132 / 682
西の地で
system_0132
しおりを挟む
「さて、真治くんが食べ終わったら総力戦の準備をしようか。今度こそ多くの敵を倒せるように、待ち伏せる場所もしっかり吟味しないとな」
時計をチラリと見た新崎が、ソファから立ち上がって伸びをした。
「総力戦……いつも決まった時間にあるんですか? 時計を確認してましたけど」
「総力戦は一日三回。12時、16時、20時にあるけど洗浄日だけは20時の総力戦がないんだ。18時から6時まで雨が降り続いて、血や死体を洗い流すってわけだね」
その話を聞いて、前日の時間と一致していると思うと同時に、真治の心にはひとつの想いが芽生えていた。
「あの……新崎さん達は西軍に侵攻したことはあるんですか? 防衛の方が安全なのはわかってますけど、出来るんですよね? 侵攻も」
新崎と奈央は顔を見合せた。確かに理屈では南軍から西軍に侵攻することは可能だ。
だが、他軍に攻め入るということは、自軍で戦う自動回復の恩恵が得られないだけでなく、周りはほとんどが敵という状況なのだ。
弱く、防衛がやっとの新崎達が侵攻などしているはずがなかった。
「それは……まあ、出来るけど。ねぇ?」
今の自分達ではそれは無理だと奈央に同意を求めるような目を向けた新崎だったが、奈央は少し考え込んだ後、口を開いた。
「真治くん、侵攻したいの? あれだけ戦うことを嫌がっていたのに、どうして?」
時計をチラリと見た新崎が、ソファから立ち上がって伸びをした。
「総力戦……いつも決まった時間にあるんですか? 時計を確認してましたけど」
「総力戦は一日三回。12時、16時、20時にあるけど洗浄日だけは20時の総力戦がないんだ。18時から6時まで雨が降り続いて、血や死体を洗い流すってわけだね」
その話を聞いて、前日の時間と一致していると思うと同時に、真治の心にはひとつの想いが芽生えていた。
「あの……新崎さん達は西軍に侵攻したことはあるんですか? 防衛の方が安全なのはわかってますけど、出来るんですよね? 侵攻も」
新崎と奈央は顔を見合せた。確かに理屈では南軍から西軍に侵攻することは可能だ。
だが、他軍に攻め入るということは、自軍で戦う自動回復の恩恵が得られないだけでなく、周りはほとんどが敵という状況なのだ。
弱く、防衛がやっとの新崎達が侵攻などしているはずがなかった。
「それは……まあ、出来るけど。ねぇ?」
今の自分達ではそれは無理だと奈央に同意を求めるような目を向けた新崎だったが、奈央は少し考え込んだ後、口を開いた。
「真治くん、侵攻したいの? あれだけ戦うことを嫌がっていたのに、どうして?」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
6
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる