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怒りの咆哮

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何も考えずにデパートの中に飛び込んだ真治だったが、これだけ考えるのが普通なのかと自身の行動を思い返した。


どこから侵入しても敵と遭遇する可能性があるなら、あとは運も絡んで来るとは思うのだが。


「だったら俺も明ちゃんと一緒に偵察に行くかな。ジッと待っているのは性にあわないからな」


黒井も行くのならば、真治も行かないわけにはいかない。


「じゃあ俺も……」


と、手を挙げようとした時だった。


「真治君は来なくていいよ。待ってる女の子達がいるんだろ? 10日も復活出来なかったんだから、顔を見せた方が良いよ」


首と手を横に振りながら、呆れたような表情を見せる。


「え? なになに、真治君、東軍に女の子をキープしてるわけ!? 私というものがありながら、そんな乱れた性生活を……悔しいわ!」


真冬は何を勘違いしているのだろうか。


乱れた性生活などとは無縁の生活を真治は送っているというのに。


「南軍で助けた女の子と、こっちで再会しただけですよ。あいつとは何もありませんから!」


歩き歩いて、以前、亜美と隠れた喫茶店の近くにやって来た。


ここからしばらく歩けば、デパートも二人がいるビルも見えてくる。
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