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襲い来る野獣
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しおりを挟む「それだったら私の話も聞いてよ。この前さー、一発1万でやらせたんだけどさ、私の賞金首が2万って知ったらそいつ、目隠しプレイ中に私の指でPBM操作して決闘されてさ、やり逃げどころか、殺されちゃったんだよねー。マジあいつねぇわ。次会ったら絶対殺してやる」
絶対に亜美に聞かせたくない話が飛び出し、真治は慌ててその耳に手を伸ばす。
「は、はは……ちょっと私、トイレ行ってくる」
「あー、だからあんた何日かいなかったんだ? でも、大人しく殺されるとか、どんだけ疲れてたのよ」
「だってさー、セックスだけはやたら上手いんだもん。いやあ、油断したわ」
慌てて亜美の耳に手を当てたものだから、それに驚いたのかビクッと身体が震えて、腕がカウンターの下にある棚に触れた。
カタンッと音を立ててしまい、緊張が走る。
聞こえたか、それとも騒がしいから聞こえたかったか。
急に店内が静まり返り、さらにピリピリと張り詰めた空気が辺りに漂い始めたのだ。
「……今、何か音が聞こえたよね? 気のせい?」
「私も聞こえた。誰かいるわけ? それともポルターガイスト?」
ギギッと、椅子と床が擦れる音が聞こえて、女の子の中の一人が立ち上がったのがわかった。
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