僕の魔法は今日も通常運転

催眠ますたー

文字の大きさ
5 / 9
第1章:魔法は爆発だ

第5話:結果発表(改稿版)

しおりを挟む
 講堂に向かうともう発表が始まってるらしく、講堂から出てくる学生もいます。
 ちょっと来るのが遅かったようですが、早くても遅くても結果には変わりはないので構いません。

「リート、お前・・・」
「くすくす・・・」
「あーあいつか・・・」

 なんか、すれ違いざまに笑われてるような気がします。
 どういうことでしょうかね?

「ジェス、何か僕笑われてない?」

 とりあえず、ジェスに聞いてみる。

「そんな気もするな。
 まぁ、気にするほどじゃないと思うぞ」
「そう・・・かな・・・」

 とりあえず気にしてもしょうがないので、講堂の中に入ります。
 結果は壁に貼られており、その前に学生が群がっています。
 みんな結果が気になるようです。
 まぁ、これで将来の職業の方向性が決まると言っても過言ではないので、必死になる人もいますよね。
 とりあえず、確実そうな学術クラスを見てみます。


「学術クラスは・・・えーと・・・あ、あったあった」

 学術クラスは予想通りトップ10内の7位に入ってました。
 これで、なんとか滑り止めはなんとかなったので、安心して後の2つを見ることができます。
 次は、剣術クラスですが、一番期待薄な感じがします。

「剣術クラスはっと・・・あー・・・」

 補欠にも入ってませんでした。
 残念ながら剣術クラスは色々とハードルが高かったようです。
 まぁ、テストの内容的にもボロボロだったのでしょうがないと思います。
 反対にあのレベルでついて行くのはかなり大変なので、最初ではねられた分良かったのかもしれません。
 いや、ほんとマッチョばっかりだったような気がします・・・

 さて、最後は魔術クラスですが、これもかなり微妙な感じがします。
 鑑定石の光り方も微妙だったし、スペルテストは気絶したし、よく考えたらいいとこがないような気がします。

「えーと・・・」

 普通は、正式枠40名でその他に補欠が10名くらい書かれているのですが、今回は何かちょっと違います。
 正式枠39名、お笑い枠1名、補欠10名になってます。

「お笑い枠???」

 さっきからすれ違う人に笑われてたのはこれなんでしょうかね。
 お笑い枠に僕の名前が書かれています。
 お笑い枠っていったい何なんでしょうかね。

「リート、お前お笑い枠って・・・」

 ジェスも笑ってます。

「これ、合格でいいのかな???
 お笑い枠だけど?」

 近くにいた先生に聞いてみます。

「先生、このお笑い枠って何なんですか?」
「あ、リートくんね。
 それは一応、合格よ」
「合格なんですか?」
「一応ね。
 担当の先生が言うのは、合格というには判断がつかない部分があるけど、補欠にするには惜しいらしいわよ。
 だから、お笑い枠?」

 そこ疑問形ですか。。。

「そう、ですか。
 なんとなくわかりました。
 一応、合格でいいってことですね・・・」

 なんだかよくわからないけど、合格は合格でいいらしいです。
 とりあえず、なんとか学術クラス以外の選択肢はできたわけですが、合格した理由はよくわかりません。
 でも、だからって、お笑い枠はないと思うんですけどね。

「そういえば、ジェスはどうだったの?」
「問題なく魔法クラスの1番だったぞ」
「そっか、お笑い枠の僕とは違って優秀だな・・・」
「まぁ、何だって入れればいいんじゃないか?」
「そういうもんかな」
「そういうもんだ」

 ジェスと別れて、家に帰ります。
 商店が閉まった後に、家族で夕飯の時間が始まります。

「リート、今日の結果はどうだったの?」

 母さんが直球で聞いてきます。

「一応、学術クラスと魔術クラスは合格したよ」
「それは良かったじゃない、おめでとう」
「リート、良かったな。どんな道に進もうとお前の自由だからな」

 父さんもほめてくれます。

「うん、わかった。
 多分、魔術クラスに進むと思う」
「そうか、ライルは商業、ルクスは剣術で、ジートは商業だし、魔術は初めてだな」
「魔術には何か惹かれるものがあるんだよね。
 商業じゃなくてごめん」
「何を選ぼうとお前の自由だから、気にするな」

 寝る前になって、何か忘れてるような気がしました。
 気になるので、今日のことを思い返してみます。
 学術クラスのテストがあって・・・
 剣術クラスのテストで気絶して・・・
 あ?!そういえば、明日の朝からエリエルの道場に来いって言われてたのでした。
 魔法使って気絶したりしてたので、すっかり失念してました。
 面倒ですが、行かないとエリエルに会った時に殺されます。
 確実に仕留められます。

 色々気になることもありますが、今日は早く寝て、明日からまた頑張ることにします。
 しょうがないので、朝から剣術の稽古に行くことにして、今日は寝ることにします。
 長い一日だったので、ちょっと疲れました。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜

AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。 そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。 さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。 しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。 それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。 だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。 そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。 ※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

最愛の番に殺された獣王妃

望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。 彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。 手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。 聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。 哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて―― 突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……? 「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」 謎の人物の言葉に、私が選択したのは――

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

ちゃんと忠告をしましたよ?

柚木ゆず
ファンタジー
 ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。 「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」  アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。  アゼット様。まだ間に合います。  今なら、引き返せますよ? ※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。

処理中です...