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罪と罰

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「何言ってるんですか。新崎さんも奈央さんも、この街に来て何も知らなかった俺に色々教えてくれた恩人じゃないですか。それに、元はと言えば俺のせいでこんなことになったんですから。本当にすみません」


「俺は……俺はなんて最低なんだ。こんな優しい真治くんを裏切るなんて。ソウルが0になるまで殺されて、気が気じゃなかったんだ……すまない。本当にすまない」


手首のロープを切り、首を横に振った真治。


「いいんです。でも、アジトは変えないといけませんね。池田が復活したら仕返しに来るかもしれませんし」


そう言い、新崎を少しでも落ち着かせようと笑って見せた。


真治の笑顔を見て、涙を拭って無理矢理に笑おうとした新崎だったが……その顔は険しい物へと変わった。


「し、真治くん! 危ない!」


言うより早く、真治を横に突き飛ばした新崎。


不意の行動に床に倒れた真治が身体を起こして新崎を見ると……その胸にボルトが。


「あ……あ……ち、違う……私は真治を……」


明美が撃ったボルトが、新崎の胸に突き刺さっていたのだ。


「よ、良かった。俺は……真治くんの……先輩だからね。守れて……良かった」


首にロープが掛かったままヨロヨロと後退した新崎は、屋上の縁から足を踏み外してそのまま落下して行った。


そして、地上からは歓声が上がったのだった。
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