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1章 悪しき化け物は花火と化して咲いて散る
20話 僕は今日も元気です
しおりを挟む昼休み開始のチャイムがなった。
僕は担任に呼ばれたので職員室に向かっている。
とにかく蒸し暑い。
エアコンの効いた教室から一歩も出たくないものだ。
7月も中半で、みんな夏休みを指折り数えている。
呼ばれた理由は事故の件と、母さんの件についてだろう。
先生も僕の対応で大変だ。
「火鳥君」
「先輩」
先輩と廊下で出会った。
あれから先輩とは学校で見かければよく話すようになった。
もちろんバイト先でも。
「聞きましたよ。次の日曜日、麻衣のお墓参りにいくんですよね?」
「はい。牛丸さんが用意してくれていたお墓が完成したようなので行くつもりです」
「ご一緒していいですか?ひとりで迷い家に行くのはどうも……」
「もちろんですよ」
長い間、天狗と仲違いしていたので気まずいのだろう。
墓参りがきっかけで完全に打ち解けてくれればいいのだけど。
「氷花は?」
「先輩に僕の護衛を任せて、今日も街の散策です」
「彼女にもやれやれですね」
妖狐は僕が先輩と同じ学校だと知ったことで、学校がある日は護衛を先輩に任せ始めた。
店長に頼んで、午前中のアルバイトをさせてやろうかな……。
鞍馬山に母さんの墓が完成したので、日曜日に墓参りへ僕と妖狐と先輩の3人で行くことになった。
――――――
日曜日。
マンションと迷い家はすでに繋げられており、互いに出入りが自由になっている。
たまにあかなめが掃除に来てくれているので助かっている。
9時に先輩がマンションまで来てくれて、そこから3人で迷い家に出向いた。
久しぶりの迷い家に先輩は楽しそうに見えた。
先輩の部屋が当時から何も変わっていないことに気が付き、喜んでいる。
客間で天狗と会って、4人で少し話をした。
右手の鳳凰も現れて、天狗との数百年ぶりの対面を果たした。
「鳳凰……話は聞いてはいたが……また会えるとは……あの時はすまなかったぁ」
天狗は周りが退くぐらい僕の右手を見つめながら泣き始めた。
「馬鹿者、泣く出ない。照れるではないか」
冷静を装う鳳凰もすごく嬉しそうに再開を喜んでいた。
募る話もあるだろうけど、今日はそこそこにしてもらい墓参りへ向かうことにした。
迷い家から山に出ることは初めてのことだ。
正直、位置関係は全くわかっていない。
でも歩きやすい山道になっていた。
案内役には豆腐小僧が就いてくれた。
しばらく道なりに歩くと、たくさんの墓石が見えた。
「ここだよ。煉のお母さんのお墓は」
「ありがとう」
人間が普段用意するようなお墓ではなく大きな岩を墓石に見立てて置いているのだけど、綺麗に磨かれていて作り手の心が籠っていることがわかる綺麗なお墓だ。
母さんが味わった恐怖や呪をすべて排除して、このお墓を用意してくれたらしい。
「こっちで父さんとおもしろ可笑しく過ごしているから、煉もそっちでおもしろ可笑しく過ごしてね」
そんな言葉が母さんから出るのも、みんなのおかげだろう。
僕は眼鏡を外して墓を眺める。
墓からは何も伝わってこない。母さんの姿も見えない。
「さとりの眼なら、墓で眠る母さんが見えると思っていた」
妖狐は背中にそっと手を置いた。
「そんなもんさ。今は向こうでゆっくりしてるんだよ」
「……はい」
「気持ちは伝わっているさ」
僕たちは3人で母さんを弔った。
その後、迷い家に戻り3人で昼食をすませた。
「みんなこれからどうされるのですか?」
「僕、今から行きたいところがあるんです」
「へぇ、朧車に連れ行ってもらえばいいじゃないか」
「いえ、それが詳しい場所わかってなくて……」
「なんだいそりゃ」
妖狐と先輩は暇だから、一緒に付いてくるといった。
そこは電車とバスを乗り継いで、マンションから2時間ほどの場所。
自動車が運転できれば、もっとスムーズに来ることができる場所。
目的地はこの辺り、ということを天狗に聞いてやって来た。
正式な場所はわからないけど、来たら何とかなるかなって感じで思っていた。
16時現在、僕たちは鞍馬山とほとんど同じような山の中にいる。
しかし考えが甘かった。
この夏の暑さの中、目的地のはっきりしない山の中に来るものではなかった。
妖狐と先輩はなぜかピクニック気分で楽しそうなのが救いだけど……。
「あれっ!いま、人が通りませんでした」
「えっ?」
「確かに通ったね。こんな場所にわたし達以外がいるなんてね」
「どこにいました?」
妖狐と先輩は、人影のあとをつける様に歩き始めた。
しばらくすると、夏草が茂る中では見落としそうな苔だらけの塊を見つけた。
「なんだいこれは?」
「そうですね。苔を落とさないとわかりませんが……石?……お墓ですかね?」
僕は慌ててみんなの前にたった。
一目でわかった。
苔に包まれているものが墓だと。
急いで苔を落とす。
妖狐と先輩も手伝ってくれた。
こんなことになるなら掃除道具くらい持ってくるんだった。
夕日が照らすその場所は、街並みが見下ろせる良い場所だ。
戦いの最中、さとりとの交換条件。
さとりの眼の使い方を教える代わりに、さとりの頼み事を聞くという約束。
それがこの墓参りだ。
場所は天狗に聞けばわかると言われていた。
どういった墓なのかも天狗から聞いてきた。
一人で来るつもりだったので、詳しく二人には説明していなかった。
しかし、ここは人がなかなか立ち寄りそうにない場所だ。
付いてきてもらって良かったと思う。
「あの人影、この場所を知らせるために出てきたんだろうね」
「えぇ、ちいさな女の子でしたね。ずっと一人で寂しかったのでしょう」
眼鏡を外して墓を見つめている。
何も見えないけど、無意識に左目から涙が流れた。
「火鳥くん?」
「どうした。何か感知したのかい?」
あの時代のあの3日間にさとりが見た景色、それを頭の中へ通り過ぎた風のように見せてくれた気がした。
「いえ、さとりが……」
「さとりが?」
「ありがとうって」
――――――
山を下りるころには、日は完全に落ちていた。
「日曜日にわたしと火鳥くんが居ないので、お店は大変でしょうね」
「何とかするから心配するなって言ってくれてましたけど……」
「まぁ夏休みにはわたし達が頑張って、土蜘蛛にOFFをあげようではありませんか!」
「そうですね」
来た時と同様、電車とバスを乗り継ぎ地元に戻って、駅で先輩とは別れた。
先輩は何かお土産を買っていた。
住み着いている家のおばあさんへのお土産らしい。
人間と化け物が仲良くできるパターンもしっかりとあるじゃないか。
みんなもこうであればいいのに。
「この先に、なにやらおいしそうな物を売っている店を見つけたんだ。今日の晩御飯にいいんじゃないか?」
「たぶん、おじさんとおばさんがご飯を用意してくれてるんじゃないかな……」
「そうかぁ残念だねぇ。それなら土産に持ち帰るっていうのはどうだい?」
「……」
押しに負けて、買ってしまった。
何が晩御飯にいいだよ。
これドーナツだし。
ジャンクフード好きの狐なんて聞いたことが無い。
マンションまで15分ほど歩く中。
「発情鬼はこれからどうしていこうって考えているんだい?」
「これから?」
「あぁ、これから人間の生活を送るのか、こっち側に完全に身を寄せていくのかってことさ」
最近ずっとそのことは考えていた。
正直答えはでていないが、先輩や店長が僕の中では良い道しるべになってくれている。
人として生きていけるのではないかと……。
「今は、人間として生きていこうと考えています」
「そうかい。それならそれでいいんだよ」
「はい」
「でも、いつかその生活が辛くなってくる時が来るかもしれないよ」
長く生きていくことの辛さをいっているのか、それとも出会いや別れのことをいっているのだろうか?
短期間でいろいろ失い過ぎた僕は、いまはもう何も失いたくない。
「でも、その時には氷花さんがそばにいてくれるんですよね」
「はぁ?」
「ねっ」
「やれやれ……本当に人間の16歳なんて赤子みたいなものだねぇ」
妖狐は少し呆れた顔を見せた。
そして。
「わたしが放っておいても大丈夫って思える男に早くなりなよ」
「せめて発情鬼って呼び名からは進化したいと思います」
「何年先になるやらだ」
何気ない、それでも楽しい会話をしながら僕たちは帰路に着いた。
――――――
父さん、母さん。
そちらの暮らしはどう?
楽しんでる?
僕はといえば、夏休みに予定がなくので毎日アルバイトに励んでいます。
生活面ではおじさんもおばさんにも本当に良くしてもらっていて、子供がいないから俺たちを親と思ってくれていい。なんて言ってくれたんだ。
嘘でも嬉しかった。
一人ではないって思えたから。
ご飯もいつも用意してもらっていて、夏休み中にはおじさん宅へ引っ越して一緒に住まないか?って言われるんだ。
同じマンション内だから引っ越すってのも大げさだけどね。
お世話になろうと思ってる。
母さんが昔仲良かった咲ちゃんだけど、今は僕の学校とアルバイト先の先輩をやってます。
何も知らない人が聞けば、本当に意味がわからない話だろうけど、すごくお世話になってるんだ。
先輩が母さんに会いたいって言ってたよ。
父さんには意味のわからない話だろうけど、僕は普通の人間ではなくなってしまってさ。
今後の人生に悩んでいます。
進路とか就職先とかの悩みではないよ。
人間として生きていくか、化け物として生きていくかって悩み。
結婚とか、子供とかどうなるのかも不安なんだよね。
結婚相手は人間なのか、化け物なのか……の問題もあるし。
化け物でも氷花さんや先輩くらいのひとならいいんだけどさ(笑)
あと、結構長いこと生きていられるみたいだから、そっちに行くのは随分先になりそうです。
僕っていま、生き物の心が読めて右手が発火するすごい奴になってます。
そのせいもあって、化け物と戦ったりしているんだよね。
心配するかもしれないけど、今の僕ってケガしてもすぐ治るし、事故にあってもすぐに回復するから心配無用です。
何百年後になるかわからないけど、そっちに行くからそれまで仲良く暮らしておいてよ。
それじゃ!
息子より
――――――
突然、手紙風な物を書いてみた。
渡す相手もいないのに。
でもお墓に向かって言うのも恥ずかしいし、文字に起こすことで読んで貰っている気分になる。
「気持ちは伝わっているさ」
それですよね、氷花さん。
僕はいままでとは違った人生を歩むことになった。
父さんや母さんが望んでいた人生ではないだろう。
だけど、すごい仲間たちと出会えたんだ。
そんなみんなとこれからおもしろ可笑しく生きていくよ。
父さん、母さん。
返信は不要です(笑)
僕は今日も元気です。
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