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第1章 それは自業自得だろ?
平均寿命
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小さな生物には世界が広大で、人間時の数歩の距離でさえも、移動にはかなりの時間がかかる。
だがアッシュは、正攻法の移動法では、狙いの草食動物が餌場の草を食べ終えてしまい間に合わないと考えた。
そこで考えたのが、風を利用した空中移動法だ。
空中移動とは言っても、飛べるわけもない。
蜘蛛のように糸を風の乗せて移動できれば最高だが、糸が出せないアッシュに今できる事は、風に飛ばされ易い葉を使い乗る事ぐらいだ。
運の良い事に、丁度良い枯葉を見つけたし、生前の【身体強化】のスキルが使えるので、倍以上ある葉を持ち運ぶ事もできた。
後は、狙い通りの風が吹いてくれる事を待つだけだ。
(来たっ!方角も良し!行くぞっ!)
葉の向きを変えて風を受けると、狙い通りに葉は舞い上がった。
勢いよく風に流された葉は、切り込みに身を挟むアッシュを乗せたまま舞い踊る。
音響感知は、この状況では当然機能しない。だが温度感知は機能しており、大気と大地の温度差で景色は理解できた。
(居た‼︎獲物だっ!)
体温を表す橙色で、巨大な生物の群れが見えた。
移動をしていない。どうやら食事中のようだ。
ただ、葉は舞い上がり過ぎていて、あっという間に離れてしまいそうだ。
(チャンスを逃すかぁぁぁぁっ!)
アッシュは固定していた葉を破り、舵を取れるように傾ける。
風にだいぶ流されながらも、端に居た一頭の背中の上の軌道へと何とか向けれた。
そして、直ぐに目下の標的にダイブした。
背中からは逸れて、尻部ギリギリのところに着地できた。
早速、復活した音響感知も加えて周囲を調べる。
どうやら、この生物の正体は《ヤギュー》のようだ。
ヤギューは、長い体毛に覆われた中型山羊で、乳はクセがあまり無く庶民のミルクとしても愛され、長く丈夫な毛は衣類によく使われている。
長過ぎる毛は地面まで伸びていて、出会う運さえ良ければ、地上からも登れていただろう。
何はともあれ、無事に到着できた。
ハッキリ言って、かなり賭けだった。思っていた以上に、風の影響が大き過ぎたな。おかげで思った以上に体力を消耗した。
ここは、早速ヤギューの血を頂いて英気を養うとしよう。
(ほほぅ、ホーンラビットに比べて、ヤギューの血はまろやかだな)
アッシュが食事を堪能していると、下の方から同族のダニが現れた。
だが、アッシュの邪魔をするでなく、吸血の様子を不思議そうに見ている。
アッシュはシッシッっと、足で向こうに行けと合図する。
すると、そのダニは少し離れた場所で、ゆっくりと吸血を始めた。
とてもゆっくりと、吸血をしている。
アッシュの方は直ぐに終わり、体は限界までになり既にパンパンになっていた。
(やけに遅いな…)
そのダニを観察していると、ダニの方から念話が届いた。
「あ、あの…何か?まだ離れた場所が良かったですか?」
センパイと同様に【念話】のスキル持ちな事は驚いたが、今が無防備な状態なだけにビクビクとしている。
ただ、センパイよりも話方が流暢だな。以外にも歳上かもしれない。
「いや、場所は構わない。…ただ、やたらと吸血に時間を掛けるなぁと思ってね」
「…え?いや、その…。僕の方が普通だと思いますけど…?」
「…?」
「そ、そもそも、吸血には10日近く掛かるじゃないですか。だから、…貴方には驚いちゃってて…」
「10日⁉︎嘘だろ⁉︎そんなに時間掛けていたら、見つかってしまうだろ?」
「…はい?え、いや、逆ですよね?僕達が最も見つかってしまう危険な時は、食事後の最も肥大化した状…」
ガシッ!
(ガシッ?)
アッシュは、いつのまにか体が硬い何かに挟まれていた。
「で、出たっ⁉︎カニムシだ‼︎」
それは、体格は肥大化したアッシュと同等ぐらいの虫だ。肥大化したアッシュの体を、2本の大きなハサミで足を完全に固定している。
(クソッ!【身体強化】を使用しても動けないだとっ⁉︎)
そもそも、捕まるまで感知に引っ掛からなかった。
まさか、【隠密】系のスキル持ちだったのか?
(クソッ‼︎何とかしなければ‼︎)
力を入れようにも、初動を封じられているので身動きが取れない。
「お、おい、何とかしてくれ!」
そうだ!と、目の前にいるダニに助けを求める。
「ご、ごめんよう。非力な僕達は、ソイツには勝てないよ」
頼みの綱であったダニは、食事を中断してそそくさと逃げて行ってしまった。
ガブッ!ジュルッ…
頭の後ろに嫌な音が聞こえ、アッシュは自分も吸血されている事を理解した。
(クソッ、こんなところで…)
激痛の後に、アッシュの意識は遠ざかっていった。
「おお、アッシュよ。道半ばで死んでしまうとは情けない」
…………。
「……」
……。
「おい、無視するな。聞こえているだろう?」
白い空間に響く聞き覚えある声(念話)に、アッシュは今の状態に舌があるか分からないが舌打ちをした。
「…それで?次はどうなるんだ?またやり直しでダニへの転生か?」
神だか宣告者だか知らないが、黒い人型の靄に向かって不満を込めて言う。
「ああ、そうだな。現状、お前の魂の穢れは全く減っていない」
やれやれと、呆れる仕草を見せてから笑っている。ムカつくな。
「ただ、全く穢れが減らないのは、我々としても困る。…せめて、選ばれた生物の平均寿命を超えてもらいたいものだ。それが、次に転生できる最低限のラインだな」
「平均…だと?」
「ああ。例えば、今のマダニだと約2年ぐらいだな」
平均で2年だと⁉︎俺は10日も生きてないぞ⁉︎とてもじゃないが、無理じゃないか?
「そ、それは、その平均を越せるまではマダニへの転生を繰り返すのか⁉︎」
「そうなるな。まぁ、種族は同じでも、転生先の個体は変わるから新鮮味はあると思うぞ?」
「ふざけるな!それでも結局はダニだろうが!」
「ハァ…。コレはお前が招いた事だぞ?神の使いたる神獣を手に掛けた大罪、正に自業自得であろう?少しは反省をしたらどうだ?」
「だから!反省も何も、俺が神獣を討ったのは偶々…」
「問答無用!」
不満をぶつけようとするアッシュは、強制的に次の天敵へと送り込まれた。
(また孵化からかよ!)
永遠と愚痴りたいが意味がない。アッシュは気持ちを切り替えて、2回目のマダニの生涯を始めた。
「アッシュよ、道半ばで死んでしまうとは情けない。この台詞もこれで82回目だぞ?」
「……」
アッシュは、マダニに転生してから様々な理由で死んでいた。
最も多かったのが、焼死。寄生した生物が駆除された時に巻き込まれてしまったのだ。
駆除対象になりやすい野鼠への寄生が多かった事も理由の一つと言える。
次が、蜘蛛や昆虫等との格闘の怪我による傷死や失血死だ。
カニムシが1番の難敵だったのは言うまでもない。
次に、寄生先の生命体が捕食された際の誤飲による溶死だ。
小動物への寄生は、より強い生物からの脅威に侵される。
他にも、転生先の悪条件な環境地帯(土石流・水没)による溺死や、辺りに寄生先が全く存在しない餓死等もある。
「…どうした?」
初めの頃は強気だったアッシュの魂も、今や流石にショックを受けて塞ぎ込んでいる。
「フム、これらの死も、反省する良い機会であったかもな。…少しは助言してやろう。目標であるダニの平均寿命も、合計日数だとあと約1月だ」
合計日数?アッシュの思考が冷静になっていく。
つまりは、無様に死にながらも2年近くの日数をダニとして生きていた事になる。
「次のダニへの転生で、別の生物への輪廻転生ができるように、お前の所持しているスキルを全て開示してやろう」
「…!本当か⁉︎」
「…現金な奴だ。ああ、だが私に二言は無い」
本来、自身のスキルの確認には、冒険者ギルドの鑑定スキル持ちであるギルマスに頼むか、王族が持つの鑑定魔道具でしか判明しない。
代々鑑定持ちが選ばれる冒険者ギルドのマスターとは相性が悪く、魔道具に至ってはとても貴重で、アッシュですら大金を出して、王族用の廃棄魔道具を裏ルートから入手し、ようやく6つのスキル(身体強化・潜伏者・気配感知・罠感知・嗅感知・聞き耳)を知れただけなのだ。(1・2回使用で毎回壊れ、計4回購入(1台白金貨300枚))
「教えて下さい。俺が持つ全てのスキルを…」
自身が持つスキルを知る事は、人生における大きな財産である。
アッシュはこの時初めて、宣告者(神らしき者)に対して敬意を表したのだった。
だがアッシュは、正攻法の移動法では、狙いの草食動物が餌場の草を食べ終えてしまい間に合わないと考えた。
そこで考えたのが、風を利用した空中移動法だ。
空中移動とは言っても、飛べるわけもない。
蜘蛛のように糸を風の乗せて移動できれば最高だが、糸が出せないアッシュに今できる事は、風に飛ばされ易い葉を使い乗る事ぐらいだ。
運の良い事に、丁度良い枯葉を見つけたし、生前の【身体強化】のスキルが使えるので、倍以上ある葉を持ち運ぶ事もできた。
後は、狙い通りの風が吹いてくれる事を待つだけだ。
(来たっ!方角も良し!行くぞっ!)
葉の向きを変えて風を受けると、狙い通りに葉は舞い上がった。
勢いよく風に流された葉は、切り込みに身を挟むアッシュを乗せたまま舞い踊る。
音響感知は、この状況では当然機能しない。だが温度感知は機能しており、大気と大地の温度差で景色は理解できた。
(居た‼︎獲物だっ!)
体温を表す橙色で、巨大な生物の群れが見えた。
移動をしていない。どうやら食事中のようだ。
ただ、葉は舞い上がり過ぎていて、あっという間に離れてしまいそうだ。
(チャンスを逃すかぁぁぁぁっ!)
アッシュは固定していた葉を破り、舵を取れるように傾ける。
風にだいぶ流されながらも、端に居た一頭の背中の上の軌道へと何とか向けれた。
そして、直ぐに目下の標的にダイブした。
背中からは逸れて、尻部ギリギリのところに着地できた。
早速、復活した音響感知も加えて周囲を調べる。
どうやら、この生物の正体は《ヤギュー》のようだ。
ヤギューは、長い体毛に覆われた中型山羊で、乳はクセがあまり無く庶民のミルクとしても愛され、長く丈夫な毛は衣類によく使われている。
長過ぎる毛は地面まで伸びていて、出会う運さえ良ければ、地上からも登れていただろう。
何はともあれ、無事に到着できた。
ハッキリ言って、かなり賭けだった。思っていた以上に、風の影響が大き過ぎたな。おかげで思った以上に体力を消耗した。
ここは、早速ヤギューの血を頂いて英気を養うとしよう。
(ほほぅ、ホーンラビットに比べて、ヤギューの血はまろやかだな)
アッシュが食事を堪能していると、下の方から同族のダニが現れた。
だが、アッシュの邪魔をするでなく、吸血の様子を不思議そうに見ている。
アッシュはシッシッっと、足で向こうに行けと合図する。
すると、そのダニは少し離れた場所で、ゆっくりと吸血を始めた。
とてもゆっくりと、吸血をしている。
アッシュの方は直ぐに終わり、体は限界までになり既にパンパンになっていた。
(やけに遅いな…)
そのダニを観察していると、ダニの方から念話が届いた。
「あ、あの…何か?まだ離れた場所が良かったですか?」
センパイと同様に【念話】のスキル持ちな事は驚いたが、今が無防備な状態なだけにビクビクとしている。
ただ、センパイよりも話方が流暢だな。以外にも歳上かもしれない。
「いや、場所は構わない。…ただ、やたらと吸血に時間を掛けるなぁと思ってね」
「…え?いや、その…。僕の方が普通だと思いますけど…?」
「…?」
「そ、そもそも、吸血には10日近く掛かるじゃないですか。だから、…貴方には驚いちゃってて…」
「10日⁉︎嘘だろ⁉︎そんなに時間掛けていたら、見つかってしまうだろ?」
「…はい?え、いや、逆ですよね?僕達が最も見つかってしまう危険な時は、食事後の最も肥大化した状…」
ガシッ!
(ガシッ?)
アッシュは、いつのまにか体が硬い何かに挟まれていた。
「で、出たっ⁉︎カニムシだ‼︎」
それは、体格は肥大化したアッシュと同等ぐらいの虫だ。肥大化したアッシュの体を、2本の大きなハサミで足を完全に固定している。
(クソッ!【身体強化】を使用しても動けないだとっ⁉︎)
そもそも、捕まるまで感知に引っ掛からなかった。
まさか、【隠密】系のスキル持ちだったのか?
(クソッ‼︎何とかしなければ‼︎)
力を入れようにも、初動を封じられているので身動きが取れない。
「お、おい、何とかしてくれ!」
そうだ!と、目の前にいるダニに助けを求める。
「ご、ごめんよう。非力な僕達は、ソイツには勝てないよ」
頼みの綱であったダニは、食事を中断してそそくさと逃げて行ってしまった。
ガブッ!ジュルッ…
頭の後ろに嫌な音が聞こえ、アッシュは自分も吸血されている事を理解した。
(クソッ、こんなところで…)
激痛の後に、アッシュの意識は遠ざかっていった。
「おお、アッシュよ。道半ばで死んでしまうとは情けない」
…………。
「……」
……。
「おい、無視するな。聞こえているだろう?」
白い空間に響く聞き覚えある声(念話)に、アッシュは今の状態に舌があるか分からないが舌打ちをした。
「…それで?次はどうなるんだ?またやり直しでダニへの転生か?」
神だか宣告者だか知らないが、黒い人型の靄に向かって不満を込めて言う。
「ああ、そうだな。現状、お前の魂の穢れは全く減っていない」
やれやれと、呆れる仕草を見せてから笑っている。ムカつくな。
「ただ、全く穢れが減らないのは、我々としても困る。…せめて、選ばれた生物の平均寿命を超えてもらいたいものだ。それが、次に転生できる最低限のラインだな」
「平均…だと?」
「ああ。例えば、今のマダニだと約2年ぐらいだな」
平均で2年だと⁉︎俺は10日も生きてないぞ⁉︎とてもじゃないが、無理じゃないか?
「そ、それは、その平均を越せるまではマダニへの転生を繰り返すのか⁉︎」
「そうなるな。まぁ、種族は同じでも、転生先の個体は変わるから新鮮味はあると思うぞ?」
「ふざけるな!それでも結局はダニだろうが!」
「ハァ…。コレはお前が招いた事だぞ?神の使いたる神獣を手に掛けた大罪、正に自業自得であろう?少しは反省をしたらどうだ?」
「だから!反省も何も、俺が神獣を討ったのは偶々…」
「問答無用!」
不満をぶつけようとするアッシュは、強制的に次の天敵へと送り込まれた。
(また孵化からかよ!)
永遠と愚痴りたいが意味がない。アッシュは気持ちを切り替えて、2回目のマダニの生涯を始めた。
「アッシュよ、道半ばで死んでしまうとは情けない。この台詞もこれで82回目だぞ?」
「……」
アッシュは、マダニに転生してから様々な理由で死んでいた。
最も多かったのが、焼死。寄生した生物が駆除された時に巻き込まれてしまったのだ。
駆除対象になりやすい野鼠への寄生が多かった事も理由の一つと言える。
次が、蜘蛛や昆虫等との格闘の怪我による傷死や失血死だ。
カニムシが1番の難敵だったのは言うまでもない。
次に、寄生先の生命体が捕食された際の誤飲による溶死だ。
小動物への寄生は、より強い生物からの脅威に侵される。
他にも、転生先の悪条件な環境地帯(土石流・水没)による溺死や、辺りに寄生先が全く存在しない餓死等もある。
「…どうした?」
初めの頃は強気だったアッシュの魂も、今や流石にショックを受けて塞ぎ込んでいる。
「フム、これらの死も、反省する良い機会であったかもな。…少しは助言してやろう。目標であるダニの平均寿命も、合計日数だとあと約1月だ」
合計日数?アッシュの思考が冷静になっていく。
つまりは、無様に死にながらも2年近くの日数をダニとして生きていた事になる。
「次のダニへの転生で、別の生物への輪廻転生ができるように、お前の所持しているスキルを全て開示してやろう」
「…!本当か⁉︎」
「…現金な奴だ。ああ、だが私に二言は無い」
本来、自身のスキルの確認には、冒険者ギルドの鑑定スキル持ちであるギルマスに頼むか、王族が持つの鑑定魔道具でしか判明しない。
代々鑑定持ちが選ばれる冒険者ギルドのマスターとは相性が悪く、魔道具に至ってはとても貴重で、アッシュですら大金を出して、王族用の廃棄魔道具を裏ルートから入手し、ようやく6つのスキル(身体強化・潜伏者・気配感知・罠感知・嗅感知・聞き耳)を知れただけなのだ。(1・2回使用で毎回壊れ、計4回購入(1台白金貨300枚))
「教えて下さい。俺が持つ全てのスキルを…」
自身が持つスキルを知る事は、人生における大きな財産である。
アッシュはこの時初めて、宣告者(神らしき者)に対して敬意を表したのだった。
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