仕方ない、迎えに行くしかないかね。ありがとうね少年。おかげで助かったよ」


そう言って真治の胸ぐらから手を離した女性は、嬉しそうに手を振って歩き始めた。


あまりにも敵意を感じなくて、前田を殺した時も殺意を微塵も出さなかった。


一度は武器を構えた奈央も、敵とは思えないほどのあっけらかんとした態度に、攻撃を仕掛けることも出来ずに。


「あ、あの!  ちょっと待ってください!  なんで俺達を助けてくれたんですか!?  どうやって前田を……倒したんですか」


敵なのに、目の前にいる怪我人には目もくれずに、ただ話をして立ち去ろうとしている北軍の女性に、真治は何もかもわからないといった様子で尋ねると、女性は立ち止まって不思議そうな表情を浮かべて振り返った。


「なんでって……邪魔だったし、東軍の人間じゃ、恵梨香の情報なんて持ってないと思ったからね。どうやって倒したかは企業秘密にしたいとこだけど、情報をもらったから教えてあげる」


そう言って、おしりの下程の長さのショートマントを捲り、腰に装着されている金属製の輪っかを真治と奈央に見せた。


あれを投げ付けて前田の首を落としたのだろうが……それが見えなかったということは、とんでもなく強い人に違いないというのは理解出来た。
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