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理科準備室の人体模型

二十一枚目

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~5分後~


「で、出来た……これで何とかなるはず」


「本当にこれで上手く行くのかよ!  言われた通りにやったけどよ!」


「それはセイヤくんに掛かってるから頑張って!」


何ともいい加減な話だったが、この短時間ではそれも無理のないことだった。


全てが未知の状況で、とにかくこの状況を打開する策を考えなければならなかったのだから。


作戦はこうだ。


部屋に入ると、入ってすぐにある通路は棚で塞がれている。


部屋の真ん中の通路に人体模型をおびき寄せて、板の後ろに隠れていたキョウ、そして逃げ込んで来たソラミと共に板を押す。


この時セイヤは、最後の仕上げの為に待機。


良いところでセイヤが人体模型を箱に押し込むという算段だが、上手く行くかはこの時点ではわからなかった。


「おいソラミ!  入って来い!  準備出来たぜ!」


怒鳴り声にも似た音量で、キョウが持つ板が震えるほどだった。


しばらくすると、慌てた様子で室内に飛び込んで来た人影。


違和感があったが、さっきまで着ていたセーラー服が切られたのか、身体中傷まみれで何も身に付けていない状態。


「え、ええっ!?  ソラミさん、裸……」


「見たら殺すから!」


駆け寄るソラミを板の後ろに隠し、作戦を耳打ちするキョウ。


なるべく見ないように、戸惑いながら。
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