8 / 48
これから
8
しおりを挟む
それに俺は一応有名人みたいだからな。
『そうだな……俺の名を呼ぶときはこう呼ぶのが良い。愚かな挑戦をし続ける者、フールマン、と』
「ぅ……そ、それは難しいです……ッ。で、ではフーと呼びます」
『なら俺もリルと呼ばせてもらおう』
「えへへ、よろしくお願いします」
しばらく歩き、穏やかな川の周辺で腰を下ろした。まずは基本知識をリルの送る。そこをマスターしたら次の知識を送り込む。
「す、凄い……」
知識だけでは一流の魔導師にはならない。自身で観て、自身で感じ、自身で新たに切り開いてこそ、煌く魔法が生まれるのだ。
「ぁぁ! 爆発したっ!」
急にあたふたとしだしたかと思えば叫んだ。余程悲しい出来事に遭遇した未熟なルクスの記憶でも観たのだろう。
(おっと、間違って無駄な知識を送ったか)
その後、ルクスのドタバタ劇にリルは笑っていた。少し元気を取り戻せたようだ。
(さて……)
リルが知識を整理している内に今後について考える。
王やその側近たちに出会えれば、魔……。色々と情報が分かるのだが。そう上手くはいかないだろうな。
人が集まる所。リルをそこそこ鍛えたら王都にでも行くか。バラックにももう一度会っておきたい。現代の魔法の在り方を学べるところでも紹介してもらおう。
(まあ、基礎と言ってもまずは……)
『リル。まずは魔力を上げる。それと毎日魔力を貰うからな』
「分かった」
どうやらある程度リルから離れると、魔力の供給が途切れる。今のうちに少しづつ魔力を蓄積をして、緊急事態に備えないとな。ついでに魔力を上げるのにも役立つ。
さらに精神を鍛えるために、なるべく野性的な生活をさせることにした。リルは果物が好きらしい。見つけたらすぐに採って来ていた。
ルクスも果物が好きだった気がする。特にリンゴを良く口にしていた。
最初の内は貰ったお金を使い、宿屋を利用していた。だが次第にそれを使わなくても大丈夫になった。それどころか、時折村に寄る際に採取した薬草や肉を売る事でお金が貯まっていった。
そして、一年の月日が流れた。リルは十二歳になっていた。俺たちは丘の上から王都を眺めていた。
「あれが王都、凄く大きい!」
『先に水浴びだな。少し前に新調したのがあるだろ?』
「あれ着て良いの! やった」
リルは近くの川を見つけると服を脱いで飛び込んだ。体を洗うと言うより、ただバシャバシャと遊んでいるだけに見えるが。まあ楽しそうだからいいか。
『そうだな……俺の名を呼ぶときはこう呼ぶのが良い。愚かな挑戦をし続ける者、フールマン、と』
「ぅ……そ、それは難しいです……ッ。で、ではフーと呼びます」
『なら俺もリルと呼ばせてもらおう』
「えへへ、よろしくお願いします」
しばらく歩き、穏やかな川の周辺で腰を下ろした。まずは基本知識をリルの送る。そこをマスターしたら次の知識を送り込む。
「す、凄い……」
知識だけでは一流の魔導師にはならない。自身で観て、自身で感じ、自身で新たに切り開いてこそ、煌く魔法が生まれるのだ。
「ぁぁ! 爆発したっ!」
急にあたふたとしだしたかと思えば叫んだ。余程悲しい出来事に遭遇した未熟なルクスの記憶でも観たのだろう。
(おっと、間違って無駄な知識を送ったか)
その後、ルクスのドタバタ劇にリルは笑っていた。少し元気を取り戻せたようだ。
(さて……)
リルが知識を整理している内に今後について考える。
王やその側近たちに出会えれば、魔……。色々と情報が分かるのだが。そう上手くはいかないだろうな。
人が集まる所。リルをそこそこ鍛えたら王都にでも行くか。バラックにももう一度会っておきたい。現代の魔法の在り方を学べるところでも紹介してもらおう。
(まあ、基礎と言ってもまずは……)
『リル。まずは魔力を上げる。それと毎日魔力を貰うからな』
「分かった」
どうやらある程度リルから離れると、魔力の供給が途切れる。今のうちに少しづつ魔力を蓄積をして、緊急事態に備えないとな。ついでに魔力を上げるのにも役立つ。
さらに精神を鍛えるために、なるべく野性的な生活をさせることにした。リルは果物が好きらしい。見つけたらすぐに採って来ていた。
ルクスも果物が好きだった気がする。特にリンゴを良く口にしていた。
最初の内は貰ったお金を使い、宿屋を利用していた。だが次第にそれを使わなくても大丈夫になった。それどころか、時折村に寄る際に採取した薬草や肉を売る事でお金が貯まっていった。
そして、一年の月日が流れた。リルは十二歳になっていた。俺たちは丘の上から王都を眺めていた。
「あれが王都、凄く大きい!」
『先に水浴びだな。少し前に新調したのがあるだろ?』
「あれ着て良いの! やった」
リルは近くの川を見つけると服を脱いで飛び込んだ。体を洗うと言うより、ただバシャバシャと遊んでいるだけに見えるが。まあ楽しそうだからいいか。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
コンバット
サクラ近衛将監
ファンタジー
藤堂 忍は、10歳の頃に難病に指定されているALS(amyotrophic lateral sclerosis:筋萎縮性側索硬化症)を発症した。
ALSは発症してから平均3年半で死に至るが、遅いケースでは10年以上にわたり闘病する場合もある。
忍は、不屈の闘志で最後まで運命に抗った。
担当医師の見立てでは、精々5年以内という余命期間を大幅に延長し、12年間の壮絶な闘病生活の果てについに力尽きて亡くなった。
その陰で家族の献身的な助力があったことは間違いないが、何よりも忍自身の生きようとする意志の力が大いに働いていたのである。
その超人的な精神の強靭さゆえに忍の生き様は、天上界の神々の心も揺り動かしていた。
かくして天上界でも類稀な神々の総意に依り、忍の魂は異なる世界への転生という形で蘇ることが許されたのである。
この物語は、地球世界に生を受けながらも、その生を満喫できないまま死に至った一人の若い女性の魂が、神々の助力により異世界で新たな生を受け、神々の加護を受けつつ新たな人生を歩む姿を描いたものである。
しかしながら、神々の意向とは裏腹に、転生した魂は、新たな闘いの場に身を投じることになった。
この物語は「カクヨム様」にも同時投稿します。
一応不定期なのですが、土曜の午後8時に投稿するよう努力いたします。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる