こんな人生、いいのか、悪いのか

かぁくん

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五章9

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舞「ただいまー」
心「帰ってきてしまった・・・」
えみ【心ちゃん来てたんだ】
舞美「お母さん苺ー!!」
舞「わかってる。できたの?」
舞美「できたよ。あとは苺だけ」
駿「えみちゃん、美味しい苺?」
えみ【どうだろう?けどたかかった】
駿「よし。苺だけでもおいしければ」
心「あー。憂鬱」
舞美「おい!心!手伝え!」
心「まじでー?」
舞美「マジだよ。早く来い」


舞美「よし!心!もってけ!」
心「わかった」

心は下を向きケーキを運ぶ。

心(そうだ!転べば!)

舞美「転ぶなよー」
心「え、はい」

心は居間にある机にケーキを置いた。

駿「これは・・・」
心「見た目最悪だろ?」

ケーキはクリームもぐちゃぐちゃに塗ってあり何故か3と1と5のろうそくが刺さっていた。

駿「舞美さんこの数字は何ですか?」
舞美「最高」
心「最悪だよ!!」
舞美「いいから食え!!」
心「わかった」
舞美「春ちゃん切って配ってー!」
春「え?・・・はい」

春はケーキを切り皆に配った。

春「・・・じゃあ食べよっか」
心「舞美ちゃん食べなきゃダメ!?」
舞美「ダメ」
心「わかった」

心はフォークでケーキを切り一口食べた。


舞美「どう?美味しい?」
心「・・・・・・普通」
舞美「普通ってなんだよ!」
心「皆食べてみて」

えみ、駿、春がケーキを口に運ぶ。

駿「うん。まずくない。てか期待値が低かったから少し美味く感じる」
心「それは言えるかも」
舞美「は?あんたらさー」
春「けど家で作るケーキなんてこんなもんですよ!」
舞美「こんなもん?」
春「え!?違います!えーと・・・」
舞美「もういい!皆私が作ると美味しくないとかばっか。いい加減落ち込むよ」
えみ【けどいつも作ってくれるから嬉しいよ?】
舞美「いいよもう」

舞「舞美何これ?」

舞が台所においてあった料理を見つけた。

舞美「あぁ、スポンジ焼くの待ってる間暇だったから作った」
舞「ふーん」

心「舞美ちゃん落ち込むなよ。ごめんね?」
舞美「もういいよ。もう作んない」
心「ごめんて」
春「すみません!」
駿「すみません!」

舞「皆、これ食べてみて」

舞が舞美が暇で作った料理を出した。

心「なにこれ?」
舞「いいから食べてみて」
舞美「いいよ食べなくて」
心「食べるよ」

心が一口食べた。



心「え!?これはうまい!」
舞美「嘘つけ!」
心「嘘じゃないって!駿も食べてみろよ!」
駿「え?うん」


駿「え?うまい」
心「舞美ちゃん!美味しいよ!!」
舞美「本当?」
心「本当!」
春「私も食べていいですか?」
舞美「別にいいけど」

春が一口、口に入れる。

春「うん!美味しい」
心「えみちゃんも!」
えみ【別にいいけど、舞美ちゃん普通の料理は得意だよ?】
心「え?そうなの?」
えみ【そうだよ!心ちゃん食べた事ない?】
心「食べた事ない!」
えみ【そんな事ないと思うんだけどな】
心「舞美ちゃん俺に作った事ある?」
舞美「えー?知らない。けどこの家帰って来てからほとんど料理してないから。心がここで食べるようなってからもそんな作ってないかも」
心「え!?そうなの?何で!?作ってよ!」
舞美「そんなに美味しかった?」
心「うん!」
舞美「わかった。じゃあ心、ギュってして?」
心「は?」
舞美「だからギューって抱きしめてくれたら作る」
心「いや、それは無理だわ」
舞美「でしょうね」
心「でもマジ作ってよ」
舞美「わかった」

舞美が心に近づいた。

心「何?どうした?もしかして」
舞美「しーん!!!」

舞美は心を抱きしめ左右に揺れた。

心「あー、やめてー」

心は揺られるがままに揺れた。

皆舞美が元気になり、ほっとした顔をしていた。
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