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最初の試験
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カーテンが開き、朝日が差し込む。眼に光が当たり、リルが叫び声をあげた。
「ひぃぃぃい!!」
ベッドから転がり落ちた。
「早く起きないと遅刻する」
その声を聞き、ロロが起き上がって、背伸びをする。
「ぅっ……うーーーん。あーよく寝た。うん! 昨日の疲れがまったくない!」
ベッドを利用して光を遮断していたのを見て、ノラは顔に水をかけて無理やり起こした。
『さあ、今日も元気に健康に!! 頑張れよ!!』
(『? なんか機嫌が良い?』)
『ん? 俺は何時も通りだが?』
「……なんかこわー」
「どうした、リル?」
「な、なんでもない!」
一時限目は魔法の基礎知識の授業。共通授業なので白クラスが全員いる。ラルクロが担当していて、マグナは瞑想するフリをして眠っていた。心なしかラルクロと度々目が合う気がする。
授業について一通り話し終える。一旦区切りの良い所で、ラルクロ先生はうんちくを語り出す。
「皆さんは賢者の石を知ってますか?」
魔導具科の生徒が嬉しそうに答えた。
「知ってます! ルクス・ワイズマンが作ったとされる世界に一つだけの宝石です! 手に入れると、この世のあらゆる叡智が手に入るんですよね!! だから一番凄い魔導師になれます」
(残念だがそれは無い。むしろ俺が知りたいくらいだ)
「俺も知ってるぞ!! 五天聖のワイズマン家が滅んだことで、その隠し場所が失われたんだ!!」
「その通り。今は四天聖となっていますね」
リルが悲しい表情を見せた。襲撃事件の事を思い出したのだろう。
『大丈夫か?』
(『うん、フーがいるから!!』)
『そうか……』
「ではッ……その作った目的は?」
「……ぅ……ええっとー……た、高く売れる?」
その冗談に好意的な笑いが起きた。
「先生は知ってるんですか!!?」
「……一説によると……本来は叡智を与えるモノでなく、別のモノを作ろうとしたのでは、と言われてます」
「別のモノ?」
そこで授業終了のチャイムが鳴った。
「それはまた今度ということで。今日の授業はここまでです! 次の授業に遅れないように!」
更衣室に向かおうとした時、ラルクロが待っていた。ニッコリとするとリルの胸を凝視していた。しかし、マグナが背後にいたので、不自然に振り替えり歩き始めた。それを強めの口調で呼び止める。
「お前、いつか捕まるぞ」
「フフ……そうだよマグナ。無知とは罪なものさ! はーっはっはっはっは!!」
ラルクロは優雅に去って行った。マグナはそれを見てどうしようもないと首を横に振る。
「駄目だあいつ……」
「ひぃぃぃい!!」
ベッドから転がり落ちた。
「早く起きないと遅刻する」
その声を聞き、ロロが起き上がって、背伸びをする。
「ぅっ……うーーーん。あーよく寝た。うん! 昨日の疲れがまったくない!」
ベッドを利用して光を遮断していたのを見て、ノラは顔に水をかけて無理やり起こした。
『さあ、今日も元気に健康に!! 頑張れよ!!』
(『? なんか機嫌が良い?』)
『ん? 俺は何時も通りだが?』
「……なんかこわー」
「どうした、リル?」
「な、なんでもない!」
一時限目は魔法の基礎知識の授業。共通授業なので白クラスが全員いる。ラルクロが担当していて、マグナは瞑想するフリをして眠っていた。心なしかラルクロと度々目が合う気がする。
授業について一通り話し終える。一旦区切りの良い所で、ラルクロ先生はうんちくを語り出す。
「皆さんは賢者の石を知ってますか?」
魔導具科の生徒が嬉しそうに答えた。
「知ってます! ルクス・ワイズマンが作ったとされる世界に一つだけの宝石です! 手に入れると、この世のあらゆる叡智が手に入るんですよね!! だから一番凄い魔導師になれます」
(残念だがそれは無い。むしろ俺が知りたいくらいだ)
「俺も知ってるぞ!! 五天聖のワイズマン家が滅んだことで、その隠し場所が失われたんだ!!」
「その通り。今は四天聖となっていますね」
リルが悲しい表情を見せた。襲撃事件の事を思い出したのだろう。
『大丈夫か?』
(『うん、フーがいるから!!』)
『そうか……』
「ではッ……その作った目的は?」
「……ぅ……ええっとー……た、高く売れる?」
その冗談に好意的な笑いが起きた。
「先生は知ってるんですか!!?」
「……一説によると……本来は叡智を与えるモノでなく、別のモノを作ろうとしたのでは、と言われてます」
「別のモノ?」
そこで授業終了のチャイムが鳴った。
「それはまた今度ということで。今日の授業はここまでです! 次の授業に遅れないように!」
更衣室に向かおうとした時、ラルクロが待っていた。ニッコリとするとリルの胸を凝視していた。しかし、マグナが背後にいたので、不自然に振り替えり歩き始めた。それを強めの口調で呼び止める。
「お前、いつか捕まるぞ」
「フフ……そうだよマグナ。無知とは罪なものさ! はーっはっはっはっは!!」
ラルクロは優雅に去って行った。マグナはそれを見てどうしようもないと首を横に振る。
「駄目だあいつ……」
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