こんなもんだろう

かぁくん

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二章3 浩二との出会い

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次の休み時間えみと春が教室に帰って来た。

駿「あ、帰って来た。えみちゃん大丈夫?」

えみは頷く。

春「心君は?」
駿「あー。まだ帰ってこない」
えみ【保健室行ってみよ】
駿「うん」

3人は保健室に着くとそこには心はいなかった。

駿「先生、心は?」
先生「2人とも帰ったよ」
駿「マジで?何で?」
先生「落ち着かせるために」
駿「そっか」
春「じゃあ教室戻ろっか」

放課後

駿「心もいないし、今日は俺がえみちゃんと手つなぐか!」

えみはメモ帳に書く。

えみ【絶対やだ】
駿「だよなーー」
春「当たり前でしょ!」

すると校門に誰かが立っている。

駿「あれ心じゃね?」

心が校門で待っていた。
えみ達に気付くと恥ずかしそうに下をむく。

駿「しーん!」

駿が走って心のもとへ向かった。
えみと春は後ろから歩いて心のもとに向かう。

駿「心、大丈夫だった?怒られた?」
心「怒られたよ。今日は帰れって言われたけどえみちゃん迎えに行かないとって思ってまた来た」
駿「春早く!えみちゃんも!迎え来たって!」

えみ達が心のもとへ着くと心が言う。

心「えみちゃんごめんね」

えみは下を向き反応しなかった。

一瞬皆が黙った。

春「もういいよ!帰ろ!ほら!心君手つないで!」
心「うん」

心が手をのばすとえみは心の手を掴んだ。

その帰り道、心は黙ったまま、えみは下を向き一言もコンタクトはとらなかった。

駿「気まず」
春「チョット駿!」

そしてえみの家でも心とえみは目を合わせる事もなかった。

舞美が春に小さな声で聞く。

舞美「あの2人どうしたの?」
春「チョット今日色々あって」

次の日Aは学校に来なかった。

放課後

駿「あいつ来てなかったけどどうしたんだろう」
心「うん」
駿「もしかしてびびって来れないんじゃない?」
春「どうでもいいよ。帰ろ」

4人が校門に近づくと生徒達が校門に向かってる中、こちらに向かってくる男がいた。
だんだん心達に向かって来る。

春「何?あの子こっち向かってくるよ!?」

そして心達の前に立ち止まった。

B「心てお前?」
心「そうだけど」
B「昨日俺の弟やってくれたらしいじゃん」
心「あー、あいつのお兄ちゃん?何?」
B「チョットこっち来い」
心「うん」

ついていってる途中駿が春に言う。

駿「春、これよく漫画とかで見るお兄ちゃんが仕返しに来るみたいなやつじゃない?」
春「こわい事言わないでよ!」

すると運動場の隅に連れてかれた。
そして着くなり心が殴られた。
そして倒れた心に乗り、殴り始めた。

駿「ほら!春!そうじゃん!」
春「ほらじゃないよ!どうにかしてよ!」
駿「大丈夫だよ。心もやり返すでしょ」

だが心は何発殴られても殴り返さない。

春「駿!」
駿「わかってるよ!あと1発殴られたら行くから!」
春「そうじゃなくて!」

そしてBがその1発を殴った。

駿「よし」

Bの元へ走って行く。

春「チョット!待って!」

駿は走った勢いで心の上にまたがっているBの顔を蹴った。
そしてBの髪を掴み顔を膝で1発2発3発。
5発位蹴った時。

心「駿!もういいよ!」
駿「え!?何でだよ!?」
心「いいから!」
駿「わかったよ」

そして駿は心の元へ向かい心に手を差し出した。

駿「ほら」
心「うん」

心が立ち上がるとえみが心に向かって走って行った。
そして心に抱きついた。

心「おお!どうした?」

えみは何も反応せず心の胸に顔をうずめた。

駿「さぁ春!春も来い!」
春「何言ってんの?」
駿「ちっ」
春「てかこの状況どうするの!?」
駿「心、どうする?」

心がBのもとへ向かう。

B「やめて!もうやめて!」
心「お前名前何て言うの?」
B「浩二」
心「浩二君か。弟に謝っといてよ」
浩二「分かった」
駿「浩二くん・・・元気だして!」
春「駿!馬鹿にしない!」
心「みんなごめん。帰ろ」
春「このままでいいの?先生とかに言わなくていいの?」
心「いいよ。今度は皆怒られるよ?」
春「そうだけど」
心「浩二くん、今度遊ぼうよ」
浩二「うん」

帰り道。

駿「いやー、あんなうまくいくとは思わなかったよ!」
心「ありがとね」
駿「俺も心みたいに何か言えばよかったかなー」
心「何が?」
駿「あれだよ!『次何かやってみろ!殺すぞ』てきな?」
春「頭悪」
駿「何でだよ!?あれかっこよかったじゃん!ねぇえみちゃん?」
春「チョット!」

するとえみが心の顔を見て笑った。

春「え!?かっこよかったの!?」
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