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西の地で

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バチンバチンと音が聞こえそうなくらいに激しいウインクをするが、奈央はそれを全て回避している。


無様な姿は見せないと言いつつも、既にその姿が無様だと言いたかったが、それはあえて飲み込んで。


「……後1分。いよいよですね」


PBMのカウントを見て、どんどん呼吸が荒くなる真治。


それと比べたら内藤の余裕はどうだ。タバコを吸いながらボリボリと股間を搔いて、リラックスしているように見えるではないか。


「ふぅ。それじゃあおぐりんにタカピー。俺から離れないように付いて来いよ。楽しい楽しい地獄の始まりだ! 興奮しすぎてイクんじゃねぇぞ!」


地面にタバコを投げ捨て、踏み付けて火を消すと、鎖鎌を取り出して光の壁に向かって走り出した。





『総力戦が開始されました。皆さん、キングを破壊する為に頑張ってください』





内藤が光の壁にぶつかる瞬間、そのアナウンスが流れる。これによりその身体は西軍へと侵入することに成功したのだ。


こうしてはいられないと、真治と奈央も内藤に続いて光の壁を越えた。その瞬間。


清洲橋通りを進んでいた真治達に、上空から大量の矢の雨が降り注いだのだ。


我先にと侵攻して来た軍勢を仕留める為の一斉攻撃。


「わ、わわわっ! こんな大通りから侵入するから! どうするんですか内藤さん!」
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