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持つべき信念
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しおりを挟む「誰がやったか言わないなら、全員ぶっ殺す!! 言えば殺すのはそいつだけにしてやる!」
味方であるはずの真治もビビって、身体をビクッと震わせてしまうほどの剣幕は、敵対した三人は真治とは比べ物にならないだろう。
「ひ、ひいっ! こ、こいつです!」
二毛が、その剣幕に圧されたのか、慌てて城井の服を掴んで雪子の前に差し出した。
なんという卑怯者だろうか。一人のせいにして、逃れようとするとは。
「う、嘘でしょ!? 僕一人が悪いの!?」
いつの間にか振り上げられた雪子の太刀に、強烈な危険を察知したのだろう。
城井は慌てて薙刀を頭上にかざして、その一撃に備え、無言で振り下ろされた太刀が柄に直撃した瞬間。
城井の背後から、二毛が飛び上がって雪子に迫ったのだ。
さらに、ボウガンを構えて横移動を始めた梅原。
味方を犠牲にしてでも、敵を仕留めるという連携慣れした行動に、真治は感心することしか出来なかった。
言葉を交わさなくても、それぞれがどんな行動を取れば良いのかわかっているようだ。
「はっはー! がら空き! いただき!」
空中で大剣を抜き、雪子の頭部に振り下ろした二毛。
そして、それに合わせるように梅原のボウガンから放たれたボルトも、雪子に迫っていた。
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