187 / 682
罪と罰
system_0187
しおりを挟む
復活したばかりで時間の感覚がなかったが、PBMを確認してみると17時30分。
夕方の総力戦が終わってすぐに復活したのだということがわかる。
空は茜色に染まり始めていたが、同時に黒い雲も見え始めていた。
「明美さんは……どうしてお世話になった新崎さんを放って出て行ったんでしょうね。この街での生き方を教えてくれたのは新崎さんと奈央さんなのに」
「は、ははっ。きっと、俺よりも強い人の仲間になれたんじゃないかな。俺みたいな弱いやつと一緒にいたら、心も休まらないだろうし」
仲間がいなくなったことでとことん自分を卑下しているようだ。自信がないところに、仲間に見限られたらこうなってしまうのだろうか。
「……強い弱いは関係ないと思いますよ。心が安らぐっていうのは、その人が持ってる温かさじゃないですか。そこに力は必要ないです」
「それは、強い人の言い分だね。真治くんは強いからわからないんだよ。一人の俺の前に、真治くんが現れた時どれほど救われたかわかるかい? あれほど頼りなかった真治くんが、立ち姿からも強いとわかるくらい成長して帰って来たんだ。そりゃあ安心したさ」
新崎の言葉は真治を考えさせるものだった。
あまりにも強い人達の戦いを見て来たからか、自分が強い部類に入っているなんて思ってもみなかったから。
夕方の総力戦が終わってすぐに復活したのだということがわかる。
空は茜色に染まり始めていたが、同時に黒い雲も見え始めていた。
「明美さんは……どうしてお世話になった新崎さんを放って出て行ったんでしょうね。この街での生き方を教えてくれたのは新崎さんと奈央さんなのに」
「は、ははっ。きっと、俺よりも強い人の仲間になれたんじゃないかな。俺みたいな弱いやつと一緒にいたら、心も休まらないだろうし」
仲間がいなくなったことでとことん自分を卑下しているようだ。自信がないところに、仲間に見限られたらこうなってしまうのだろうか。
「……強い弱いは関係ないと思いますよ。心が安らぐっていうのは、その人が持ってる温かさじゃないですか。そこに力は必要ないです」
「それは、強い人の言い分だね。真治くんは強いからわからないんだよ。一人の俺の前に、真治くんが現れた時どれほど救われたかわかるかい? あれほど頼りなかった真治くんが、立ち姿からも強いとわかるくらい成長して帰って来たんだ。そりゃあ安心したさ」
新崎の言葉は真治を考えさせるものだった。
あまりにも強い人達の戦いを見て来たからか、自分が強い部類に入っているなんて思ってもみなかったから。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
6
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる