32 / 43
31.空は高く
しおりを挟む
「大和、身体はもう大丈夫なのかい?」
アパートの部屋を出た所で、呼び止められ振り返る。季節は秋の気配が漂う頃。空が随分高く見える。
声の主はアパートの家主、隣の部屋のおばあちゃんだ。
丁度、朝の散歩と植木の水やりを終えた所らしい。ジョウロ片手に心配げな様子。今年、八十歳となるが腰も曲がらず、ぴんしゃんとしている。
俺のいない間に、おばあちゃんの孫が大学へ進学し、アパートの空いた部屋へ入っていた。もう昔程、側で見守る必要はない。
「大丈夫! もう完璧!」
ぐっと腕を曲げて力こぶなんかを作って見せる。Tシャツの上にブルーグレーのトレーナーを重ね着し、ジーンズを履いたカジュアルな出で立ち。
これから真琴と会う予定だった。
仕事はまだ始めていないが、そろそろ無理のない範囲でやろうかと考えている。
俺は倫也に襲われたその後ひと月、意識が戻らなかった。
傷はなんとか塞がったものの、依然重傷であり、なにより大量の出血により、ショック状態になっていたのだという。
ほんの僅か、あと少し遅ければ俺はあちらの世界へ旅立っていたらしい。
その後、更に二ヶ月入院して。
俺の入院費及び治療費は弁護士の洲崎真琴名義で支払いがあった。俺が退院した時はすべて支払いが終わっていて。
俺は慌てて連絡をした。
すると、真琴は笑んだ声で当たり前だと言い。その金は全て鴎澤から出たものだと言った。
『あいつに頼まれてな。しかし、俺が出したっていいくらいだ』
バカなことをと突っ込んだが。
『あいつ』こと、岳はその後、姿を見せなかった。たったの一度も。
一度だけ、病室の入口に贈り主の分からない花が置かれていた事があったが、それが岳からだったのかは分からない。
岳は忙しくそれ所ではないだろう。わざわざ合間を縫って来る必要もない。
それは俺の望んだことでもあり、分かっていたのだが、やはり寂しいものがある。
最後に話した時の、岳の声を俺は何度も思い出すことでそれに耐えた。
もう最後だろうと、俺は照れずに言ってのけたのだ。
『愛してる』
素面の俺だったらまず、言えなかっただろう。
もう、これで最後になるかも知れない。正直、覚悟したから言えた言葉で。
助けを呼ばなかったのは、岳が襲われる危険も去ることながら、泣き叫んで助けを呼ぶより、岳の声を聞いていたかったからだ。
『俺もだ』そういった岳の声を俺はしっかりと覚えている。
だから大丈夫。
岳は今はきっと大事な時だ。それに忙しいはず。俺に関わってる時間はないだろう。
それに、迎えに来るって、言った。
俺は心の中で呪文のようにその言葉を繰り返す。一年でも二年でも俺は待つつもりだ。
真琴に岳の話を聞くと、少し言葉を濁したが、とりあえず元気ではやっている様子。
「ならいいや。ありがとう」
それで通話を切って数週間。夏の盛りは過ぎたが、まだ日差しはきつい。
俺は溜まらず、せめて遠くからでも姿を見たいと、岳の様子を聞くため真琴に電話をかけていた。結局、俺は我慢できなかったのだ。
アパートから離れた駅近くの喫茶店で、真琴と待ち合わせる。
真琴は相変わらずスーツ姿かと思ったが、今日は薄手の白のコットンセーターとパンツスタイルと言う、ラフな私服姿だった。
聞けば、今は鴎澤組の弁護士はしていないのだと言う。
「どうして? 岳の秘書も兼ねてただろ?」
アイスカフェオレにストローをつけながら、驚きを隠せず真琴を見る。真琴はいい薫りのするコーヒーを手の中で揺らしながら。
「岳は…今、そこにはいない。辞めたんだ。鴎澤組もたたまれた」
「へ? 何いって…。だって岳はそこで頑張ってるって…」
「そこにはいない」
いや。確かに真琴は頑張ってはいると言ったが、鴎澤組で、とは言わなかった。
しかし、じゃあどこで何をしているんだ?
俺が驚きの余り言葉を継げずにいると、真琴は小さくため息をついた後。
「あいつは今、プロの写真家の弟子になって、そこで働いている…」
「写真…。じゃあ、本当に組はなくなって、岳も自由になったんだな?」
「そうだ。潔さんは残りの時間を、岳の母親、波瑠子さんと過ごすと決めた。それで組に関わるものを全て楠に託し、畳んだんだ」
「でも、じゃあ、どうして…」
会いにこないのだろう?
俺の疑問を見透かした真琴は表情を曇らせると。
「あいつは、大和を救えなかったことを悔やんでな。あわせる顔がないと、そう言ってた…」
「そんな…。でも、もう俺は回復したし、怪我だって治った。岳がそんな風に思うことはないだろ?」
「だが、奴は頑なでな。大切なものを守れなかった自分を責めている。自分に大和を迎えに行く資格はないと」
「んだよ。それ…」
痛くないはずの腹の傷跡が痛んだ気がした。
「俺、生きてんだぜ? こうして、真琴さんとも話が出来てる。なのに、なんで岳は会おうとしない? 俺を見ないんだ…。もう、そんな気がないってことか…?」
「すまない。大和…」
真琴に問いかけた所で答えられるはずもない。
「ごめん…。真琴さんに言うことじゃないな」
俺はずっと信じて待ってたのに。
とっくに岳はそこから降りていたのか。
俺一人、舞台にあがったまま、岳の来るのを待っていたなんて。
「…バカみたいだな。俺。ホント」
膝の上で手を握りしめる。
「大和がそんな風に思うことは何もない。悪いのはあいつだ。何時まで経っても話に行こうとしない。自分で話にいけと行ったんだ。せめて、無事な顔くらい見てこいと」
「でも、岳は…」
会う気がないのだ。
俺はクッと唇を噛み締めたあと。
「じゃあ、俺が行く。はっきり、岳の言葉で聞きたい。俺をどう思ってるのか…。俺はずっと好きだって、言ったんだ。それは今も変わらない。例え岳が俺の事を忘れても、俺はずっと好きなんだ…」
そう。俺はずっと岳が好きだ。一番なんだ。
真琴相手に詰め寄っても意味がない。当の本人に会って話さなければ、終わりも何もないのだ。
「…分かった」
真琴は仕方ないと、今の岳の居場所を教えてくれた。岳には知らせるなと口留めされていたらしい。
本来なら、岳が会いに行くべきなのにと言いながら。
岳は今、師事している写真家の持つ仕事場兼自宅を借りているらしい。
写真家は各地や世界を巡っているため、そこを岳に任せたのだという。岳はそこで助手や自分でも仕事をこなしていると教えてくれた。
「岳は心を閉ざしてる。前より悪いな…。まるで大和を失ったと思ってる。手を伸ばせばすぐ届くのにな…。大和、結果がどうなろうと、俺は君の友人のつもりでいる。今まで通り気楽に連絡してくれ」
真琴は別れ際、そう言って俺の肩を軽く抱き寄せる。少しだけ辛そうな顔を見せたが、直ぐに身体を離すと、
「じゃあ、また」
そう言って手を振り、その場を後にした。
+++
そして、俺は今、その家の前にいた。
和洋館とでも言うのか。モルタルの壁に緑色の屋根。今は余り見ない建物だ。
確か亜貴もそんな家に住んでいるはずだった。
亜貴といえば、無事新しい高校にも馴染み、祖母や時折訪れる真琴、そして藤や牧(!)とも会っているらしい。
亜貴は亜貴でマイペースに楽しんでいるのだろう。亜貴はああ見えて強い。
問題は岳だ。
大きな形をしているくせに、どこか臆病なところがあるとは、真琴の談だったが。
ずっと自分を押さえて生きてきた結果だろうか。石橋を叩いても叩いても渡らない所があると、真琴がぼやいていた。
真琴には自分の来訪は告げないでくれと頼んである。言えばどこかへ逃げてしまうかも知れないからだ。
呼び鈴を押そうか躊躇っていると、聞き覚えのある声が庭先から聞こえてきた。
見れば玄関脇から、芝生の中にそこへと続く道が出来ている。
岳の声だ。
聞き間違うはずがない。
驚くだろうか? 迷惑な顔をするだろうか?
それでも怯むつもりはない。
俺は浮き脚だつ心を押さえて、踏みしめる様にして一歩一歩進んだ。
アパートの部屋を出た所で、呼び止められ振り返る。季節は秋の気配が漂う頃。空が随分高く見える。
声の主はアパートの家主、隣の部屋のおばあちゃんだ。
丁度、朝の散歩と植木の水やりを終えた所らしい。ジョウロ片手に心配げな様子。今年、八十歳となるが腰も曲がらず、ぴんしゃんとしている。
俺のいない間に、おばあちゃんの孫が大学へ進学し、アパートの空いた部屋へ入っていた。もう昔程、側で見守る必要はない。
「大丈夫! もう完璧!」
ぐっと腕を曲げて力こぶなんかを作って見せる。Tシャツの上にブルーグレーのトレーナーを重ね着し、ジーンズを履いたカジュアルな出で立ち。
これから真琴と会う予定だった。
仕事はまだ始めていないが、そろそろ無理のない範囲でやろうかと考えている。
俺は倫也に襲われたその後ひと月、意識が戻らなかった。
傷はなんとか塞がったものの、依然重傷であり、なにより大量の出血により、ショック状態になっていたのだという。
ほんの僅か、あと少し遅ければ俺はあちらの世界へ旅立っていたらしい。
その後、更に二ヶ月入院して。
俺の入院費及び治療費は弁護士の洲崎真琴名義で支払いがあった。俺が退院した時はすべて支払いが終わっていて。
俺は慌てて連絡をした。
すると、真琴は笑んだ声で当たり前だと言い。その金は全て鴎澤から出たものだと言った。
『あいつに頼まれてな。しかし、俺が出したっていいくらいだ』
バカなことをと突っ込んだが。
『あいつ』こと、岳はその後、姿を見せなかった。たったの一度も。
一度だけ、病室の入口に贈り主の分からない花が置かれていた事があったが、それが岳からだったのかは分からない。
岳は忙しくそれ所ではないだろう。わざわざ合間を縫って来る必要もない。
それは俺の望んだことでもあり、分かっていたのだが、やはり寂しいものがある。
最後に話した時の、岳の声を俺は何度も思い出すことでそれに耐えた。
もう最後だろうと、俺は照れずに言ってのけたのだ。
『愛してる』
素面の俺だったらまず、言えなかっただろう。
もう、これで最後になるかも知れない。正直、覚悟したから言えた言葉で。
助けを呼ばなかったのは、岳が襲われる危険も去ることながら、泣き叫んで助けを呼ぶより、岳の声を聞いていたかったからだ。
『俺もだ』そういった岳の声を俺はしっかりと覚えている。
だから大丈夫。
岳は今はきっと大事な時だ。それに忙しいはず。俺に関わってる時間はないだろう。
それに、迎えに来るって、言った。
俺は心の中で呪文のようにその言葉を繰り返す。一年でも二年でも俺は待つつもりだ。
真琴に岳の話を聞くと、少し言葉を濁したが、とりあえず元気ではやっている様子。
「ならいいや。ありがとう」
それで通話を切って数週間。夏の盛りは過ぎたが、まだ日差しはきつい。
俺は溜まらず、せめて遠くからでも姿を見たいと、岳の様子を聞くため真琴に電話をかけていた。結局、俺は我慢できなかったのだ。
アパートから離れた駅近くの喫茶店で、真琴と待ち合わせる。
真琴は相変わらずスーツ姿かと思ったが、今日は薄手の白のコットンセーターとパンツスタイルと言う、ラフな私服姿だった。
聞けば、今は鴎澤組の弁護士はしていないのだと言う。
「どうして? 岳の秘書も兼ねてただろ?」
アイスカフェオレにストローをつけながら、驚きを隠せず真琴を見る。真琴はいい薫りのするコーヒーを手の中で揺らしながら。
「岳は…今、そこにはいない。辞めたんだ。鴎澤組もたたまれた」
「へ? 何いって…。だって岳はそこで頑張ってるって…」
「そこにはいない」
いや。確かに真琴は頑張ってはいると言ったが、鴎澤組で、とは言わなかった。
しかし、じゃあどこで何をしているんだ?
俺が驚きの余り言葉を継げずにいると、真琴は小さくため息をついた後。
「あいつは今、プロの写真家の弟子になって、そこで働いている…」
「写真…。じゃあ、本当に組はなくなって、岳も自由になったんだな?」
「そうだ。潔さんは残りの時間を、岳の母親、波瑠子さんと過ごすと決めた。それで組に関わるものを全て楠に託し、畳んだんだ」
「でも、じゃあ、どうして…」
会いにこないのだろう?
俺の疑問を見透かした真琴は表情を曇らせると。
「あいつは、大和を救えなかったことを悔やんでな。あわせる顔がないと、そう言ってた…」
「そんな…。でも、もう俺は回復したし、怪我だって治った。岳がそんな風に思うことはないだろ?」
「だが、奴は頑なでな。大切なものを守れなかった自分を責めている。自分に大和を迎えに行く資格はないと」
「んだよ。それ…」
痛くないはずの腹の傷跡が痛んだ気がした。
「俺、生きてんだぜ? こうして、真琴さんとも話が出来てる。なのに、なんで岳は会おうとしない? 俺を見ないんだ…。もう、そんな気がないってことか…?」
「すまない。大和…」
真琴に問いかけた所で答えられるはずもない。
「ごめん…。真琴さんに言うことじゃないな」
俺はずっと信じて待ってたのに。
とっくに岳はそこから降りていたのか。
俺一人、舞台にあがったまま、岳の来るのを待っていたなんて。
「…バカみたいだな。俺。ホント」
膝の上で手を握りしめる。
「大和がそんな風に思うことは何もない。悪いのはあいつだ。何時まで経っても話に行こうとしない。自分で話にいけと行ったんだ。せめて、無事な顔くらい見てこいと」
「でも、岳は…」
会う気がないのだ。
俺はクッと唇を噛み締めたあと。
「じゃあ、俺が行く。はっきり、岳の言葉で聞きたい。俺をどう思ってるのか…。俺はずっと好きだって、言ったんだ。それは今も変わらない。例え岳が俺の事を忘れても、俺はずっと好きなんだ…」
そう。俺はずっと岳が好きだ。一番なんだ。
真琴相手に詰め寄っても意味がない。当の本人に会って話さなければ、終わりも何もないのだ。
「…分かった」
真琴は仕方ないと、今の岳の居場所を教えてくれた。岳には知らせるなと口留めされていたらしい。
本来なら、岳が会いに行くべきなのにと言いながら。
岳は今、師事している写真家の持つ仕事場兼自宅を借りているらしい。
写真家は各地や世界を巡っているため、そこを岳に任せたのだという。岳はそこで助手や自分でも仕事をこなしていると教えてくれた。
「岳は心を閉ざしてる。前より悪いな…。まるで大和を失ったと思ってる。手を伸ばせばすぐ届くのにな…。大和、結果がどうなろうと、俺は君の友人のつもりでいる。今まで通り気楽に連絡してくれ」
真琴は別れ際、そう言って俺の肩を軽く抱き寄せる。少しだけ辛そうな顔を見せたが、直ぐに身体を離すと、
「じゃあ、また」
そう言って手を振り、その場を後にした。
+++
そして、俺は今、その家の前にいた。
和洋館とでも言うのか。モルタルの壁に緑色の屋根。今は余り見ない建物だ。
確か亜貴もそんな家に住んでいるはずだった。
亜貴といえば、無事新しい高校にも馴染み、祖母や時折訪れる真琴、そして藤や牧(!)とも会っているらしい。
亜貴は亜貴でマイペースに楽しんでいるのだろう。亜貴はああ見えて強い。
問題は岳だ。
大きな形をしているくせに、どこか臆病なところがあるとは、真琴の談だったが。
ずっと自分を押さえて生きてきた結果だろうか。石橋を叩いても叩いても渡らない所があると、真琴がぼやいていた。
真琴には自分の来訪は告げないでくれと頼んである。言えばどこかへ逃げてしまうかも知れないからだ。
呼び鈴を押そうか躊躇っていると、聞き覚えのある声が庭先から聞こえてきた。
見れば玄関脇から、芝生の中にそこへと続く道が出来ている。
岳の声だ。
聞き間違うはずがない。
驚くだろうか? 迷惑な顔をするだろうか?
それでも怯むつもりはない。
俺は浮き脚だつ心を押さえて、踏みしめる様にして一歩一歩進んだ。
63
あなたにおすすめの小説
【完結】少年王が望むは…
綾雅(りょうが)今年は7冊!
BL
シュミレ国―――北の山脈に背を守られ、南の海が恵みを運ぶ国。
15歳の少年王エリヤは即位したばかりだった。両親を暗殺された彼を支えるは、執政ウィリアム一人。他の誰も信頼しない少年王は、彼に心を寄せていく。
恋ほど薄情ではなく、愛と呼ぶには尊敬や崇拝の感情が強すぎる―――小さな我侭すら戸惑うエリヤを、ウィリアムは幸せに出来るのか?
【注意事項】BL、R15、キスシーンあり、性的描写なし
【重複投稿】エブリスタ、アルファポリス、小説家になろう、カクヨム
旦那様と僕
三冬月マヨ
BL
旦那様と奉公人(の、つもり)の、のんびりとした話。
縁側で日向ぼっこしながらお茶を飲む感じで、のほほんとして頂けたら幸いです。
本編完結済。
『向日葵の庭で』は、残酷と云うか、覚悟が必要かな? と思いまして注意喚起の為『※』を付けています。
フードコートの天使
美浪
BL
西山暁には本気の片思いをして告白をする事も出来ずに音信不通になってしまった相手がいる。
あれから5年。
大手ファストフードチェーン店SSSバーガーに就職した。今は店長でブルーローズショッピングモール店に勤務中。
そんなある日・・・。あの日の君がフードコートに居た。
それは間違いなく俺の大好きで忘れられないジュンだった。
・・・・・・・・・・・・
大濠純、食品会社勤務。
5年前に犯した過ちから自ら疎遠にしてしまった片思いの相手。
ずっと忘れない人。アキラさん。
左遷先はブルーローズショッピングモール。そこに彼は居た。
まだ怒っているかもしれない彼に俺は意を決して挨拶をした・・・。
・・・・・・・・・・・・
両片思いを2人の視点でそれぞれ展開して行こうと思っています。
【完結】言えない言葉
未希かずは(Miki)
BL
双子の弟・水瀬碧依は、明るい兄・翼と比べられ、自信がない引っ込み思案な大学生。
同じゼミの気さくで眩しい如月大和に密かに恋するが、話しかける勇気はない。
ある日、碧依は兄になりすまし、本屋のバイトで大和に近づく大胆な計画を立てる。
兄の笑顔で大和と心を通わせる碧依だが、嘘の自分に葛藤し……。
すれ違いを経て本当の想いを伝える、切なく甘い青春BLストーリー。
第1回青春BLカップ参加作品です。
1章 「出会い」が長くなってしまったので、前後編に分けました。
2章、3章も長くなってしまって、分けました。碧依の恋心を丁寧に書き直しました。(2025/9/2 18:40)
雪解けを待つ森で ―スヴェル森の鎮魂歌(レクイエム)―
なの
BL
百年に一度、森の魔物へ生贄を捧げる村。
その年の供物に選ばれたのは、誰にも必要とされなかった孤児のアシェルだった。
死を覚悟して踏み入れた森の奥で、彼は古の守護者である獣人・ヴァルと出会う。
かつて人に裏切られ、心を閉ざしたヴァル。
そして、孤独だったアシェル。
凍てつく森での暮らしは、二人の運命を少しずつ溶かしていく。
だが、古い呪いは再び動き出し、燃え盛る炎が森と二人を飲み込もうとしていた。
生贄の少年と孤独な獣が紡ぐ、絶望の果てにある再生と愛のファンタジー
【完結】『ルカ』
瀬川香夜子
BL
―――目が覚めた時、自分の中は空っぽだった。
倒れていたところを一人の老人に拾われ、目覚めた時には記憶を無くしていた。
クロと名付けられ、親切な老人―ソニーの家に置いて貰うことに。しかし、記憶は一向に戻る気配を見せない。
そんなある日、クロを知る青年が現れ……?
貴族の青年×記憶喪失の青年です。
※自サイトでも掲載しています。
2021年6月28日 本編完結
キャロットケーキの季節に
秋乃みかづき
BL
ひょんな事から知り合う、
可愛い系26歳サラリーマンと32歳キレイ系美容師
男性同士の恋愛だけでなく、ヒューマンドラマ的な要素もあり
特に意識したのは
リアルな会話と感情
ほのぼのしたり、笑ったり、時にはシリアスも
キャラクターの誰かに感情移入していただけたら嬉しいです
刺されて始まる恋もある
神山おが屑
BL
ストーカーに困るイケメン大学生城田雪人に恋人のフリを頼まれた大学生黒川月兎、そんな雪人とデートの振りして食事に行っていたらストーカーに刺されて病院送り罪悪感からか毎日お見舞いに来る雪人、罪悪感からか毎日大学でも心配してくる雪人、罪悪感からかやたら世話をしてくる雪人、まるで本当の恋人のような距離感に戸惑う月兎そんなふたりの刺されて始まる恋の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる