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戦闘行為

system_0077

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「サーチされたらわかるから、先に名乗っておくね。私は雨村吹雪。北軍所属の小粋な美人だよっ。わけあって仲間の恵梨香と色んな軍を回ってるから、見掛けたら気軽に声を掛けてよ。知り合いならいきなり殺すなんてことはしないからさ」


懐からタバコを一本取り出して、右手の薬指と小指で挟んで煙を吸う、変わったタバコの持ち方だなとぼんやり真治は考えていた。


「……危なかったわね。星4レア持ちじゃない。しかも、さっきの真冬や美優なんかとは比べ物にならないくらいの賞金額だわ。攻撃しなくて良かった」


PBMで吹雪をサーチした奈央が、顔を引きつらせて首を横に振り、ため息混じりに呟く。


「にゃはは。そういうこと。それじゃ、この先道が重なったらまた会おうね。今日は洗浄日だから、朝までどこかで休んでた方がいいよ。じゃあねっ」


そう言い、背中を向けて手を振りながら、吹雪は去って行った。


弱い者は強い者に屠られ、強い者でさえもさらに強い者に屠られる。


星5レアの武器を手にしていたとて、前田のような男に負けてしまう。


そしてその前田も、星4レアの吹雪に気付いた時には殺されているのだ。


奈央を守って褒められた。


それは確かに真治の行動原理になったが、実行出来る力がなければ意味がないという現実を突き付けられた戦いでもあった。
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