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死神と荒獅子

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決闘が承認され、光が二人の男を繋ぐ。


ハゲた男は武器のノコギリを取り出し、捕えられた男は為す術なく項垂れているだけ。


歓声がより一層大きくなる。


「まさか……嘘だろ」


ハゲた男のノコギリが、東軍の男の首に当てられる。


そして、血と悲鳴、狂ったような歓声が上がり、嬉々としてノコギリを挽く男の狂った笑顔に真治は戦慄するしかなかった。


どこまで切断されたのだろうか。首が落ちるより前に、東軍の男は光の粒へと変化して死んだのだ。


『いい買い物したなハゲ!  次はこいつだ!  賞金額16700円!  それも星3レアという上物だ!  だから5000円から始めるぜ!』


その声が聞こえた瞬間、真治は呆然とその場に立ち尽くした。


台車に乗せられ連れて来られた男は……一時間ほど前に真治が捕らえた男だったからだ。


あの時と違うのは、手足を切断されて身体を鎖でぐるぐる巻きにされていること。


逃げ出さないようにしたのだろうが、あまりにも痛々しい姿に恐怖さえ覚える。


もう、歓声も何も聞こえなかった。


偶然、ステージ上に連れて来られた男と真治の目が合った。


何を言っているか聞こえないが、真治に恨み言を言っているように見えて。


落札者がステージに上がり、PBMを鼻で操作させられた男は、最後まで真治から目を逸らさずに。


決闘が承認され、首がはね飛ばされるとの瞬間まで、睨み付けられたままだった。
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