115 / 682
死神と荒獅子
system_0115
しおりを挟む
ランスが死神に向けて突き付けられる。
狙うは心臓だが、低い体勢からだと僅かに先端が上向きになってしまい、容易に下に潜り込まれる可能性がある。
さらに言えば、この超高速戦闘において空気抵抗は速度を殺すことにも繋がってしまう。
それを考えると、先端を上げるよりも地面と平行に突撃すべきだ。
左手にはソードブレイカーを構え、どの方向に逃げられても対処出来る。
荒獅子と呼ばれている黒井だったが、その荒々しい二つ名に似合わず、戦闘は緻密そのものだった。
一度見た攻撃には即座に対応し、二度目は通用しなくなるというのが黒井の強さでもあるのだ。
その黒井が最後まで迷ったこの一撃。
「打ち貫け! ライトニングピアス!」
気合いと共に突き付けたランスは……なんと、仁王立ちしている死神の腹部に深く突き刺さり、先端が背中を突き破って勢い良く飛び出した。
あまりにも予想外の展開。
ランスを回避か防御すると思っていた黒井には、この絶好のチャンスこそが最大の隙を生むことになってしまっていた。
ごく一瞬、ほんの僅かにだが黒井が戸惑い、力が緩んだ。
その瞬間、視界の左側に迫る何かに気付いたが、余計なことを考えていたおかげで反応が遅れた。
死神のトンファーが触れ、グチャッという水っぽい音が聞こえ、黒井の身体が横に弾かれるように吹っ飛んだのだ。
狙うは心臓だが、低い体勢からだと僅かに先端が上向きになってしまい、容易に下に潜り込まれる可能性がある。
さらに言えば、この超高速戦闘において空気抵抗は速度を殺すことにも繋がってしまう。
それを考えると、先端を上げるよりも地面と平行に突撃すべきだ。
左手にはソードブレイカーを構え、どの方向に逃げられても対処出来る。
荒獅子と呼ばれている黒井だったが、その荒々しい二つ名に似合わず、戦闘は緻密そのものだった。
一度見た攻撃には即座に対応し、二度目は通用しなくなるというのが黒井の強さでもあるのだ。
その黒井が最後まで迷ったこの一撃。
「打ち貫け! ライトニングピアス!」
気合いと共に突き付けたランスは……なんと、仁王立ちしている死神の腹部に深く突き刺さり、先端が背中を突き破って勢い良く飛び出した。
あまりにも予想外の展開。
ランスを回避か防御すると思っていた黒井には、この絶好のチャンスこそが最大の隙を生むことになってしまっていた。
ごく一瞬、ほんの僅かにだが黒井が戸惑い、力が緩んだ。
その瞬間、視界の左側に迫る何かに気付いたが、余計なことを考えていたおかげで反応が遅れた。
死神のトンファーが触れ、グチャッという水っぽい音が聞こえ、黒井の身体が横に弾かれるように吹っ飛んだのだ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
6
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる