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個人戦
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彼女は金属の礫と氷の礫を範囲重視で、まるでショットガンの弾みたいに拡散させるように放った。フィンリーはその魔法の展開のさせ方なら貫けると、僅かな勝機を見出し、そのまま魔法を放とうとする。しかし、彼女の狙いは彼では無かった。
「リングがっ」
向きがずれ、あらぬ方向へと星の魔法は飛ぶ。観客席に向かうそれを一番近かった生徒会長が剣で弾いた。
「ノラ・カリオストロ……四男とは格が違う。噂通りの才女のようだ」
「会長……では、お誘いに?」
「当然だ」
鉱と氷の魔法に紛れて安全に着地したノラは、フィンリーの懐に入り、槍を振るう。防壁を張ったが、ダメージの蓄積により、威力が抑えきれずに吹き飛ばされた。さらに追撃の水魔法でそのまま場外に落とされた。宙には勝者ノラと表示される。彼女は隣の舞台をチラリと見た後に、去って行った。
その圧倒的な力に誰もが驚いていた。やがて大きな歓声となる。ノラのファンが一層増えた。その頃、リルとロロが試合をしていた。
「いやー、回復出来ないし、そろそろきついっしょ? もうそっちの降参で良くね?」
「えー全然大丈夫だけどー? ロロの攻撃軽いしー、全然いけるよー」
お互いがボロボロになり、やせ我慢の笑顔で煽り合う。ロロは真っ向勝負ではリルに勝てないのは分かっているので、淨の回復を使用し、長期戦に持ち込んでいた。
「分かった分かった。お互い次の試合があるし、これはお互いが幸せになれない。次、同時に一撃を放つ。それで決着をつけよう」
「じゃあそれでー」
「はいぃぃぃ!!」
ロロは木の短刀をリルに向ける。風魔法の不意打ちをした。リルは飛ばされた。
「あー! ずるい!」
「今のが合図だったんだけどー。反応出来なかったかー……ん?」
脚に炎の蔦が巻き付いていた。それを場外側に引っ張る。凄まじい力で引っ張られ、ロロも宙を舞う。
「あ!! 汚な!! 仕込んでた!!」
「そっちだって不意打ちしたし!」
(昔よくあったな……こういう騙し合いの戦い。殺伐としてないのは現代らしい)
直接引っ張ったため、僅かにロロが早く場外に落ちた。席に戻ると隣通しに座る。ロロが悔しがっていた。
「おしー。ほんとおしかったー」
「ロロずるい!」
「いやいや、世の中にはもっとずるいやつが沢山いるっしょ」
ロロはリルにも淨の回復魔法をかけていた。マグナが珍しく笑っていた。ラルクロもニッコリとしていた。
「中々面白い試合だった。特に中盤の脚のひっかけ合いには爆笑した」
今更ながら泥仕合に赤面していた。
「リングがっ」
向きがずれ、あらぬ方向へと星の魔法は飛ぶ。観客席に向かうそれを一番近かった生徒会長が剣で弾いた。
「ノラ・カリオストロ……四男とは格が違う。噂通りの才女のようだ」
「会長……では、お誘いに?」
「当然だ」
鉱と氷の魔法に紛れて安全に着地したノラは、フィンリーの懐に入り、槍を振るう。防壁を張ったが、ダメージの蓄積により、威力が抑えきれずに吹き飛ばされた。さらに追撃の水魔法でそのまま場外に落とされた。宙には勝者ノラと表示される。彼女は隣の舞台をチラリと見た後に、去って行った。
その圧倒的な力に誰もが驚いていた。やがて大きな歓声となる。ノラのファンが一層増えた。その頃、リルとロロが試合をしていた。
「いやー、回復出来ないし、そろそろきついっしょ? もうそっちの降参で良くね?」
「えー全然大丈夫だけどー? ロロの攻撃軽いしー、全然いけるよー」
お互いがボロボロになり、やせ我慢の笑顔で煽り合う。ロロは真っ向勝負ではリルに勝てないのは分かっているので、淨の回復を使用し、長期戦に持ち込んでいた。
「分かった分かった。お互い次の試合があるし、これはお互いが幸せになれない。次、同時に一撃を放つ。それで決着をつけよう」
「じゃあそれでー」
「はいぃぃぃ!!」
ロロは木の短刀をリルに向ける。風魔法の不意打ちをした。リルは飛ばされた。
「あー! ずるい!」
「今のが合図だったんだけどー。反応出来なかったかー……ん?」
脚に炎の蔦が巻き付いていた。それを場外側に引っ張る。凄まじい力で引っ張られ、ロロも宙を舞う。
「あ!! 汚な!! 仕込んでた!!」
「そっちだって不意打ちしたし!」
(昔よくあったな……こういう騙し合いの戦い。殺伐としてないのは現代らしい)
直接引っ張ったため、僅かにロロが早く場外に落ちた。席に戻ると隣通しに座る。ロロが悔しがっていた。
「おしー。ほんとおしかったー」
「ロロずるい!」
「いやいや、世の中にはもっとずるいやつが沢山いるっしょ」
ロロはリルにも淨の回復魔法をかけていた。マグナが珍しく笑っていた。ラルクロもニッコリとしていた。
「中々面白い試合だった。特に中盤の脚のひっかけ合いには爆笑した」
今更ながら泥仕合に赤面していた。
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