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エロなの? エロじゃないの?
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「おいタカ、お前勃ってる時のちん○の長さどのくらい?」
「えぇ~調べたことないよ?」
「じゃあここでオナれ」
「えぇ~無理じゃない?」
「エロ動画見ればなんとかなるだろ」
「うう~んじゃあえっと向こうにいってしてくる、このメジャーで測ってくればいいの?」
「そう、過少申告も過大申告もなしで」
「恥ずかしいよぅもう」
茂みに入ってタカがゴソゴソしだした。
その間に鯉を眺める。相変わらずこっちに集まってパクパクしている。
速攻で終わらせたい。眺める鯉の口は結構でかい。鯉がでかすぎると口がガバガバでイくのに時間がかかる気がする。
90センチサイズを1匹無理に捕まえて口を引っ張ってみると直径6センチくらいまで開いた。ガバガバだな。上顎にこすりつけるとか? でこぼこしている。ううん。なんかバカバカしいけど結構重要な。そして口内を観察しようと鼻先に持ってきた鯉が生臭い。ぐえぇ。それだけでなんだか萎える。ひょろりと伸びた髭が憎い。こいつらオスなのか? ……考えるのはやめよう。
それにしてもタカが遅い。下手に声をかけると萎えるだろうから遠慮してるけど、もう茂みに入ってから20分くらい経つ。遅漏なのか?
タカから声がかかったのは結局30分くらいたってからだった。
「テル、ティッシュもってない? あ、ありがと」
ポケットティッシュを投げ入れてしばらくしたらタカが出てきた。
「測れたか?」
「あ、うん、17センチ」
「ぶっ」
でけぇな。大丈夫かな。
ええと、プラス5センチで22センチ×5で110センチ。
よかった、いた。でもそのサイズは1匹だけ。
「タカ、お前の嫁が決まった。あの灰色の1番でかいやつだ」
「ええ~どうせならカラフルな方がいいんだけど~」
「ちん○砕かれるぞ」
俺は90超えの同じくらいのサイズの中からなるべく口のサイズが小さそうなやつを探す。妙に派手な虚ろな目つきの錦鯉が該当した。
「テルの嫁奇麗じゃない?」
「嫁言うな」
「君ら、あんまり大きいと大変みたいだよ。番を選ぶのは奉納者だから駄目とは言わないけどさ」
「好きで選んでるんじゃねぇ。いろいろあってこれにするんだよ」
いつのまにか佐々木さんが後ろにいて俺らが指定した鯉をでかい網ですくってポリバケツに入れた。
このまま鯉の泥抜きをして清浄な水で清めるらしい。
「神事ってのはいつやるんだ?」
「まあ、泥抜きと清めるのに1週間前後かね。それ以降なら大丈夫だよ」
「じゃあ1週間後。とっとと終わらせたい」
「これ前の日に神社に泊まってもらって君らもお堂で禊するんだよ。だから来週の金曜の夜に来て。晩御飯は精進料理用意するから」
「本格的だな」
「神事なのは神事なんだよ、本当に」
「早く廃れるといいな」
「まあ、俺も心からそう思うよ、鯉に突っ込んでるの見るのやなんだよ。俺が毎日餌やってるからさ」
宮司の背中に哀愁が漂っていた。
動物虐待だってどっかに通報したいらしいけどやらせてるのが自分というジレンマがあるらしい。
◇◇◇
「お腹すいちゃった。豆食べ放題とかなんか嫌~」
精進料理といってもそこは所詮田舎。京懐石のような美味そうなものはない。
大量の白米と煮豆。それから高野豆腐、ほうれん草のおひたし、こんにゃく。焼いたきのこ。麩と豆腐の味噌汁。
とってもヘルシー。いつもの晩飯に肉抜いた感じ。菓子の持ち込みも禁止。
俺とタカは白装束みたいなのを着て隙間風がたまに吹き込むお堂にひかれた布団に転がっていた。
「携帯取られるとか想定外~。エロ動画とか見ないのにね。信用ないなぁ」
あくまで禊だからとエロ動画に繋がるスマホを没収された。
「俺らに信用ないんじゃなくて前にやったやつがいるんじゃないか、一昨年東京行った梶川先輩とか携帯あったら絶対シコるぜ?」
「あぁー。まぁそうかも。梶川先輩元気かなぁ~。1回も帰省してないよねぇ」
「帰省したくない気持ちがわかる。いたたまれねぇ」
柱の時計を見るとまだ20時。全然眠くない。
明日のシミュレーションするべきなのかなぁ。
佐々木さんに聞いたところでは神に奉納するわけだからエロ本とかエロ動画見て抜くのはダメらしい。そんなこと言っても神様と鯉見でイくとか狂信者すぎる。
そもそも、もともとは結婚の際の神事だから奥さんをネタにするのはアリらしくて、隣で奥さんが鯉に突っ込むのを見てるらしい。それはそれで物凄く嫌だな。昔の人は強いな。それで奥さんを見て想像するのはいいけどエロ動画とかの不特定多数を見ながらするのはNGらしい。神聖でない。まあ、うん、はい。
でも奥さんいない奉納ばかりの今は、仕方ないから脳内の妄想ありになったようだ。ゆるい。昔の人はエロ動画とかなかったから想像力が豊かだったのかもしれんね。
こんなことなら昨日中にエロ動画見まくってればよかったな。
「タカ、お前明日オカズなしでいける?」
「うーんまぁなんとか、多分、脳内妄想で」
「なに使うの?」
「体は野々浦冷で頭はリンカ」
「うわぁ、聞いちゃいけないこと聞いた気がするわ」
「テルは~?」
「もう目を瞑ってランダムに」
「ああ、なる~」
「それよりお前遅いだろ。鯉ガバガバだけど大丈夫なのか?」
「ああ~まあ俺は途中で萎えたりしないから時間かければ何とか? だから企画モノですぐ話変わるのより単体モノが好きなんだよね~」
「お前の性癖は聞いてない」
「えぇ~調べたことないよ?」
「じゃあここでオナれ」
「えぇ~無理じゃない?」
「エロ動画見ればなんとかなるだろ」
「うう~んじゃあえっと向こうにいってしてくる、このメジャーで測ってくればいいの?」
「そう、過少申告も過大申告もなしで」
「恥ずかしいよぅもう」
茂みに入ってタカがゴソゴソしだした。
その間に鯉を眺める。相変わらずこっちに集まってパクパクしている。
速攻で終わらせたい。眺める鯉の口は結構でかい。鯉がでかすぎると口がガバガバでイくのに時間がかかる気がする。
90センチサイズを1匹無理に捕まえて口を引っ張ってみると直径6センチくらいまで開いた。ガバガバだな。上顎にこすりつけるとか? でこぼこしている。ううん。なんかバカバカしいけど結構重要な。そして口内を観察しようと鼻先に持ってきた鯉が生臭い。ぐえぇ。それだけでなんだか萎える。ひょろりと伸びた髭が憎い。こいつらオスなのか? ……考えるのはやめよう。
それにしてもタカが遅い。下手に声をかけると萎えるだろうから遠慮してるけど、もう茂みに入ってから20分くらい経つ。遅漏なのか?
タカから声がかかったのは結局30分くらいたってからだった。
「テル、ティッシュもってない? あ、ありがと」
ポケットティッシュを投げ入れてしばらくしたらタカが出てきた。
「測れたか?」
「あ、うん、17センチ」
「ぶっ」
でけぇな。大丈夫かな。
ええと、プラス5センチで22センチ×5で110センチ。
よかった、いた。でもそのサイズは1匹だけ。
「タカ、お前の嫁が決まった。あの灰色の1番でかいやつだ」
「ええ~どうせならカラフルな方がいいんだけど~」
「ちん○砕かれるぞ」
俺は90超えの同じくらいのサイズの中からなるべく口のサイズが小さそうなやつを探す。妙に派手な虚ろな目つきの錦鯉が該当した。
「テルの嫁奇麗じゃない?」
「嫁言うな」
「君ら、あんまり大きいと大変みたいだよ。番を選ぶのは奉納者だから駄目とは言わないけどさ」
「好きで選んでるんじゃねぇ。いろいろあってこれにするんだよ」
いつのまにか佐々木さんが後ろにいて俺らが指定した鯉をでかい網ですくってポリバケツに入れた。
このまま鯉の泥抜きをして清浄な水で清めるらしい。
「神事ってのはいつやるんだ?」
「まあ、泥抜きと清めるのに1週間前後かね。それ以降なら大丈夫だよ」
「じゃあ1週間後。とっとと終わらせたい」
「これ前の日に神社に泊まってもらって君らもお堂で禊するんだよ。だから来週の金曜の夜に来て。晩御飯は精進料理用意するから」
「本格的だな」
「神事なのは神事なんだよ、本当に」
「早く廃れるといいな」
「まあ、俺も心からそう思うよ、鯉に突っ込んでるの見るのやなんだよ。俺が毎日餌やってるからさ」
宮司の背中に哀愁が漂っていた。
動物虐待だってどっかに通報したいらしいけどやらせてるのが自分というジレンマがあるらしい。
◇◇◇
「お腹すいちゃった。豆食べ放題とかなんか嫌~」
精進料理といってもそこは所詮田舎。京懐石のような美味そうなものはない。
大量の白米と煮豆。それから高野豆腐、ほうれん草のおひたし、こんにゃく。焼いたきのこ。麩と豆腐の味噌汁。
とってもヘルシー。いつもの晩飯に肉抜いた感じ。菓子の持ち込みも禁止。
俺とタカは白装束みたいなのを着て隙間風がたまに吹き込むお堂にひかれた布団に転がっていた。
「携帯取られるとか想定外~。エロ動画とか見ないのにね。信用ないなぁ」
あくまで禊だからとエロ動画に繋がるスマホを没収された。
「俺らに信用ないんじゃなくて前にやったやつがいるんじゃないか、一昨年東京行った梶川先輩とか携帯あったら絶対シコるぜ?」
「あぁー。まぁそうかも。梶川先輩元気かなぁ~。1回も帰省してないよねぇ」
「帰省したくない気持ちがわかる。いたたまれねぇ」
柱の時計を見るとまだ20時。全然眠くない。
明日のシミュレーションするべきなのかなぁ。
佐々木さんに聞いたところでは神に奉納するわけだからエロ本とかエロ動画見て抜くのはダメらしい。そんなこと言っても神様と鯉見でイくとか狂信者すぎる。
そもそも、もともとは結婚の際の神事だから奥さんをネタにするのはアリらしくて、隣で奥さんが鯉に突っ込むのを見てるらしい。それはそれで物凄く嫌だな。昔の人は強いな。それで奥さんを見て想像するのはいいけどエロ動画とかの不特定多数を見ながらするのはNGらしい。神聖でない。まあ、うん、はい。
でも奥さんいない奉納ばかりの今は、仕方ないから脳内の妄想ありになったようだ。ゆるい。昔の人はエロ動画とかなかったから想像力が豊かだったのかもしれんね。
こんなことなら昨日中にエロ動画見まくってればよかったな。
「タカ、お前明日オカズなしでいける?」
「うーんまぁなんとか、多分、脳内妄想で」
「なに使うの?」
「体は野々浦冷で頭はリンカ」
「うわぁ、聞いちゃいけないこと聞いた気がするわ」
「テルは~?」
「もう目を瞑ってランダムに」
「ああ、なる~」
「それよりお前遅いだろ。鯉ガバガバだけど大丈夫なのか?」
「ああ~まあ俺は途中で萎えたりしないから時間かければ何とか? だから企画モノですぐ話変わるのより単体モノが好きなんだよね~」
「お前の性癖は聞いてない」
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