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第1章:魔法は爆発だ
第8話:強化魔法の間違った使い方
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翌朝はあまり信じてなかったけど、リステアの言った通りすっきり目覚めることができました。
これで魔術書が転写されたと言われてもピンときません。
「リステアいる?」
「あら、起きたのね。
もう大丈夫そう?」
「とりあえず大丈夫そう。
で、魔術書を転写したって言ってたけど、どうやって使うの?」
「そうね・・・使いたい魔法のイメージを思い浮かべると思い浮かぶと思うわ。
魔法陣はあなた自身に転写されてるから、わざわざ転写してくる必要はないわ。
だいたい、魔術書からの通常の転写は、使い捨てだしね」
「え?魔法陣を転写しなくても使えるの?」
「そう、本当は呪文自体も省略できるはずだけど、使ったことない魔法は無理だと思うわ。
でも、アカデミーとかでは転写も詠唱も行った方が怪しまれずには済むわよ」
「え?呪文を唱えなくてもいいってどういうこと?」
「呪文っていうのは、魔法陣にどういうプロセスでどういう魔力を流し込むかと、誰から力を借りるかの定義なのよ。
だから、理解さえしてしまえば、本来唱える必要はなくて、イメージでできるはず。
少なくとも、私たち精霊はそうやって魔法を使ってるわよ」
「そんな話初めて聞いたよ。
詠唱なしに魔法使ってる人なんて見たことないよ」
「レディアスは問題なくやってたわよ。
ただ、本来精霊はこのことを人間に話してはいけないことになってるらしいけどね」
「え?それじゃそんなこと話して大丈夫なの?」
「私は問題ないわよ。
他の精霊は知らないけど」
「なんか、リステアって特別な精霊かなにかなの?」
「いいえ、そんなに特別ではないと思うわよ。
まぁ、私の話なんてそんなにしてもしょうがないし、魔法の話に戻しましょう」
「そういうなら、わかった。
魔法をどうやって使えばいいかって話だね」
「とりあえず、どういう魔法にするの?」
「じゃあ、余り影響の出ないやつで、ライトあたりかな」
「そうしたら、光を灯すイメージかしらね」
「なるほど」
とりあえず、光を灯すイメージを思い浮かべてみます。
そうすると、頭の中に、いくつか魔法陣と呪文が思い浮かびます。
「なんか、いくつか思い浮かんだんだけど?」
「それは絞り込みが足りないってことよ。
もっとイメージを絞ってみたらいいわよ。
例えば、周りを明るくする程度の光とかね」
「わかった、やってみる」
自分の周囲を照らす程度の光をイメージしてみました。
そうすると、いくつかあったものが、一つに絞られたようです。
「魔法は1つに絞れたけど、ここからどうするの?」
「魔法陣の転写と呪文の詠唱は本当は必要はないけど、最初はイメージをつかむためにやってもいいと思うわ」
「じゃあ、転写と詠唱をやってみればいいんだね?」
「そうね、やってみて」
頭に思い浮かんだ魔法陣をイメージし、転写をしてみると、ちゃんと転写できてます。
魔術書や魔法紙に書かれた魔法陣なしに転写が行えることに少しびっくりです。
そこから、意味はまだよくわかりませんが、呪文を読み上げます。
呪文の詠唱が終わると、優しい光が溢れました。
「できたようね。
今魔法を使った時の力の流れとか、魔法陣への流れ方はわかったかしら?」
「うーん、なんとなく力が流れてるのはわかるけど、どう流れてるかとかはちょっと・・・」
「そっか、最初はちょっと難しいかしらね。
とりあえず、何度も繰り返して、魔力の流れを覚えて」
「わかった、やってみるよ」
「魔法陣の刻まれてる魔道具に魔力を流すと、魔道具が動作するでしょ?」
「うん、まぁ」
「あれと、そんなに変わらないのよ。
あれは魔力の流し方を定義した回路が魔法陣の上に書かれてるだけだから」
「そういうものなんだ」
「そういうものよ」
そういえば、朝練に行かないといけない時間のような気がします。
「リステア、僕は剣術道場に行かないと」
「わかったわ、剣術も魔法使うと楽よ・・・」
「え?そんなことできるの?」
「今日は、私がかけてあげるわ」
そうすると、何かの魔法がかかった感じがしました。
「ほんとに転写も詠唱もないんだね。
かかったという事象だけ起こるのはちょっと不思議な感じがするな・・・」
「そういうものって思うしかないわね。
さ、行ってらっしゃい」
「うん、わかった、行ってくるね」
と家を出て駆け出し、道場へ向かいました。
道場につくと、最初は素振りからです。
他の人に合わせて、素振りを開始します。
心なしか、素振りのスピードが速い気がします。
これが魔法のおかげなのかな?と思っていると、スピードが勝手に上がっていきます。
「え?なんか身体が勝手に動いてない、これ?」
確かに思い描く剣士のような感じではあるのですが、これって完全に自分じゃないです。
素振りを止める号令がかかると、とりあえず止まってくれました。
これっていったい何なんでしょうね?
次は、対戦形式で実技の練習です。
お互いに構えて、打ち込み合いをします。
相手の人は道場の有段者の方です。
僕が何を打ち込もうと大丈夫なはずですし、当たることはありません。
胸を貸してもらうつもりで、打ち込みをしようとすると、また身体が勝手に動いていきます。
なぜか、普段のスピードの何倍ものスピードで木刀が繰り出されていきます。
しかも、いつもはあまり見えないような相手の太刀筋まで見えています。
すさまじいスピードの打ち合いが繰り広げられます。
「リートくん、なんか急に上達したね。
面白い、俺もちょっと本気でいくよ」
「え?え?」
上達とかじゃないですよ!!
勝手に身体が動いてるんですよ、これ。
結局、練習が終わるまで、その状態は直らず、すさまじい打ち合いが行われたのでした。
練習が終わると、身体ががくがくしてます。
そりゃ、あれだけ普段してないようなスピードで動けば、そうなりますよね。
家に戻り、リステアを問い詰めます。
「あの魔法はいったい何?勝手に身体動いたんだけど?」
「あー古代にあった剣技練習用の魔法よ。
周りや相手のレベルに合わせて身体が半自動的に動くようになるの。
まぁ、強化魔法の一種だと思ってもらったらいいわよ」
「なんか、身体が自分のものじゃないみたいだし、身体中筋肉痛で痛いし・・・」
「最初はそんなものよ。
慣れれば大丈夫だと思うわよ。
一か月もすれば、道場で一番になれるわよ」
「いや、それやり過ぎだし」
「あらそう?
でもその魔法、目的果たすまで解けないわよ?」
「え?なんですと・・・」
「正確にはその魔法は、目標にする人のレベルまで達することができるように強化してサポートする魔法なの。
細かい定義がめんどくさかったから、道場で一番ってことにしといたのよ。
だって、道場の人とか知らないし」
「ぉぃぉぃ・・・」
道場通いが一か月で済むって考えると嬉しい気もするのですが、道場で一番とか無茶です。
絶対魔法の使い方間違ってますよね・・・
僕はこの一か月毎日筋肉痛に苦しみながら、鬼の修練をしないといけないようです。
これで魔術書が転写されたと言われてもピンときません。
「リステアいる?」
「あら、起きたのね。
もう大丈夫そう?」
「とりあえず大丈夫そう。
で、魔術書を転写したって言ってたけど、どうやって使うの?」
「そうね・・・使いたい魔法のイメージを思い浮かべると思い浮かぶと思うわ。
魔法陣はあなた自身に転写されてるから、わざわざ転写してくる必要はないわ。
だいたい、魔術書からの通常の転写は、使い捨てだしね」
「え?魔法陣を転写しなくても使えるの?」
「そう、本当は呪文自体も省略できるはずだけど、使ったことない魔法は無理だと思うわ。
でも、アカデミーとかでは転写も詠唱も行った方が怪しまれずには済むわよ」
「え?呪文を唱えなくてもいいってどういうこと?」
「呪文っていうのは、魔法陣にどういうプロセスでどういう魔力を流し込むかと、誰から力を借りるかの定義なのよ。
だから、理解さえしてしまえば、本来唱える必要はなくて、イメージでできるはず。
少なくとも、私たち精霊はそうやって魔法を使ってるわよ」
「そんな話初めて聞いたよ。
詠唱なしに魔法使ってる人なんて見たことないよ」
「レディアスは問題なくやってたわよ。
ただ、本来精霊はこのことを人間に話してはいけないことになってるらしいけどね」
「え?それじゃそんなこと話して大丈夫なの?」
「私は問題ないわよ。
他の精霊は知らないけど」
「なんか、リステアって特別な精霊かなにかなの?」
「いいえ、そんなに特別ではないと思うわよ。
まぁ、私の話なんてそんなにしてもしょうがないし、魔法の話に戻しましょう」
「そういうなら、わかった。
魔法をどうやって使えばいいかって話だね」
「とりあえず、どういう魔法にするの?」
「じゃあ、余り影響の出ないやつで、ライトあたりかな」
「そうしたら、光を灯すイメージかしらね」
「なるほど」
とりあえず、光を灯すイメージを思い浮かべてみます。
そうすると、頭の中に、いくつか魔法陣と呪文が思い浮かびます。
「なんか、いくつか思い浮かんだんだけど?」
「それは絞り込みが足りないってことよ。
もっとイメージを絞ってみたらいいわよ。
例えば、周りを明るくする程度の光とかね」
「わかった、やってみる」
自分の周囲を照らす程度の光をイメージしてみました。
そうすると、いくつかあったものが、一つに絞られたようです。
「魔法は1つに絞れたけど、ここからどうするの?」
「魔法陣の転写と呪文の詠唱は本当は必要はないけど、最初はイメージをつかむためにやってもいいと思うわ」
「じゃあ、転写と詠唱をやってみればいいんだね?」
「そうね、やってみて」
頭に思い浮かんだ魔法陣をイメージし、転写をしてみると、ちゃんと転写できてます。
魔術書や魔法紙に書かれた魔法陣なしに転写が行えることに少しびっくりです。
そこから、意味はまだよくわかりませんが、呪文を読み上げます。
呪文の詠唱が終わると、優しい光が溢れました。
「できたようね。
今魔法を使った時の力の流れとか、魔法陣への流れ方はわかったかしら?」
「うーん、なんとなく力が流れてるのはわかるけど、どう流れてるかとかはちょっと・・・」
「そっか、最初はちょっと難しいかしらね。
とりあえず、何度も繰り返して、魔力の流れを覚えて」
「わかった、やってみるよ」
「魔法陣の刻まれてる魔道具に魔力を流すと、魔道具が動作するでしょ?」
「うん、まぁ」
「あれと、そんなに変わらないのよ。
あれは魔力の流し方を定義した回路が魔法陣の上に書かれてるだけだから」
「そういうものなんだ」
「そういうものよ」
そういえば、朝練に行かないといけない時間のような気がします。
「リステア、僕は剣術道場に行かないと」
「わかったわ、剣術も魔法使うと楽よ・・・」
「え?そんなことできるの?」
「今日は、私がかけてあげるわ」
そうすると、何かの魔法がかかった感じがしました。
「ほんとに転写も詠唱もないんだね。
かかったという事象だけ起こるのはちょっと不思議な感じがするな・・・」
「そういうものって思うしかないわね。
さ、行ってらっしゃい」
「うん、わかった、行ってくるね」
と家を出て駆け出し、道場へ向かいました。
道場につくと、最初は素振りからです。
他の人に合わせて、素振りを開始します。
心なしか、素振りのスピードが速い気がします。
これが魔法のおかげなのかな?と思っていると、スピードが勝手に上がっていきます。
「え?なんか身体が勝手に動いてない、これ?」
確かに思い描く剣士のような感じではあるのですが、これって完全に自分じゃないです。
素振りを止める号令がかかると、とりあえず止まってくれました。
これっていったい何なんでしょうね?
次は、対戦形式で実技の練習です。
お互いに構えて、打ち込み合いをします。
相手の人は道場の有段者の方です。
僕が何を打ち込もうと大丈夫なはずですし、当たることはありません。
胸を貸してもらうつもりで、打ち込みをしようとすると、また身体が勝手に動いていきます。
なぜか、普段のスピードの何倍ものスピードで木刀が繰り出されていきます。
しかも、いつもはあまり見えないような相手の太刀筋まで見えています。
すさまじいスピードの打ち合いが繰り広げられます。
「リートくん、なんか急に上達したね。
面白い、俺もちょっと本気でいくよ」
「え?え?」
上達とかじゃないですよ!!
勝手に身体が動いてるんですよ、これ。
結局、練習が終わるまで、その状態は直らず、すさまじい打ち合いが行われたのでした。
練習が終わると、身体ががくがくしてます。
そりゃ、あれだけ普段してないようなスピードで動けば、そうなりますよね。
家に戻り、リステアを問い詰めます。
「あの魔法はいったい何?勝手に身体動いたんだけど?」
「あー古代にあった剣技練習用の魔法よ。
周りや相手のレベルに合わせて身体が半自動的に動くようになるの。
まぁ、強化魔法の一種だと思ってもらったらいいわよ」
「なんか、身体が自分のものじゃないみたいだし、身体中筋肉痛で痛いし・・・」
「最初はそんなものよ。
慣れれば大丈夫だと思うわよ。
一か月もすれば、道場で一番になれるわよ」
「いや、それやり過ぎだし」
「あらそう?
でもその魔法、目的果たすまで解けないわよ?」
「え?なんですと・・・」
「正確にはその魔法は、目標にする人のレベルまで達することができるように強化してサポートする魔法なの。
細かい定義がめんどくさかったから、道場で一番ってことにしといたのよ。
だって、道場の人とか知らないし」
「ぉぃぉぃ・・・」
道場通いが一か月で済むって考えると嬉しい気もするのですが、道場で一番とか無茶です。
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