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狂い始める歯車
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「ん? あれは……どこかで」
はっきりと誰かとはわからない、どこかで見たことのある男が、南軍方面から歩いて来ていたのだ。
手にはレジ袋。恐らく食料が入っていて、今から食事なのだろうということはわかるが、重要なのはそこではなかった。
問題は、どこで会ったかということだ。
東軍の人間と出会うなど、総力戦の時くらいしかないわけだが、その中でも真治にとって何か重要な人物のような気がしていた。
「思い出せ……いつ、どこで出会ったんだ」
一番最初の総力戦で出会った男達か、それとも吹雪に助けてもらった時に集団で攻めて来ていた者達かと。
いや、そんなどうでも良い人間が気になるはずがないだろう。
そう考えている間にも、男はビルの前を通り過ぎる。
考えていても答えが出ないと判断した真治は、亜美と優の二人を一瞥して部屋を飛び出した。
早く行かなければ男を見失ってしまうかもしれないと、階段を駆け下りてビルから出ると、男が歩いて行った方向を向いた。
もういないのかと一瞬焦る真治だったが、自軍にいるのに、突然走り出したり隠れたりするはずがないと考えて、近くの交差点へと向かった。
急いで交差点に駆け寄り、すぐに左右を確認すると、男の後ろ姿を見付けた。
はっきりと誰かとはわからない、どこかで見たことのある男が、南軍方面から歩いて来ていたのだ。
手にはレジ袋。恐らく食料が入っていて、今から食事なのだろうということはわかるが、重要なのはそこではなかった。
問題は、どこで会ったかということだ。
東軍の人間と出会うなど、総力戦の時くらいしかないわけだが、その中でも真治にとって何か重要な人物のような気がしていた。
「思い出せ……いつ、どこで出会ったんだ」
一番最初の総力戦で出会った男達か、それとも吹雪に助けてもらった時に集団で攻めて来ていた者達かと。
いや、そんなどうでも良い人間が気になるはずがないだろう。
そう考えている間にも、男はビルの前を通り過ぎる。
考えていても答えが出ないと判断した真治は、亜美と優の二人を一瞥して部屋を飛び出した。
早く行かなければ男を見失ってしまうかもしれないと、階段を駆け下りてビルから出ると、男が歩いて行った方向を向いた。
もういないのかと一瞬焦る真治だったが、自軍にいるのに、突然走り出したり隠れたりするはずがないと考えて、近くの交差点へと向かった。
急いで交差点に駆け寄り、すぐに左右を確認すると、男の後ろ姿を見付けた。
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