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第二十話 帝国の男
それから、リュシアンの空虚な日々が始まった。
もちろん、表面上は楽しく過ごしていた。侍女たちと共に働き、菓子を作り、お茶会をした。読書の時間を設けて、皆で図書の間で読書をした。
それでも、夜は眠れなかった。いつエドゥアールから連絡が来てもいいようにと、魔法のイヤリングを握って過ごした。けれども、エドゥアールの声が聞こえてくる夜はなかった。
すぐに使ってしまったら、魔力が切れてしまうから、なかなかイヤリングを使えないのだろう。わかっているのに、寂しいのは止められなかった。
ある夜、リュシアンはやはり眠れなかった。イヤリングを握りながら寝台で横になっているのにも飽いて、寝台を抜け出すことにした。
リュシアンは中庭に出た。ライラックの香りを嗅げば、心が落ち着く気がしたのだ。
「あ……」
だが、ライラックの花は半分以上が散ってしまっていた。もう春が終わるのだ。
まるで自分の先行きを示しているようで、リュシアンは切ない気持ちになった。この花のように、幸福なときは終わろうとしているのかもしれない。
リュシアンは、芝の上に散っているライラックの花びらを拾い集めた。拾ったところで元に戻るわけもないのに、なぜか拾わずにはいられなかった。
「大事なものを落としてしまったのかな?」
「え?」
突如として中庭に響いた男の声を、一瞬エドゥアールの声かと思った。だが、彼の声ではない。彼の声には、もっと誠実そうな響きがある。今の声は、軽薄さが伴って聞こえた。
顔を上げると、見知らぬ男が中庭に立っていた。驚きで、花びらをばらばらと手の中から落としてしまった。
――この金髪碧眼の若い男は、一体どこから入ってきた?
「やあ、始めまして。いや……久しぶりだね、ボクの運命のヒト」
男の言葉にかすかに含まれる帝国訛りに、記憶が蘇った。
父の邸宅で会った、あの帝国人だ。
「え、あの、なんでここにいるんですか……?」
リュシアンは困惑して尋ねた。
すると男は芝居がかった動作で、肩を竦めた。
「王城にお呼ばれしたのだけれど、帰る途中で迷ってしまってね。こんなところに迷い込んでしまったわけだ」
迷い込んだという主張に、リュシアンは眉をひそめた。いくら城で迷っても、離宮の中庭に立ち入る結果にはならないはずだ。意図的に侵入しようと思わなければ。
リュシアンが訝しんでいるのを感じ取ったのか、男は気まずそうに頭を掻いた。
「アー、実を言うと迷い込んだというのは嘘、冗談サ。ボクはキミに会いに来たんだ」
「は? 俺に?」
自分に会いに来たなど、何を言い出すのか。頭の中が疑問符だらけになる。
困惑していると、男は目の前で跪き、リュシアンに片手を差し出した。
「ボクはシュヴァルツ帝国公爵家の嫡男にて、アルファのベルンハルト。リュシアン・ドゥ・ファルギエール、キミに結婚を申し込みに来た」
「え……?」
ベルンハルトと名乗る者の言葉に、ますます困惑は増した。もちろん、差し出された手を取るわけがない。結婚だなんて彼の言葉は、悪い冗談にしか思えなかった。
「失礼、事情を説明しよう」
リュシアンの困惑を感じ取ったのか、ベルンハルトは一旦手を引っ込め、立ち上がった。
「ボクは王国に留学に来ている者だ。この王国で、様々なことを学ばせてもらったよ」
「留学生さん、なんですか。王国語がお上手ですね」
帝国訛りがかすかにしか感じられない時点で、ベルンハルトの王国語がとても流暢だとわかる。
「ありがとう。この国で様々な人と交流させてもらって、身につけたのサ。縁あって大公閣下の家に招いてもらったこともあってね。そのときに、キミと運命の出会いを果たしたのだ」
「う、運命の出会い?」
運命の出会いだなんて、ただぶつかっただけだったのに。この男は何を言っているのだろう。
「ボクはキミの美しさに、目を奪われた。華奢な身体に艶やかな黒髪、そして満月のような金の瞳。憂いを帯びた表情。キミはまるで夜の女神、優美な黒猫だ。キミのように美しいヒトは、初めて見た」
「はあ」
美しさを褒め称えられ、困惑しながら返事した。内心では、ベルンハルトの正気を疑いながら。自分は褒め称えられるほど美しくないし、一目惚れなんて現実に起こり得るわけがない。
だが、ベルンハルトの真剣な視線は嘘を吐いているようには見えなかった。
「大公閣下からキミの事情を聞き出したよ。そして、キミが置かれている境遇に涙した。アルファの赤子を産むためだけに非公式の伴侶にされているだなんて、アア、なんて悲劇だ……!」
彼は大袈裟に頭を抱えてみせた。それから、こんな言葉を吐いた。
「この国のオメガ差別は、唾棄すべきものだ!」
リュシアンは、彼の言葉に眉をピクリと動かした。初めて彼の言葉に興味を抱いたのだ。
「……帝国では、オメガは差別されていないのですか?」
リュシアンの問いに、ベルンハルトは笑顔で答えた。
「もちろんだとも!」
その答えは、リュシアンに衝撃を与えるのに充分なものだった。
「帝国では、オメガにも十分な人権が与えられる。どんな性の人間だって、自分の意思で自由に外を出歩ける。外を出歩くだけで罵られたり、身体の値段を聞かれたりすることはない。もちろん、結婚だってできるとも。番になれるから、オメガは結婚する必要などない? 帝国にはそんな酷いことを言う人は、一人もいないともサ!」
「帝国では、オメガは差別されない……?」
リュシアンは驚きのあまり、口元を押さえた。
もしそうなら、帝国に行けば幸せになれるのかもしれない。一瞬そんなことを考えてしまうくらい、衝撃的な事実だった。
「もちろん、帝国語が話せなければキミは不自由するだろう。でもそこは、ボクが生涯をかけて支えると約束するよ。だから……」
ベルンハルトは再び跪いた。
「ボクと結婚してくれないか。ボクはキミを助けにきたんだ」
彼が差し出した手を前に、リュシアンは躊躇した。
どうやらベルンハルトは、本当にリュシアンに一目惚れしたようだ。彼の態度を見る限り、そこは信じてよさそうだ。
リュシアンを躊躇させるのは、彼の行動自体だ。
いくら一目惚れしたからって、離宮に忍び込んできていきなり結婚を迫るなんて。それに帝国ではオメガは差別されないことも持ち出してきて、自分自身の魅力だけでなく帝国の魅力も上乗せして誘惑しようとしている。
ベルンハルトの言動に、リュシアンは引っかかりを覚えていた。この人と一緒に行くことに、なんとなく嫌な予感を感じる。
それに何より、リュシアンを躊躇させていたのは……
――エドゥアール、会いたいよ。
エドゥアールへの想いであった。彼を裏切って、他の男の元へ行くことなど、できるはずがない。
リュシアンは手の中のイヤリングを、ぎゅっと握り締めた。
「あなたと結婚することはできません。ごめんなさい」
リュシアンは彼の誠意に応じて、頭を下げた。
「な……⁉」
「俺はエドゥアール殿下のことが好きなんです。それに、殿下と契約婚を交わすことは父の言い付けでした。あなたと結婚することは、父が許さないでしょう」
ベルンハルトはプロポーズを断られたことをじわじわと認識したのか、わなわなと震え出す。
「な、なるほど、なるほど……」
彼はさっと前髪を掻き上げると、無理に作ったような笑みを浮かべた。
「つまり、大公閣下に許可を得ればいいわけだ。そういうことだろう?」
「えっ?」
なぜそんな話になるのか、と虚を突かれた。
止める間もなく、ベルンハルトは立ち上がると背を向けた。
「それとね」
ベルンハルトが振り返らずに喋る。
「虐げられている者が虐げている者に洗脳されて、好いてしまうことはよくあるそうだよ。ボクが、キミの目を覚まさせてあげるからね」
彼は植物の向こうの壁に手をかけると、ひょいと乗り越えていってしまった。彼の姿は、見えなくなった。
洗脳……自分のエドゥアールへの想いは偽りだと言いたいのだ。
最後の捨て台詞が、ベルンハルトへの違和感を強めさせた。
もちろん、表面上は楽しく過ごしていた。侍女たちと共に働き、菓子を作り、お茶会をした。読書の時間を設けて、皆で図書の間で読書をした。
それでも、夜は眠れなかった。いつエドゥアールから連絡が来てもいいようにと、魔法のイヤリングを握って過ごした。けれども、エドゥアールの声が聞こえてくる夜はなかった。
すぐに使ってしまったら、魔力が切れてしまうから、なかなかイヤリングを使えないのだろう。わかっているのに、寂しいのは止められなかった。
ある夜、リュシアンはやはり眠れなかった。イヤリングを握りながら寝台で横になっているのにも飽いて、寝台を抜け出すことにした。
リュシアンは中庭に出た。ライラックの香りを嗅げば、心が落ち着く気がしたのだ。
「あ……」
だが、ライラックの花は半分以上が散ってしまっていた。もう春が終わるのだ。
まるで自分の先行きを示しているようで、リュシアンは切ない気持ちになった。この花のように、幸福なときは終わろうとしているのかもしれない。
リュシアンは、芝の上に散っているライラックの花びらを拾い集めた。拾ったところで元に戻るわけもないのに、なぜか拾わずにはいられなかった。
「大事なものを落としてしまったのかな?」
「え?」
突如として中庭に響いた男の声を、一瞬エドゥアールの声かと思った。だが、彼の声ではない。彼の声には、もっと誠実そうな響きがある。今の声は、軽薄さが伴って聞こえた。
顔を上げると、見知らぬ男が中庭に立っていた。驚きで、花びらをばらばらと手の中から落としてしまった。
――この金髪碧眼の若い男は、一体どこから入ってきた?
「やあ、始めまして。いや……久しぶりだね、ボクの運命のヒト」
男の言葉にかすかに含まれる帝国訛りに、記憶が蘇った。
父の邸宅で会った、あの帝国人だ。
「え、あの、なんでここにいるんですか……?」
リュシアンは困惑して尋ねた。
すると男は芝居がかった動作で、肩を竦めた。
「王城にお呼ばれしたのだけれど、帰る途中で迷ってしまってね。こんなところに迷い込んでしまったわけだ」
迷い込んだという主張に、リュシアンは眉をひそめた。いくら城で迷っても、離宮の中庭に立ち入る結果にはならないはずだ。意図的に侵入しようと思わなければ。
リュシアンが訝しんでいるのを感じ取ったのか、男は気まずそうに頭を掻いた。
「アー、実を言うと迷い込んだというのは嘘、冗談サ。ボクはキミに会いに来たんだ」
「は? 俺に?」
自分に会いに来たなど、何を言い出すのか。頭の中が疑問符だらけになる。
困惑していると、男は目の前で跪き、リュシアンに片手を差し出した。
「ボクはシュヴァルツ帝国公爵家の嫡男にて、アルファのベルンハルト。リュシアン・ドゥ・ファルギエール、キミに結婚を申し込みに来た」
「え……?」
ベルンハルトと名乗る者の言葉に、ますます困惑は増した。もちろん、差し出された手を取るわけがない。結婚だなんて彼の言葉は、悪い冗談にしか思えなかった。
「失礼、事情を説明しよう」
リュシアンの困惑を感じ取ったのか、ベルンハルトは一旦手を引っ込め、立ち上がった。
「ボクは王国に留学に来ている者だ。この王国で、様々なことを学ばせてもらったよ」
「留学生さん、なんですか。王国語がお上手ですね」
帝国訛りがかすかにしか感じられない時点で、ベルンハルトの王国語がとても流暢だとわかる。
「ありがとう。この国で様々な人と交流させてもらって、身につけたのサ。縁あって大公閣下の家に招いてもらったこともあってね。そのときに、キミと運命の出会いを果たしたのだ」
「う、運命の出会い?」
運命の出会いだなんて、ただぶつかっただけだったのに。この男は何を言っているのだろう。
「ボクはキミの美しさに、目を奪われた。華奢な身体に艶やかな黒髪、そして満月のような金の瞳。憂いを帯びた表情。キミはまるで夜の女神、優美な黒猫だ。キミのように美しいヒトは、初めて見た」
「はあ」
美しさを褒め称えられ、困惑しながら返事した。内心では、ベルンハルトの正気を疑いながら。自分は褒め称えられるほど美しくないし、一目惚れなんて現実に起こり得るわけがない。
だが、ベルンハルトの真剣な視線は嘘を吐いているようには見えなかった。
「大公閣下からキミの事情を聞き出したよ。そして、キミが置かれている境遇に涙した。アルファの赤子を産むためだけに非公式の伴侶にされているだなんて、アア、なんて悲劇だ……!」
彼は大袈裟に頭を抱えてみせた。それから、こんな言葉を吐いた。
「この国のオメガ差別は、唾棄すべきものだ!」
リュシアンは、彼の言葉に眉をピクリと動かした。初めて彼の言葉に興味を抱いたのだ。
「……帝国では、オメガは差別されていないのですか?」
リュシアンの問いに、ベルンハルトは笑顔で答えた。
「もちろんだとも!」
その答えは、リュシアンに衝撃を与えるのに充分なものだった。
「帝国では、オメガにも十分な人権が与えられる。どんな性の人間だって、自分の意思で自由に外を出歩ける。外を出歩くだけで罵られたり、身体の値段を聞かれたりすることはない。もちろん、結婚だってできるとも。番になれるから、オメガは結婚する必要などない? 帝国にはそんな酷いことを言う人は、一人もいないともサ!」
「帝国では、オメガは差別されない……?」
リュシアンは驚きのあまり、口元を押さえた。
もしそうなら、帝国に行けば幸せになれるのかもしれない。一瞬そんなことを考えてしまうくらい、衝撃的な事実だった。
「もちろん、帝国語が話せなければキミは不自由するだろう。でもそこは、ボクが生涯をかけて支えると約束するよ。だから……」
ベルンハルトは再び跪いた。
「ボクと結婚してくれないか。ボクはキミを助けにきたんだ」
彼が差し出した手を前に、リュシアンは躊躇した。
どうやらベルンハルトは、本当にリュシアンに一目惚れしたようだ。彼の態度を見る限り、そこは信じてよさそうだ。
リュシアンを躊躇させるのは、彼の行動自体だ。
いくら一目惚れしたからって、離宮に忍び込んできていきなり結婚を迫るなんて。それに帝国ではオメガは差別されないことも持ち出してきて、自分自身の魅力だけでなく帝国の魅力も上乗せして誘惑しようとしている。
ベルンハルトの言動に、リュシアンは引っかかりを覚えていた。この人と一緒に行くことに、なんとなく嫌な予感を感じる。
それに何より、リュシアンを躊躇させていたのは……
――エドゥアール、会いたいよ。
エドゥアールへの想いであった。彼を裏切って、他の男の元へ行くことなど、できるはずがない。
リュシアンは手の中のイヤリングを、ぎゅっと握り締めた。
「あなたと結婚することはできません。ごめんなさい」
リュシアンは彼の誠意に応じて、頭を下げた。
「な……⁉」
「俺はエドゥアール殿下のことが好きなんです。それに、殿下と契約婚を交わすことは父の言い付けでした。あなたと結婚することは、父が許さないでしょう」
ベルンハルトはプロポーズを断られたことをじわじわと認識したのか、わなわなと震え出す。
「な、なるほど、なるほど……」
彼はさっと前髪を掻き上げると、無理に作ったような笑みを浮かべた。
「つまり、大公閣下に許可を得ればいいわけだ。そういうことだろう?」
「えっ?」
なぜそんな話になるのか、と虚を突かれた。
止める間もなく、ベルンハルトは立ち上がると背を向けた。
「それとね」
ベルンハルトが振り返らずに喋る。
「虐げられている者が虐げている者に洗脳されて、好いてしまうことはよくあるそうだよ。ボクが、キミの目を覚まさせてあげるからね」
彼は植物の向こうの壁に手をかけると、ひょいと乗り越えていってしまった。彼の姿は、見えなくなった。
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*残酷な描写があり、攻め(宰相)が受け以外に非道なことをしたりしますが、受けには優しいです。