Take On Me 2

マン太

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18.思い

 ハウスキーパーとして岳の下についてから数週間経ったある日。

「ああ…。まだいたのか?」

 その夜遅くに岳は帰ってきた。
 リビングに顔を見せた岳は、キッチンの椅子に座っていた大希に気が付く。
 時刻は夜十一時過ぎ。いつもなら昼過ぎには帰る所を、岳が帰宅するまで待っていたのだ。大希の前のテーブル上には、丁寧にラップに包まれた夕食がある。

「今日、仕事は休みなんです…。その、俺が作ったんじゃ嫌かもしれませんけど、夕飯、用意してあります。…良ければどうぞ」

 用意したのはチャーハンと卵のスープ。前にバイトをしていた中華の店で教わったレシピだ。見た目はぱっとしないが味は保証する。
 すると岳は小さくため息をついた後、

「…別に許さないと言ったが、普段の態度で示すつもりはない。ありがたく頂く。もう帰っていい…」

 岳はスーツのジャケットを脱ぐとそれを背もたれにかけ、リビングのソファに身を沈めた。目元を揉む様子から疲れているのがうかがえる。

「あの、お風呂も用意してあります…。それじゃあこれで」

「ああ。すまないな。だが、今後は夕飯や風呂の支度までしなくていい。自分で適当にやる。お前が来るのは昼だけでいい。夜になれば変に殺気立った奴もいるからな? アルコールも入って調子に乗る輩もいる。お前も嫌な目には遭いたくないだろう?」

「…分かりました」

 大希がどういう性的志向を持っているのかは周知の事だった。アルコールが入れば、馬鹿な気を起す連中もいるだろう。
 自分を警戒しているだけかと思ったが、どうやらそれだけではないらしい。
 気遣ってくれるその優しさに、昔自分を助けた岳の事を思い出した。
 笑われるだろうが、自分にとって岳は白馬に乗った王子そのものだったのだ。

 やっぱり、欲しい──。

 まだソファに座る岳を横目に、大希は部屋を後にした。

+++

 大希が用意した風呂に入り、夕食を口にした所で、ようやく一息付けた。
 大希が作ったと言うチャーハンや卵スープはきちんと中華になっていて、素人が作るものとは少し違う。プロの料理人のそれと同等に思えた。素直に美味しいと思う。
 けれど、そんなプロ並みの料理を前にして、大和の作る手料理が恋しくなった。
 見た目も味付けも素人ぜんとしたものなのだが、食べると心の中がほわんと温かくなる。お代わりをせがみたくなるのだ。

 母親の味に似ているのかもしれない。

 しかし、記憶にある母の手料理は、すでに大和のそれに取って代わられていて、どちらが母の味なのか思いだせなくなっていた。
 それほど、大和の料理が自分の中にしみこんでいる。早く帰って、また、皆とふざけあいながら、食卓を囲みたい。

「…もう、しばらくだ」

 自らに言い聞かせるように呟くと、食べ終わった食器をシンクへと下ろした。
 まだ、古山は自分を真から信じ切ってはいない。今は行動を起こす時ではなかった。
 計画はある。既に協力者とも話はついていた。しかし、この計画を成功させるには、古山に信頼されなければならない。

 もっと派手にやるしかないだろうな。

 古山には縄張しまの管理を任されている。ついでに他の組──元鷗澤組──の縄張しまにも顔を出していた。古山の指示だ。
 こうする事で、徐々に自分の力が強くなっていると示したいらしい。それを、更に強めれば古山は気を良くするだろう。

 楠には悪いが──。

 これも早くここから抜け出す為。古山を大人しくさせる為だった。

「早々に終わらせたい所だな…」

 無理と分かってはいても。気の重くなる現実に岳は深いため息を漏らした。

+++

 夜中、ふと寒さを覚えて岳は目を覚ました。
 とは言っても、はっきりと目覚めたわけではなく、睡魔をなんとか振り切って起きた感じだ。
 瞼が重くすっきりと目覚めない。それで可笑しいと思った。
 身体も重い。腕を動かそうとしたが、なぜか鉛のように重く力が入らないのだ。人の気配を感じた気がした。

 誰か、いるのか?

 カーテン越しに月の光が入り込んできている。消したはずのベッドサイドのスタンドが灯されていた。淡い光にもう一人、人影が揺れている。

 …大和?

 夢だろうか。はっきりしない視界の中、小柄な人物が自分に覆いかぶさっている。確かに姿形は大和に似ていた。

 あまりに恋しくて夢を見たのか?

 と、胸もとに手が触れた。元々寝るときは衣服を身に着けない。
 その素肌に幾分冷やりとする手の感触がした。しかし、手の大きさや触れ方が大和のそれとは違う。一瞬で殺気を身にまとった。

「…誰、だ…?」

 ようやく声を絞り出しそう問えば。

「あの薬、あんまり効かないんだな…」

 ぽつりとそう呟いて、自分の胸に伏せていた顔を上げた。

 浅倉──。

 艶めいた大希の顔がそこにあった。着ていたTシャツは脱いではいない。

「ねえ。岳さん…。大和の代わりに俺を抱いてよ。遊びでいいからさ。随分、誰にも触れていないんでしょう? 大和には黙っているから…」

 その言葉に一気に意識がこちらに引き戻された。大希の手が首筋を撫で上げると、そのまま頬を覆うように包み込む。

「…夕飯に、少しだけ薬を入れたんだ。寝る頃には効く様に。だって、そうでもしないと、あなた素面じゃ俺を抱いてはくれないし…。古山の部下からもらったんだ。朝まで目が覚めないって言っていたのに…」

「──めろ」

「嫌だ…。いいじゃない。どうせ大和と会う前は遊んでいたんでしょ? 聞いたよ。マスターのあとにもとっかえひっかえ、遊んでたって。だったら俺とだっていいはずでしょ? 大和になんて義理立てする必要なんか──」

 唇を近づけキスしようとした大希の肩を思いきり掴んだ。爪が食い込む。

「っ!」

 痛みに大希が顔をしかめた。

「力の──加減が、出来ない…っ」

 腕の感覚が上手く戻らない。いつもなら少しは加減するのだが、それができなかった。
 大希の肩をそのまま掴み、自分の上から投げ飛ばす様に引きずりおろした。
 加減ができないお陰で、大希は吹っ飛ばされ壁に身体を打ち付けたよう。やりすぎたかと思ったが、今はそれどころではない。

「ったく…。古山の、部下もろくなもんじゃないな…」

 上が上なら下も下だ。訳の分からない薬を渡すとは──。

 古山の薄ら笑いを浮かべた顔を思いだす。
 昔はそこまで腐った人間ではなかったはずだが。

 長い間、楠を敵対視するうちに変わったと言う事か…。

 重い体をゆっくりとベッドに起こした。乱れた髪をかき上げ、自分の様を見下ろす。
 下着はまだ下ろされてはいない。ただ、胸元に幾つか跡があるのに気づいてため息を吐き出した。

「俺は元々薬の効きが悪い…。それに、こっちの仕事を手伝うようになった時、慣らしたせいもある…。色々あるからな?」

「……っ!」

「…人の意思を無視して、こういった行為をする事がどれだけ空しいか分かっているのか?」

「…っ、でも、そうでもしなきゃ──」

 壁に背を預けたままの大希は、口の端に滲んだ血を手の甲で拭いながら、必死にこっちを見上げてくる。口の中を切ったのだろう。

「まっとうな人間のやることじゃない…」

 岳の言葉に大希は言いかけた言葉を飲み込んだ。
 
「確かに──お前を抱こうとは思わない。他の誰もな? 昔の俺なら気にもしなかっただろうが…。だいたい、お前はただの使い捨てになって満足なのか? 誰かに心から必要とされたいとは思わないのか? ──いや、ないからこうやって卑劣な手を使って手にいれようとするんだろうが…」

「……」

「大和は、お前をそれでも信頼している。俺には分からないが、お前の中に何かを感じたんだろう。お前を必死に信じている大和を裏切っていいのか? 大事なものは失くしてから気付いても遅い。少しでも大和の思いに報いたいなら、今後、こういった卑怯な手段を選ぶな。大和の件で少しは理解したかと思ったが…。まだだった様だな?」

 岳は重い身体を起こすとベッドから降り、壁際から動こうとしない大希の前にしゃがみ込んだ。

「ここへの出入りは今後一切禁止だ。掃除は事務所だけでいい。鍵も返せ。明日には新しいものに付け替える」

「お、俺は──! あなたが、好きなんです…! ずっと、大和があなたと会う前からずっと──」

「…その思いをこんな形であらわすな。俺に少しでも人として好かれたいと思うならな?」

「…っ」 

「鍵だ」

 大希は観念したようにポケットから鍵を引きずり出し、岳の差し出された手に乗せる。それを岳は握りこむと、

「すぐに出ていけ。明日は休んでいい。──頭を冷やせ」

「…はい」

 大希は自力で立ち上がると、のろのろとした足取りで玄関まで向かい、そのまま出て行った。
 鍵をかけ、その場で岳はため息をつく。
 自分の隙に腹立たしくなった。暫くこちらの世界を離れていたために、感覚が鈍くなっていたのかもしれない。

 ああいった奴を見抜けないとはな。

 胸に残された跡が消えるまでは大和には会えないと思った。

「くそっ…」

 髪をかき上げ、壁に背を預ける。
 大和以外に触れたくはないし、触れられたくない。早く腕の中に大和を抱きしめたかった。

+++

 磯谷と会ってから一週間ほど経った。
 言われた様に、岳が動くのを待っているのだが、一向に岳からの連絡も聞こえてくる動きもない。
 ただ、真琴からどうやら正嗣と古山の間で、激しくもめているらしいと聞いた。古山の組の者が正嗣の持つ縄張しまを連日荒らしているとの事。
 それで音をあげた店側が、正嗣に泣きついたり、古山に鞍替えしようとしたりしているのだとか。その指示する中心にいるのが岳らしい。

 何を考えてるんだろうな…。

 どんな計画があるのか、真琴から聞いた以上の情報はない。

 岳も早く戻りたいはず。

 このままでいいはずがないのだ。あまり時間をかけてはそこを抜け出せなくなるに違いない。
 その日の夜、夕食を終え一人リビングのソファに座っていれば、端末に連絡が入っていた。
 見れば大希からだった。タイトルも何もない。なんだろうとアプリを開けば。

「あ─…」

 手にした端末を持ったまま、俺はその場に固まった。
 驚くと本当に人は体温が下がるらしい。それを見て、確かにサッと下がる音を聞いた気がする。
 そこには岳の腕の中にいる大希の姿があったのだ。
 自撮りだろう。よくある芸能人の流出写真のようだった。眠る岳の脇で、腕の中から自分を撮った写真。
 絡んだ足と足のアップもある。わざとなのか岳の胸についたキスマークが映し出されてもいた。それはどう見ても事後だ。

 ──いや、まてまて。

 これは大希が悪ふざけで撮った写真で。寝ている岳のベッドに押し入って、勝手に撮ったんだ…。

 でも、どんな状況で? 

 ホテルなのか、今住んでいる部屋なのか。酒でも入って寝込んでいるところなのか?
 でも、そこに入れる許可を岳が出しているという事実は消せない。でなければ、あの岳が勝手に自分の寝室へ人がはいれるような状況を作るとは思えないからだ。
 と、ポンと音がしてコメントが入った。

『今、岳さんの部屋』

『ずっと、ハウスキーパーしてる。大和と同じだ』

『もう、俺がいるから岳さんは帰らない』

 立て続けにそうコメントが入った。

 そうか。

 大希は既に古山の組に関係している。岳と接点が出来ても何ら不思議はない。岳は今住んでいる部屋の家事全般を大希に頼んだのか。

 なくはない。

 岳はきっと古山にこき使われて忙しいだろうから。部屋が汚いのを岳は好まない。だから、誰かに、出来る奴に頼むのは道理だ。

「帰らない──」

 いや。俺は信じない。

+++

 その日、帰り際。
 帰宅の挨拶後、岳は古山に呼び止められた。自室のデスクの椅子に腰掛けた古山は、のんびりと煙草をふかしている。

「おまえのいい奴、なんて言ったか──宮…」

 紫煙を吐き出した古山の視線は、どこか遠くへと向けられていた。

「宮本大和、ですか?」

「そうそう、そいつだ。そいつとはまだ続いてんのか?」

「…いいえ。あれ以来会っていませんが──」

「別れたってことか?」

「……」

 古山の問いに岳が黙っていると、それを返事と取ったらしく。

「そうか──。なら別に問題ねぇな…。実はそいつがお前を娑婆に引き戻そうとやっきになって動いている様でな。…会長に会ったらしい」

「磯谷さんに…?」

 流石に驚きを隠せず聞き返す。

「その後、会長は奴に手を出すなと言って来た。会長は滅多なことじゃ下のもんのいざこざには口を出さねぇ。…誰か、会長に口をきいたもんがいたに違いねぇ」

「……」

 岳は黙って話しを聞く。そんな事を出来るのは限られていた。

 親父おやじか──。

 真琴が連絡したとは言っていた。それで、潔が動いたのだろう。古山もそれは察しているはず。

「…少々目障りだ。いらぬ心配の芽は初めから摘んでおくべきだろう? うちの奴に少し奴と話をさせる。会長にも止められているから、話すだけだがな…」

「……」

 岳は押し黙る。古山はそんな岳を横目に話を進めた。

「…そう言うわけだ。承知しておいてくれ。──まあ、もう終わってんなら関係ねぇ話しだが」

「…わかりました」

 岳はただ感情を押し殺して、返事を返した。

 帰宅の途に着きながら岳は唇を噛んだ。

 大和が磯谷に会った──。

 その事実に岳は焦る。古山が話すなどそんな程度で終わらせるはずがない。
 大和を黙らせる為、確実に襲うだろう。磯谷にバレないよう様、上手くやるつもりだ。
 どうせ卑怯な手を使うに決まっている。幾ら大和が藤によって鍛えられていても、敵う相手ではない。

 少し──のんびりし過ぎたな。

 あの大和が黙って待っているはずがない。自分のできる範囲で動いたのだろう。それはある程度予測していたが。

 まさか会長に会うとは。

 嬉しい反面、危険が及ぶ事に焦りを覚えた。

 真琴は知っていただろうか? 

 いや、知っていても止めなかっただろう。基本、真琴は大和に甘い。大和の思いが分かる分、自由にさせた可能性がある。
 ただ、真琴や藤、牧を頼っても、会長である磯谷まではたどり着けない。直接会って話せるのは。

「楠か…」

 正嗣が動いたのだろう。
 岳を重く見ている正嗣なら止めはしない。むしろ、援護さえしただろう。岳は深いため息を漏らす。

 計画を早めるか──。

 協力者である正嗣とは既に連絡を取り合っている。あとはいつ、それを実行に移すかだった。
 このまま大和を危険に晒す気はなかった。

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