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狂い始める歯車
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全体的に気だるそうな雰囲気、髪にはパーマがかかっていて、その口にはタバコ。
長身のその男は、あの日真治をナイトから助けてくれた人物に違いなかった。
真治がそう思うと同時に、黒井が両手で武器を取り出して構える。
「名鳥……順一! 出やがったか!」
まるで幽霊でも見たかのように、黒井がニヤリと笑みを浮かべて呟いた。
狩野と一緒にいたわけだから、ほぼ間違いないと真治は思っていたが、この男が名鳥順一。
東軍の四天王の一人で、狩野が好きな人だ。
そして、武器を構えている黒井や、一緒にいる狩野達に気付いたのか、名鳥がこちらを向いた。
「なんだいなんだい。明ちゃんがこれをやったのかと思ったけど、まさか『南軍の荒獅子』がいたとはね。どういうことか、説明してもらえるかな?」
壊れたガラスを指差して、ハハッと笑う名鳥。
「こ、これは……順一は津堂に騙されてたの! 良いように使われて、だから私は……」
狩野は言いにくそうに、次第に小さな声になって行って、最後には俯いてしまった。
「『南軍の荒獅子』の二つ名は東軍にも轟いているようだな。流石と言うべきか?」
「はっ! 敵が付けた名前に興味なんてないね!」
恵梨香にそう答えた黒井は、今にも飛び掛かりそうなほどの殺気を放っていた。
長身のその男は、あの日真治をナイトから助けてくれた人物に違いなかった。
真治がそう思うと同時に、黒井が両手で武器を取り出して構える。
「名鳥……順一! 出やがったか!」
まるで幽霊でも見たかのように、黒井がニヤリと笑みを浮かべて呟いた。
狩野と一緒にいたわけだから、ほぼ間違いないと真治は思っていたが、この男が名鳥順一。
東軍の四天王の一人で、狩野が好きな人だ。
そして、武器を構えている黒井や、一緒にいる狩野達に気付いたのか、名鳥がこちらを向いた。
「なんだいなんだい。明ちゃんがこれをやったのかと思ったけど、まさか『南軍の荒獅子』がいたとはね。どういうことか、説明してもらえるかな?」
壊れたガラスを指差して、ハハッと笑う名鳥。
「こ、これは……順一は津堂に騙されてたの! 良いように使われて、だから私は……」
狩野は言いにくそうに、次第に小さな声になって行って、最後には俯いてしまった。
「『南軍の荒獅子』の二つ名は東軍にも轟いているようだな。流石と言うべきか?」
「はっ! 敵が付けた名前に興味なんてないね!」
恵梨香にそう答えた黒井は、今にも飛び掛かりそうなほどの殺気を放っていた。
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